- << 栄養の勉強会にようこそ
- HOME
- 介護保険制度を持続させるために >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
大腸がん肝転移の切除はどこまで可能か?
2018年07月27日(金)
昨夜は、大腸がん集学的治療研究会に参加した。
大腸がんの治療はもの凄い勢いで進歩している。
肝転移があるからと諦めたら損、という時代だ。
大腸がんの治療はもの凄い勢いで進歩している。
肝転移があるからと諦めたら損、という時代だ。
兵庫医大下部消化管外科の池田正孝教諭と
兵庫医大肝胆膵外科の波多野悦朗教授の講演を拝聴した。
大腸がん肝転移があれば、ステージⅣである。
しかし、大腸がんだけは、諦めたら損である。
Conversion とは切除不能な大腸がん肝転移を
化学療法によって切除可能にすることである。
従来なら諦めていた肝転移を有する大腸がんは
抗がん剤治療の進歩で治療成績は驚異的に進歩。
切除不能と判断された肝転移症例のConversion率は、67.6%で
Conversion症例の五年生存率はなんと72.8%、と驚く数字だ。
肝転移巣が切除可能になれば、肝臓のほうから手術する。
すなわち、Liver first。もちろん同時手術のこともあるが。
肝臓から手術する理由は、
・転移巣のほうが抗がん剤が効き易い。
・親玉’がん幹細胞)を切除するより、子分を先に切除したほうがいい
もし逆にすれば、子分が騒ぐ。
初診時にすでに肝転移があり切除不能と判断されても
すぐにそこで諦めるのは、あまりにもモッタイナイ。
抗がん剤治療により、3分の2が手術可能となり、
手術をうければ、7割の人が5年以上生きられる。
大腸がんで死ぬのはもったいない時代がきた。
大腸がんは乳がん並みに治療成績が向上した。
肝切除に関しては、蛍光ナビゲーション手術
Medical Imaging Projection System(MIPS)が有用。
CA19-9の値が、よい予測因子になる。
100以下ならConversionする可能性が高い。
現在、大腸がんの手術の7割が腹腔鏡手術になっている。
視野が確保されるので、特に直腸がん手術には強い武器。
人工肛門になりたくなければ、ならなくて済む。
直腸癌の局所再発に対しても腹腔鏡で局所切除を行う。
いずれにせよ大腸がん治療には凄い進歩がある。
大腸がんはがん放置療法はあまりにも勿体ない。
PS)
今日は、凄い夕立だった。
週末の天気は荒れそうだ。
- << 栄養の勉強会にようこそ
- HOME
- 介護保険制度を持続させるために >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: