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老々認々に抗認知症薬を含む30剤以上
2017年08月19日(土)
今や、老々世帯は当たり前だが、老々認々世帯も増えている。
お盆休みで帰省した長男長女が驚いて両親を連れてこられる。
相変わらず抗認知症薬の副作用や多剤投与との格闘になる。
お盆休みで帰省した長男長女が驚いて両親を連れてこられる。
相変わらず抗認知症薬の副作用や多剤投与との格闘になる。
全国からいろんな相談が舞い込み、時間ばかりかかる。
認知症医療に関するものが大半で、理解不能な相談なかり。
たとえばピック病なのにアリセプトが投与されている。
こんな初歩的なことを知らない専門家に振り回されている。
あるいは房室ブロックで高度徐脈になりペースメーカーを植え込んだ人も。
それでもまだ気がつかずに抗認知症薬が出ているのは、さすが大学病院だ。
認知症=精神科
不整脈=循環器科、と色分けされていて横の連携が無い。
2人併せての投薬数が30種類以上に及ぶ。
インスリンも出ているが当然打っていない。いや、打てない。
多剤投与を誰も知らないし、そもそも服薬管理もされていない。
医療が細分化されていて、統合するという視点が欠如している。
両親とも認知症の場合、1回でも子供が付き添ってくれると助かる。
詳しい説明をしても本人たちだけだと、すぐに忘れてしまうからだ。
遠くの長男長女にとって、親の遠距離介護も大変なストレスだろう。
子供たちの御苦労を労いながら、時間をかけて、減薬の相談をする。
それにしても・・・
なんでこんなことになるのだろうか。
お医者様たちが社会構造を認知できていない?
医療が高齢化や認知症化にまったく対応できていないから。
遠距離介護に関するノウハウが国の中で醸成されていない。
医療が老夫婦にとって完全に「害」になっている。
しかしそれぞれの専門医はまったく気がつかない。
老々認々は決して特殊なものではない。
「老々認々が標準」を前提とした医療を構築しなければいけない。
そして「おひとり様の認知症」が普通である時代が来る。
20年後には必ずそうなっているだろうが、どう支える?
お盆の外来は普段と違っていろんなことを考えさされる。
子供世代への「介護教育」が国家的な課題になるだろう。
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この記事へのコメント
買い物をして階段を降りていたら、元の自治会長にばったり再会しました。
「アンタの相談したいことがある」と言うので、自動販売機のコーヒーを飲みながら、お話を聞きました。
近所のむかしから仲よく付き合った来た年寄りがいる。自分は子供達も近くにいるし、老妻と同居している。しかしその知り合いの老人は、最近奥さんを亡くしてから、引きこもりになって、近所の人が訪ねていっても「ほっておいてくれ」と言うばかりで、出てこない。近所の人も困って「会いに行ってくれ」と元自治会長に頼みに来たが、どうして良いのか、分からない。
私もパソコン教室でクタクタに疲れていたので認知症研究会から帰ってから社会福祉協議会に相談しようかなと思っています。私自身は、その老人は全く知らない人ですし、子供さんや、兄弟や甥や姪もいるのか居ないのか調べないとなあと思いました。長尾先生が日ごろ愚痴っている「遠くの長男、遠くの長女、遠くの親戚」と言う言葉が頭に浮かびました。面倒はみないけれど、遺産が残れば貰いたいという関係者がいるので、親戚に相談しなければと思いました。近所の人達は、男やもめなんだから、施設に入って欲しいと思っているようで、本人の希望と照らさなければいけないなあと思いました。ケアマネジャーとしては殆ど働いてないので、分からない事ばかりです。こんな老人問題はどこの自治会も抱えていて困っているそうです。
Posted by にゃんにゃん at 2017年08月19日 10:57 | 返信
私の地域の自治会も老人会です。
役員は(たぶん)8人の後期高齢者と2人の30歳代の男性、その一人に、先日、なぜ役員なんかなったの?と聞いたら、、、オレ、来年から絶対、ゼッ~タイやらない・・と。老人の役員から飲みに誘われて口説かれたらしい。世代交代が必要だから、とかなんとか。
国会も老人会ですよね。
65歳以下の国会議員って、何%くらいいるのだろう?
地方議会に行くと、老人会傾向はもっと顕著・・・
あ、だから、「高齢者」定義の年齢を引き上げたいのだ。議員はほとんど高齢者って言われたくないから。
Posted by テーマがずれてしまった at 2017年08月21日 12:46 | 返信
先日の閉じこもりの方の件は、元自治会長が「近所の人が、閉じこもりの方のことでどうしたものかと悩んでいる」と言っていましたけれど、電話で確かめたら「いや、近所の人が言ってきたのでは無くて、本当は毎日弁当を配達している人だった。」と言うので、「奥さんも、最近病気になって亡くなっているとのことですし、毎日弁当を取っているのなら、介護保険も申請しているかも知れません。その弁当屋さんが、会社の責任者と相談して、社会福祉協議会に相談に言った方が良いのではないでしょうか?元自治会長さんや、お話もした事のない私が行くより、弁当屋さんの顔は毎日見ているのですから、信頼感もあるでしょうし、直ぐ施設の入るという事より、デイサービスに行って他人とお話した方が良いかも知れませんよ」と提案してみたら、元自治会長も「そうだな」と言っていました。
近くの人で、いつも挨拶していれば、「こんにちわ」と言って入ることができても、信頼観がありません。子供さんや、親戚の人にも来てもらうには、できるだけ日頃から信頼できる人から、勧めた方が良いと思いました。
同じ町内に、「お泊りデイ(茶屋本舗)」がありますので、「夜はお泊りデイで泊まって、お昼には自宅に帰って片づけものがあれば、片づけるという生活もあると東京のデイサービスの生活パターンをテレビで紹介していました。
「一挙に施設に入って、自宅を売却する」のではなく、施設と自宅を、往復できる方が安心感があると思います。
Posted by にゃんにゃん at 2017年08月22日 08:20 | 返信
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