- << 歩行本第三弾が発売
- HOME
- 9月20日8時~ABCラジオに出演 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
完食したあとの老衰死
2017年09月19日(火)
老衰というと徐々に食べられなくなってから平穏死するというイメージか。
しかし最期の食事を完食してから平穏死する人も、非常に稀だがいるのだ。
100歳近い老衰でも準ピンピンコロリが可能であることを教えてくれた。
しかし最期の食事を完食してから平穏死する人も、非常に稀だがいるのだ。
100歳近い老衰でも準ピンピンコロリが可能であることを教えてくれた。
前日までは、衰弱するもまづまづの状態であった。
15年間も在宅医療で診ているのでそれは分かる。
前日から少しゼコゼコ言いだしたので、肺炎もあったのか。
それでも直前の食事を完全に食べてから静かに旅立たれた。
駆けつけた子供たちは、息が徐々に弱っていくのをビデオに録画していた。
台風の影響もあり、2時間後に到着した私に旅立ちの様子を見せてくれた。
通常、老衰で亡くなった時、死亡診断書にその期間をどう書くかとても迷う。
家族や周囲の人に「明らかに食が落ちて衰弱したのはいつから?」と聞いてから書く。
しかし先日のケースは、その定義で言うならば「老衰、1日」と書かねばならない。
しかしなんとなく、それもヘンである。
多いのは「老衰 1週間」や「老衰 1ケ月」だ。
かつて「老衰 6ケ月」と書きかけたことがあったが、「老衰 1ケ月」に変更したことも。
心筋梗塞や脳卒中などの『急変」では明らかになく、「老衰」としか言えない経過だ。
しかし現実として、直前の食事も全部食べて笑ってからの旅立ちに遭遇してしまった。
よく聞くと、4日前からなんとなく元気が無かったように感じたと。
だからこのケースは、「老衰 4日」と書かせて頂いた。
こんな「老衰」も
こんな「平穏死」も、あるんだ・・・・
ある意味、理想的な大往生かも。
台風の中でのささやかな出来事。
可愛い人だった。
- << 歩行本第三弾が発売
- HOME
- 9月20日8時~ABCラジオに出演 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
この記事へのコメント
>直前の食事を完全に食べてから静かに旅立たれた。
これはすごいですね。ほとんどないケースですよね。普通直前は食べられなくなりますよね。
今思いだすと、私の母の亡くなる前兆は「発語がメチャクチャになって何を言っているかわからなくなった」という事でした。唯一通じた言葉は「何か食べたいものある?」と聞いたら「みかん!」これが最後の日本語らしい日本語でした。この後実際にみかんを食べました。その数日後に亡くなりました。
Posted by CASIO at 2017年09月19日 05:32 | 返信
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: