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40年ぶりの浪合村からの電話

2017年11月23日(木)

私は医学生時代の6年間、東京医科大学社会医学研究会に所属し
長野県下伊那郡浪合村という無医村で住民の家庭訪問をしていた。
その浪合村の役場の方から40年ぶりに突然電話がかかってきた。
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平成18年に浪合村は阿智村に合併されて、
現在は阿智村の浪合地区になっている。

40年前の浪合村は人口800人。
現在の浪合地区は500人まで減少したそうだ。

診療所には医師がいたものの、春に契約が切れて現在医者がいないと。
でも阿智村のお医者さんが週1回巡回診療に来てくれているとのこと。

しかしやはり浪合診療所の常勤医が必要なので、紹介してほしいという。
せめて「浪合診療所の医師募集中、厚遇します」と、宣伝させてもらう。

私が行けるものなら、行かなくてはならない。
こんな話を聞くと、後ろめたい気持ちになる。


高速道路ができたので、現在の浪合は名古屋から近くなった。
車があれば、充分に通勤圏内だ。

風光明美で人々は温厚で優しい村だ。
夏は川遊びやごゴルフ、冬はスキー場がある。

もし興味のある医師がいたら、阿智村役場に電話して詳細を聞いて欲しい。
28年前には大阪大学第二内科の同じ研究室の医師が赴任したこともある。

こんな話をこのブログに書こうとしたら、信じられないことが起きた。

安藤たかお先生のお祝いのパーテイで見知らぬ夫人から声をかけて頂いた。

「長尾先生は東京医大ですか?」

「はい、そうですが」

「実は、私も東京医大です。社会医学研究会でした」

「えええ・・・」

ご夫婦は名古屋で大きな病院を経験されていて、夫も東京医大社会医学研究会。
浪合村での活動が御縁で、結婚されたと聞き、さらにビックリ。

私より、ひとまわり年上の先輩夫婦だ。
そのご夫婦が浪合村での無医地区活動を始めたと聞き、目が回りそうになった。

嘘だと思う人は、昭和56年に私がキャプテンをしていた時の記録を見て欲しい。
汚い字で内容も稚拙であるが、40年前の役場の方がコピーを送ってくれたのだ。


【浪合村活動の資料】
昭和56年の夏季活動報告書
http://www.drnagao.com/img/media/treatise/namiaimura_01.pdf

10年間のまとめ
http://www.drnagao.com/img/media/treatise/namiaimura_02.pdf
 
ここに私の青春の足跡が残っていた。
案外、真面目な医学生だったみたい。

そして現在の活動の原型は、すべて浪合村にある。

バイトばかりでほとんど大学には行かず。(行けず)
しかし6年間、再試も追試もゼロだった。(自慢!)

でも、こうしてなんとか生きている。

【阿智村浪合診療所・医師住宅】
http://www.drnagao.com/img/achi-clinic.pdf
 


安藤先生の当選の喜びと、無医地区活動の大先輩夫婦に出会えた喜び。

人生とは不思議なご縁の連続である。









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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

初めまして。
がん患者の娘です。

父が肺がんステージⅣと診断されて2ヶ月が経ちました。
まだ、治療に入れていません。

治験を勧められました。
標準の免疫治療と治験とを選ぶよう言われましたが、それぞれのメリット、デメリット、副作用、などの情報をもらえず、ただどっちにするかそちらが決めて下さいという事でした。
主治医の説明不足や時々見せる背中を向けてダンマリする態度に疑問がありましたので、主治医に決めるにあたって他の先生にもご意見をお聞かせ頂きたいので、最初にお会いした部長先生にお話聞けませんか?と言うと、また、黙られました。
仕方なく診察室は出て、治験管理室に行き、CRCの方にお話をお聞きしましたが、余り参考になるものはありませんでした。
CRCの方に他の先生にご意見をお聞かせ頂きたい事を主治医に言った事とその反応をお話ししました。
主治医に話してみるとのことだったので、電話を待ちました。
電話をもらい、主治医も私が他の先生のお話も聞いてみたいと言った事が心に引っかかってたから上司の先生に聞いてもらおうと言ってくれました。

この上司の先生は私が前医から紹介してもらう時にかかりたいと指名してきた先生で、初診でお会いしました。
でも、2回目の診察から主治医が若い人に変えられてしまいました。

昨日、主治医の上司の部長先生とお話をして来ました。

治験の方がこの先生に私たちの疑問や他の先生の意見を聞きたいと言ったことをどのように伝えたかは分からないのですが、始めからすごく不愉快そうで、明らかに怒っておられました。

私が質問しても、わからないとか、1人の患者に時間掛けられないとか、治験の事もはっきり情報もくれないで、自分達で決めろと言われました。
途中で自分が副作用がひどいと耐えられないと感じたらやめていいか?と聞くと、ダメだ、それなら最初からしないでくれ、と言われました。
でも、冊子にはあなたがやめたい時はいつでもやめることができます、と患者の権利が書いてあります。
でも、その先生は、倫理の問題でものを考えてくれ、書いてないこともあるけど、常識の範囲内で考えて欲しい、冊子に書いてないからと言ってあげ足取られては困ると怒っていました。

薬物療法専門医の先生に診てもらいたいと言うと、2人しかいないし、薬物療法専門医の資格は機会があれば誰でも取れる、持ってなくても経験はあるから、と言われましたが、変更は考えるとの事でした。

すごく威圧的で、最初に会った時とは変わってしまいました。
こんなに感情的になる先生っているのでしょうか?
最終的には娘さんは正論を言ってるんだけど、と言います。
何を考えてるのか?全く分かりません。

両親には先生を怒らせて、主治医まで変えて欲しいなんて、バカなこと言うな!グチャグチャにして何が面白い!?
調べ過ぎてアホなこと聞くな!
先生怒らせたら治療で意地悪される!
あんなに怒ってたから、もっとダメな先生当たるぞ!
病院変わるしかないんじゃないか!と
怒鳴られて、私は父の為を思ったのに、逆に怒らせて、苦しめました。

私はどうしたらいいのでしょう。
死にたいです。
とても、怖かったし、とても悲しかったです。

一生懸命調べてるものも、何の役にも立たない、素人が調べても細かいところはわからないんだから!
と言われました。

これからこの病院に、主治医にどのように接していけばいいのでしょうか。

Posted by くみ at 2017年11月23日 11:55 | 返信

凄い立派な診療所ですね。
お医者さんのおうちもものすごく広い。
長尾先生のいらっしゃった時は、たくさんの医学生がいたのでしょう。
先輩の中には、この村に女子医学生もいらっしゃってお医者さん同士で結婚なさった方もいるのですね。
お医者さんのおうちが、広すぎて、たった一人でこんな立派な御うちに住んで居たら、寂しくなるでしょうね。
ご結婚なさったお医者さんだったとしても、子供の教育では進学塾に行かせなくてはならないし。
でも長野県は天下の教育県だから、小さいうちはのんびり育てて、高校くらいから東京の塾に行くのも可能ではないかなんて想像しますけれどね。
ドイツではシュタイナー学園という学校が、小中学校では、実践的な一般教育に力を入れて、高校3年生で一挙に専門的な受験教育をさせる学校があるとか。卒業生は、タクシー運転手や芸術家や
科学者やお医者さんなど多種多彩な卒業生がいると子安道子さんとかいう教育評論家が紹介していました。

Posted by にゃんにゃん at 2017年11月24日 06:05 | 返信

くみさんへ

助言できないもどかしさを感じつつ、
でもお気持ちはひしひしとわかります。
しんどい状況ですね。
「この上司の先生は私が前医から紹介してもらう時にかかりたいと指名してきた先生」だけれども、その「主治医の上司の部長先生」が不愉快丸出しである、と。
まるで「象牙の塔」そのものですね。
お父上がおっしゃるように
医師に質問して医師を不愉快にさせることを恐れて、
みな、従順な羊のように沈黙して医師に人生を委ねてしまうのですよね。
山崎豊子さんの「白い巨塔」は現在もますます堅固にそびえたっている。

どうすればよいのか
医者はみな、診療情報提供書でつながっているから、現在の医療機関とうまくいかない場合、ほんとにしんどいですよね。
ほんとに医者というのは扱いづらい生き物です。
別の医療機関へ変更するにしても今の医者から診療情報提供書をもらわないとできない。
でも、まだ治療に入っていないとのことですから、
今の医療機関では何も医療行為をやっていないのであれば、
「前医」に泣きついて別の医療機関を紹介してもらうことができるかもしれません。
どうか、ご自身の体調を崩さずに済むように。
心労は、キツイですから。

Posted by 匿名 at 2017年11月25日 01:06 | 返信

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