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介護保険制度を持続させるために
2018年07月28日(土)
年々、市場が拡大するので保険料も上がる一方である。
自治体にもよるが、限界が見えてきたような気がする。
「介護保険や医療保険は、早晩破たんするのではないのか」
医療・介護に従事している人は、全員そう思っているはずだ。
たとえば尼崎市の場合、現在の介護保険料はいくらか。
14の区分があると、いう。
年間の保険料の最高は、約18万円。
つまり月に1万5千円払う人がいる。
これだけ払って、3割の自己負担であるというならば
必要な時に、自費でサービスを利用するという人も出てきて当然だ。
昨日も、新規の在宅患者さんの主治医を依頼されて行ってみたら
要介護5の枠を、ケアマネさんがすべてヘルパーで埋め尽くしていた。
無知なケアマネが廃用症候群を造っていた。
同時に、無知な医師が新たな介護需要を造っている・・・・
高齢者医療や総合診療をもっと普及させないと。(今後のライフワーク)
「医療費の自然増」は間違いで、「不自然増」であると気がつくこと。
保険として限界に近い気がするのは私だけか。
介護認定審査会に出る毎にそう思ってしまう。
こんな中、昨日、ドイツで活躍する日本人医師(面識はない)
から、こんなメールを頂いた。
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今日、ハイデルベルグ・互助の会の例会がありました。40名ほどからなる
この「ライン・ネッカー友の会」は、アーヘンに根拠を置くDejak
(文化を配慮した介護の会)とも提携しています。この場合の文化とは、
主に言葉と日本の食べ物です!
実は昨年の一月から、国の新しい「介護強化法」で「介護負担軽減給与」が
出されることになりました。介護度1から5までの患者を、在宅で介護して
いる家族に一律125ユーロが毎月、今迄の各種援助の他に支給されます。
それに呼応して有償ボランティアを養成する動きがぼつぼつと始まりました。
会員の一人が、デュッセルドルフで催された養成講座に参加したので、今日
その報告会が催された次第です。
ドイツでもようやく在宅介護の必要性と重要性が、今までよりやや真剣に
取り上げられるようになったと感じます。
次の例会で会員に、先生のご著書を簡単に紹介したいと思います。
自分の健康、即自分の人生と一度正面から向き合ってから、人様を介護する
ことや、やがて自分が介護されることを考えなくてはと思います。
暑さの折柄くれぐれもご自愛の上、ご活躍ください。
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ドイツを見習うべきか。
どの国も苦悩している。
実は、医療保険も同じだ。
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健保組合、苦渋の解散
高齢者へ「仕送り」限界に
「2025年 超寿社会」
「岐路の皆保険」
「昭和60(1985)年に健康保険組合を設立して、30年以上運営してきたが...。解散は残念の一言だ」。全国の生協(コープ)の従業員や家族約16万4千人が加入する日生協健保組合の常務理事、神田弘二(かんだ・こうじ)(62)は言葉を絞り出した。
7月11日、東京都新宿区にある組合本部。前日の10日、全国の代表60人が集まった組合会で4分の3以上の賛成を得て、解散が議決された。生協の従業員は2019年4月から中小企業向けの協会けんぽに移る。
解散は神田ら執行部の提案が承認されたものだが、望んだ選択では決してなかった。解散の理由は、高齢者医療への「仕送り」である拠出金の負担が年々増し、保険料が協会けんぽの全国平均10・0%よりも高い10・7%に達したからだ。
健保組合は社員700人以上の企業などが設立でき、保養所などの独自事業や低い保険料率を維持できれば、運営する意味がある。だが保険料率が高くなってしまった場合は、協会けんぽに移ったほうが事業主、従業員とも負担が軽くなる。
協会けんぽへの移行を選ぶ健保組合は生協だけではない。13~17年度に解散した健保組合は30を超える。さらに、全国の派遣社員と家族約48万6千人が入る人材派遣健保組合も19年3月末での解散を検討。ここ10年で最大規模となる。
「個別の健保組合が解散しても自分たちには関係ない」。多くの人はそう思うだろう。だが、協会けんぽには医療費の一定割合に国から補助金が出ているため、健保組合から移る人が増えればその分、国民全体の税負担に跳ね返る。生協と派遣だけでその額は年約200億円に上る見通しだ。
だからといって解散する健保組合を目の敵にするのも筋違いだ。健康保険組合連合会の推計では、25年度には高齢者医療への「仕送り」が健保組合加入者が使う医療費総額を上回るようになる。保険料の半分以上が加入者以外のために使われる状態だ。「それが保険と言えるのか」と日生協健保組合の神田。
都内で派遣の事務職として働き、人材派遣健保組合に入っている青木宏美(あおき・ひろみ)(43)=仮名=は、医療費の自己負担が自分たちは3割なのに、75歳以上は原則1割という点に釈然としない。
「地道に頑張っても給料はなかなか上がらない。払えるお年寄りにはもっと払ってほしい」
世代間で対立する図式は望ましくないが、増え続ける高齢者医療費の負担をどう分かち合うか。答えを出すべき時期に差し掛かっている。(敬称略)
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私は、こうした社会保障の諸問題を解決するために
「歩く」ことを国民運動にすることを提案してきた。
山と渓谷社から「歩く」本が3冊も出てベストセラーになっている。
先日、「是非4冊目を!」というオファーを受けて、少し戸惑った。
「まだ、やるんかい?」
少し考えて、有難く引き受けることにした。
秋に出ると思うが、要は「本気」なのだ。
「歩行習慣」で、できるだけピンピンコロリに近づける。
そして最期は「平穏死」の理解、で壁は乗り越えられる。
こうしたことに多くの人が気がついて欲しい。
そう言えば、今朝、ネットを観ていて笑ってしまった。
お医者さん向けの記事で「抗認知症薬はやめどきがあるかも」と。
「ある!」に決まってんじゃん。
フランスでは完全使用禁止になったのに。
今頃、なにを言っているの?
このように考えると、99%の人が、ゆでカエルになっている。
せめてこのブログを読んで頂いている皆さまは、備えてほしい。
PS)
台風にもしっかり備えてくださいね。
私は、午後は栄養の研究会の仕事だ。
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この記事へのコメント
後期高齢者医療の負担も増額になっちゃいましたよね
わたしが70歳になった時はどうなるんだろうかと不安になります
35年くらい前の高齢者医療負担はタダでしたよね
社会保険の本人は 確か 1ヶ月800円支払えば 病院にかかり放題でしたよね
35年前に未来予想図が描けなかったのか?
学者さん、政治家さん、…自分を含めて アホだったってことかしら〜?
なんとかしなくちゃ!ねっ!
Posted by 宮ちゃん at 2018年07月28日 11:21 | 返信
8月から、「3割負担」になる。このところ、年収はあまり変化がないのだが。
基礎年金からの、税金,保険料の控除は、容赦ない。
「アヘ政治の暴走」は、とまらない。自民党総裁任期の上限も、いずれとっぱらわれるらしい。
自公政権は、「2基・1兆円」のなんとかアショアを、いずれ買うらしい。
今こそ、防衛省は解体し、防災省に。
フィリピンでは、ミンダナオ島の自治をみとめ、近く住民投票に。
沖縄も、ヤマト人も、フィリピンに見習う時期にきているのではないか。
「迷走台風」。日本社会の「澱んだ空気」。ふきはらうには?
タイ洞窟の暗やみの中、タイ式「瞑想」で生還した、青年コーチや子どもたちに、まなぼう。
Posted by 鍵山いさお at 2018年07月30日 06:56 | 返信
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