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がん性腹膜炎の腹水に関して

2019年02月07日(木)

今週、末期がん&がん性腹膜炎の人が数人家に帰ってきた。
病院ではせっせと腹水を抜いて、せっせと点滴を入れたと。
その結果、お腹はパンパンになり吐いて食べられなくなり。
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がん性腹膜炎でも最期まで食べられる、話ができる。

これが「平穏死」の哲学である。
私たちの日常である。


腹水は抜いてはいけいけない。

利尿剤で「尿」として出して、あとは自然減を「待つ」だけ。

そもそも腹水は水ではない。
アルブミンなどの栄養素を含む、血漿成分に似た体液。

抜いても翌日にはまた貯まる。
貯まる理由があるから、貯めてバランスを取っているから。

抜いたあと100%t点滴をされているが、これが仇(アダ)となる。
腹水はさらに増えて、腸閉塞は悪化して食べるどころか吸出しの管だらけになる。

水分過剰から心不全、肺水腫となり、呼吸困難に苦しむため酸素が与えられる。
そもそもがん細胞は、ブドウ糖と酸素が大好きなので、がんだけが大きくなる。

すなわち、がんだけを利して、人体は苦しむだけ。

呼吸困難と嘔吐のため、吸出しの鼻チューブと酸素と点滴と尿の管が4本入る。
患者は暴れるので抑制する。すると声が出るので「鎮静」と続くのが当たり前。


「枯れる」と「溺れる」は正反対。

平穏死のためには、
・腹水は抜かず
・点滴はせず
・利尿剤で3日待つ。


たったこれだけのことであるが、患者さんや家族にこれを説明するのに
時間的には、1~2時間X1~2回、すごいエネルギーが要る。

病院の先生には何度も何度も講演もして「平穏死」の本を配っている。
しかしほぼ全員が理解してくれない。

私の本を読んで駆け込んでくる家族だけが、患者さんを管だらけを免れる。
昨年看取った120人も今年看取った13人も全員管の無い平穏死である。


今の医学はどうなっているのだろう。

どんどん病気を造って、新薬の宣伝をすれば教授になる。
それがリーダーとなった医学会は製薬会社に支配される。

最大の問題は、そうした構図になっていることに医者が気が付かないこと。
エビデンスの意味が分からないものがエビデンスを振りまわす滑稽な世界。

平穏死とは「枯れる」ことなので、サンドスタチンも吸引機も不要。

いずれにせよ。

がん性腹膜炎で苦しんでいる人は、このページをプリントアウトして
主治医に見せて、よく相談してください。

その状態で抗がん剤を投与されている人は、すぐに中止してください。
もし安楽死させたい(したい)のであれば、話は別ですが。



PS)
ちなみにこの話は、国の経済政策と相似形です。

異次元の金融緩和とは高カロリー輸液下の腹水抜きと同じ。
無理やり入れて出して、病人はますます苦しむだけである。

木を見て森を見ない政治や医療は、国民と病人を苦しめる。
















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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

「最大の問題は、そうした構図になっていることに医者が気が付かないこと。」
たぶん、気が付いている医者も結構な数がいるような気がします。
医者は国家資格で飯食ってるいわば公務員みたいなものだから、「そうした構図」が現政権を利していることにも気付いていて、「医は仁なり」よりも「医は算術なり」をモットーにしないと生き残れない、医療保険制度が崩壊する前に稼げるだけ稼いでおく、という考え方の医者も、かなりいると思います。
長尾先生のように、クリニック経営も順調で患者本位で医者を続けるには、何よりもご本人が身を粉にして働く必要があるわけで、大半の医者は、医者になるまでは大変だけど国家資格さえ取ってしまえば、一生安泰に楽して暮らせるから医者になる、だから、医者になったら楽して金になる道を選択するのです。それが患者を苦しませることになっても・・・
一般人は医者とケンカしても勝ち目がないと諦めているから。

医者に関わらずに死にたいです。ものすごい苦痛を経験していませんが、医者にかかって苦痛を減じてもらえるのだろうか、疑問です。逆に、下手に医者にかかると死の苦しみが増悪するような気がする。

Posted by 匿名 at 2019年02月08日 02:52 | 返信

そうですね。医者も綺麗ごとばかりではやっていけない。まずは金が稼げないとつぶれるわけで
それで必要のない検査、点滴、処置、薬がどんどん増えていくんですね。それが患者のためになっていればいいのですが、そのほとんどはムダな医療であるだけでなくむしろ身体に有害なことが多いです。
がん性腹水とか認知症治療薬とかはその代表格ではないでしょうか?医療資本による利益誘導ですね。
それに比例して医原性の死者は増えている気がします。

Posted by マッドネス at 2019年02月09日 11:14 | 返信

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