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ボランテイアさんにボランテイアした日
2018年07月19日(木)
広島や岡山がたいへんなことになっている。
でも、私たちにいったい何ができるのか?
そう思っていたら、日ホス副理事長の石口さんからメールが・・・
でも、私たちにいったい何ができるのか?
そう思っていたら、日ホス副理事長の石口さんからメールが・・・
広島の石口さんから悲鳴が届いた。
「医師や看護師さん、誰か来てーー」
このまま無視するわけにもいかないし、かといって
老体にムチ打って熱中症で倒れても迷惑をかけるし。
2日前、テレビを観ていたら親子で「かき氷」を振る舞っている絵があった。
「これや! これならできるやんか!」と思い立った。
外に出ると、まったく偶然にも商店街でかき氷をしている小坂さんとバッタリ。
「急なお願いやけど・・」と、仕事をキャンセルして付き合ってもらうことに。
小坂さんと国見さんは、前夜に氷を40貫もし込んで、朝4時に尼崎を出発。
私は、ズルをして少しでも寝て新幹線で広島へ。
広島からのJRの多くは普通だ。
呉線は完全ストップで、安芸方面も3つ目の海田駅まで。
広島駅構内は混雑していたが、奇異に感じた。
8割が通常の勤務や通学で、2割が観光客で、わずかにボランテイアらしき人。
日常と非日常が完全に混在している。
ところで、ボランテイアは勝手に行ってはいけない。
事前に各市町村のボランテイアセンターに登録しないと。
石口さんから、まずは、広島市安芸区矢野西の宮下公園内の
矢野サテライトというところに行きなさいとの指令を受けた。
狭い道の横を流れるどこにでもある小さな川が氾濫したとのこと。
どう考えてもこんなところで被災するとか死ぬとか考えられない。
この上流で、昨日、高校生が遺体で発見された。
避難誘導にあたっていた警察官も遺体になった。
立ち入り禁止区域には、被災した自動車が放置されている。
まだ行くへ不明者を捜索中であり、災害は終わっていない。
矢野サテライトは、11時半の室内気温が39度で、外は42度。
12時前からボランテイアが続々と戻ってきたが、皆汗だくだ。
でも、今日は「かき氷隊」でいきまっせ!
60代トリオは「癒し隊」として頑張りまっせ!
背中が真っ黒になっている理由を聞くと、かかんで泥出しをしていると。
こんな重労働をやっているボランテイアって凄い! と素直に感動した。
そこにいた人全員にかき氷を食べて頂いたが、全員に大喜びされた。
尼崎の60台トリオは、ボランテイアさんを癒す事だけに徹した。
尼崎で2番目に美味しいかき氷屋さんの小坂さんと。
彼とは同じ年で、国見さんと合わせて60台トリオ。
次の指令は船越南の安芸区災害ボランテイアセンターに行けと。
ここのボランテイアさんは、午後2時過ぎから引き揚げてきた。
かき氷を振る舞いながら、ボランテイアさんといろんな話をした。
大阪や神戸や東京から来た人、尼崎の病院のスタッフもいた!!
ポーランドやドイツからやってきた人や、仙台から来たという人も。
70歳くらいの人もいて、ビックリ。世の中、捨てたもんじゃない。
ボランテイアは見事に組織化されて、安全にも配慮し、運営されていた。
被災者支援ともはっきり区別されていた。
社協と日赤病院の看護師OGらが仕切っていたが、頼もしい人達だ。
ボランテイアも日帰りの人や2~3日の人など、実に様々だ。
夏休み前なのか、学生は以外に少ない。
多くは社会人で、有給休暇で来ていた。
次に、16時から安芸区のの矢野南小学校の体育館にいる被災者や
小学生にも振る舞って欲しいとの依頼を受けて渋滞の中、移動した。
子供たちはみな氷が大好き。
これだけ喜んでくれると、こちらも癒される。
大阪府警から派遣されている警察官たちも食べてくれた。
結局、ボランテイア、職員、警察、被災者、小学生と話した。
400人用にと、40貫の氷を買って行った。
国見さんのワゴンにこれ以上は載らないのだ。
矢野南小学校の体育館にはクーラーは入っていたが、段ボール仕切りだけ。
白衣を着た市民病院のお医者さんや看護師さんと話したが病人は居ないと。
この小学校の校庭の半分は駐車場になっているが、久々に見る光景だ。
向かいの山に切れ目が2つ見えるが、この下で人が亡くなっていると。
結局、日帰りだけど、3ケ所でボランテイア活動させて頂いた。
延べ100人以上の被災者やボランテイアさんらと会話をした。
17時に撤収したので、国見さんと小坂さんは12時間以上働いたことに。
いや帰路渋滞もあったので20時間も働かせてしまい、悪い経営者である。
以下、凄いボランテイアをしてくれた小阪さんの感想。
『今年の夏場はお祭りもなくなったしかき氷、食べれないと思っていたけど、
嬉しい❗って避難所になっている体育館から出て来た女の子の言葉がとても
強烈に残っています。』
教訓
1 ボランテイアは日帰りでもできる。
2 医療者なら医療相談にも乗れる。
3 ボランテイアを癒すボランテイアもある。
4 自己完結は当たり前だが、事前登録が必要。
5 冬は炊き出しだろうけど、真夏は氷が喜ばれる
今後の防災対策について
1 海辺、水辺、山際、急斜面には特に注意。
2 どこが山崩れしてもおかしくないと認識すべき。
3 被災地をよく見学して、被災リスクを事前イメージする
また台風が来ると言う。
人間は自然に勝てない。
広島・岡山まだまだ大変な事態にある。
広範囲であるので支援も広範囲になる。
帰りの新幹線のこだま号は満員電車のように超満員。
みんな東広島や三原などの支援なのだろう。
今回すべて石口さんの指示で動いたので呉や倉敷のことは分からない。
ものすごいことになっている、という空気だけはしっかり感じてきた。
しかし、全部を把握することは無理だしその必要も無い。
ボランテイアも『置かれた場所で咲きなさい」を学んだ。
岡山も広島も頑張って!
遠くからだが、復興を祈っている。
海田には自衛隊の駐屯地があり、頼もしかった。
自衛隊、警察、ありありがとうございます。
沢山の人に「また来てね」と言われたので機会があれば、是非また来たい。
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この記事へのコメント
長尾先生お疲れ様でした。被災地に心寄せながらも、募金位しか出来ず、悲しい思いをしている私のような人々がたくさんいます。そんな人たちの気持ちも明るくなります。被災者とボランティアの皆様に直接会ってかき氷配り、トリオの皆様、本当にありがとうございました。どうか猛暑の中くれぐれもお身体、お大事にされてくださいませ。そして、被災された皆様には、おかけする言葉も見つかりませんが、遠くから祈っています。どうかお身体を大事にされてください。
Posted by エ遠い声 at 2018年07月20日 01:45 | 返信
いつもお忙しい先生が広島までボランティア活動に参加されたとは改めて感服致しました。
ホント凄いですよ!世の中に先生の様な人がおられることを皆に知ってほしいです。
Posted by 野手昭 at 2018年07月20日 04:37 | 返信
60歳のご老体の長尾先生が、かき氷を作ってボランティアをしたなんて、エライですね。
私は未だ何にもしてません。
今日スギ薬局に行ったら「OS1は、一人6本までと決まっている。ビニール袋に入れて帰って、自分で函詰めして郵送してください」とのことでした。
とてもボランティアでは入れないので、寄付金でも送ろうと思ったけど、三井住友銀行の窓口だけで、受け付けますと言うので、3時までにいかなくては。
Posted by にゃんにゃん at 2018年07月20日 05:52 | 返信
先生ありがとうございました。私は先生が行かれた近くに住んでいたので地名を聞いて懐かしく思いましたた。先生の行動力には頭が下がります!でもご自愛くださいますように!
Posted by grace at 2018年07月21日 08:31 | 返信
ご多忙の中、ボランティア活動とは本当に恐れ入ります。すごい!です。長尾先生の行動力、本当に尊敬いたします。
私は福祉職ですが、災害時に出来ること、日頃から意識して考えておきたいと思います。
Posted by 尼崎の社会福祉士 at 2018年07月22日 08:21 | 返信
3年前の災害の時 矢野南小学校でボランティアを
していた民生委員です
尼崎から遥々かき氷🍧をお持ちいただき感激でした
皆んなとても喜んでいました🎶 お年寄りも嬉しそうでした
中には3杯も食べた男の子もいました
その後長尾先生はじめ皆さんにお変わりありませんか?
避難していた方々もそれぞれお元気で暮らしておられます
今年も3年前以上の雨が降っているので心配ですが
ご近所さんとの助け合いが出来る様になったので心強いです
私もお手伝いできる事をやっていきます
本当にありがとうございました😊
Posted by 高山和代 at 2021年08月16日 06:20 | 返信
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