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なんなんだ、NHKの安楽死報道

2019年06月02日(日)

NHKが、スイスに渡って安楽死した日本人を報道した。
多系統萎縮症の50歳代の女性と家族の苦闘を描いた。
この報道を観て、怒りがこみあげてきた。

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「彼女は安楽死を選んだ」→こちら



安楽死を遂げた患者さんの気持ちはよく分かるし、支持する。
自分自身も同じ立場に置かれたらきっと同じように願うかも。

実は安楽死に立ち会った医師もその内実も知っている。
デイグニタスが有名だが今回はライフサークルが舞台。

見事に美談仕立ての安楽死賛美。


この放送を見ながら、怒りが込み上げてきた。

コトの後先を考えずに、視聴率狙いだけなのか。

1 自己決定権に基ずくものだが、日本ではリビングウイルさえ
  認めていないことを何故ちゃんと、言わないのか。
  内閣府の公式見解は「患者さんはリビングウイルを書くな」だ。
  東京地裁で行政裁判しているのに、こんな地道な努力は全て無視。

2 日本では安楽死はおろか、自己決定権さえも否定されている中での報道だ。
  現実をすっ飛ばして、「外国に行けば安楽死できますよ」と言わんばかり。


3 すなわち、国内での尊厳死議論をすっ飛ばして、海外のお花畑の紹介。
  この番組を見て、みんなスイスに行ったらどうなるのか考えていない。


4 毎日新聞がやらかした「透析ねつ造報道」については触れない。
  まずは身近な国内問題からやるべきではないのか。

5 また、介護施設での誤嚥を事故として報じ続けるメデイアの誤りにも触れない。
  すなわち、メデイアが日本の終末期医療を歪めている本質に何故触れないのか。


リビングウイルや尊厳死を扱う時には、必ず両論併記のようにやるくせに、
なぜ海外での殺人だけは別扱いできるのか、その神経や倫理性が信じられない。

ALS協会や難病団体や障碍者団体の悲鳴を、なぜ報じないの?
リビングウイルの時はあれほど報じておいて今回は美談かい。


もう一度言おう。

リビングウイルを否定している国の国営放送が、
リビングウイルを前提とする安楽死を美化する。



いろんな感想があるのだろうが、私は
本格的なメデイアの自殺だな、と思った。

もし私が彼女の主治医なら安楽死させない。
緩和ケアをしつこく頑張る。

実はまったく同じ病名で同じように呼吸器を当初は拒否した患者さんを診ている。
もう10年位になるだろうが、呼吸器をつけて、お花見やパーテイにも参加する。

呼吸器や胃ろうがあっても、笑って人生を楽しめる。
死ぬ権利の前に、生きる権利が保障されている国だ。

なぜ、苦しそうに見える人をわざわざ対比して、安楽死を美化するのかまったく理解できない。
人工呼吸器をつけても、食事をして、酒を飲み、旅行して笑っている多系統萎縮症の人がいる。

私は、NHKの一連の偏向報道が、ずーと気になっている。

・胃ろう
・鎮静
・尊厳死

なにひとつ、本質を突いた報道が全くできていない。
もし私が番組の責任者だったら、0点の報道ばかり。

大橋巨泉さんの検証番組も酷かったし、
田中正博先生の鎮静の報道も酷かった・・・

すべて一般市民をミズリードしてきた。


今回の放送も、まさに「なんなんだ?」という感じ。
ただ呆れていた。

国民に無いものねだりをさせておきながら、
それが叶わない本当の理由は一切報じない。


まあ私は裏を全部知っているので、そう思うのかもしれないね。
多くの人はきっと「ああ、スイスはいい国だなあ」と思うのか。

今、日本はそんな状態じゃないのですよ。

なぜ分かるのかって?

それは私は国会や自民党の清和政策研究会や弁護士会や全日本宗教連盟などで
リビングウイルの講演をして、ボコボコに叩かれてきたからこそ、分かるのだ。

なぜ、ALS協会や日本弁護士会や全日本宗教連盟の人たちは
こんな無茶苦茶な報道に黙っておられるのかも理解できない。

なぜ、人生会議を報じないのか。
なぜ、リビングウイルを報じない。

要は、?????
という番組だった。

まあ視聴率さえ取れたらいいのか。
テレビって、そんな世界だもんね。



PS)
こんなに苦労しながら一歩一歩地道にやっている人の
気持ちも少しは分かって欲しいな。NHKのエライ人へ。

書くと怒られるだろうが、亡くなられた女性が本当に勿体なかった。
もし事前に彼女を知っていたら安楽死しないよう体を張って止めた。


























  








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この記事へのコメント

番組を見ました。

まず
「積極的安楽死」と「消極的安楽死」
消極的安楽死=尊厳死とされていることに憤慨。
安楽死と尊厳死をしっかりと切り離してほしい。

番組の中でも、療養先の環境にショックを受け安楽死を選択するきっかけになったという部分。

これを日本の医療であるという当たり前、仕方ないで見過ごすことが許せません。
安楽死、尊厳死の是非を問う前に最期の最期まで適切な、人として最大限尊厳されるケア、キュアの環境を整える。それが大前提だと思うのです。それをせず、最期は苦しい、情けないと嘆くのは何かおかしいぞと・・・

いちばん簡単な疑問
「なぜ臨終後、病院の正面玄関から送りだせないのか?」
本当にその一人一人を尊厳し敬う姿勢があれば堂々と正面玄関から見送ってあげよう
それでこそ最大の尊厳なのではないか?
(尼崎市内の老人ホームで行われていますね、素晴らしいです)

今の日本で安楽死施行が進められると恐ろしいことが起こります。
番組にも出ておられた、生きることを選択した女性のような方。
こういった方の生存権に対しての攻撃がただただ広まってしまうこと。
そういう歪んだ思想傾向にあるこの日本で、安楽死が施行されてしまうことに危機感を抱きます。

Posted by カフェオレ at 2019年06月04日 09:46 | 返信

公共放送による、自殺幇助番組でした。

Posted by 一読者 at 2019年06月04日 04:05 | 返信

例の透析報道の後に、
偉い医者や学者・識者と言われる人たちが続々とリビングウィル反対の凱歌をあげましたね。いわく
「患者自身に生死の判断は絶対に許さない。医者は最後の最後まで患者を生かす努力を怠るな!」
この方々の価値観では在宅看取りなど論外だという事なのでしょう。
そのような医療ファシズムが支配する国からスイスへ逃げたい人は沢山いると思いますよ。
わざわざ安楽死しなくても他の国で尊厳死をすればいいのではないかと思います。
個人的には安楽死には反対、尊厳死には賛成、医療ファシズムには大反対です。

Posted by マッドネス at 2019年06月04日 04:52 | 返信

少なくとも、美談仕立てとも賛美とも全く感じませんでした。
考える契機になり得る内容だったような。

Posted by 匿名 at 2019年06月04日 05:16 | 返信

「自分だったらどうするか」
受け止めたのはそれだけで、自殺幇助の意図もおっしゃるような怒りも感じませんでした。
問題点を議論する番組ではなく、自分の生を考えるきっかけ作りに重きを置いた内容に感じました。
結果、このブログたどり着いて現場?の意見も知ることができたのでどの立場からも放送がなされてよかったのでは。

Posted by 匿名 at 2019年06月05日 01:55 | 返信

 私は「難病の人には安楽死を認めてもいい」と考えていましたが、NHKの安楽死の番組を見て「出来れば自然死が望ましい」と考え直しました。
 それは、自力で食事が摂れなくなったら食事介助を受けずに死ぬ、というもので、自殺ではありません。勿論、酸素や点滴なども拒否するのです。ポイントは、食事介助を受けないことで、体全体が弱っていき、呼吸困難で苦しむことも少ないと推測します。
 こういう考え方は難病患者の支援団体から非難されるでしょうが、難病と診断され自分の死と向き合っている人には、「自然死を目指す」というのは一つの選択肢だと思います。

Posted by 古希まえ男性 at 2019年06月05日 09:31 | 返信

あの番組は、医療のあり方や安楽死のあり方を問うものではなく、「生き方」、「最後の迎え方」で何が正解かがわからない中で一つの結論を出した人と残された人の葛藤を題材に、視聴者に生きるとは何か、死ぬとは何かを投げ掛けたもので、医療番組でもないし、安楽死の礼賛でもないし、なんら偏向はないと思います。

病気の9割は歩けば直るというような本より社会的価値が高いと私は思います。

Posted by 匿名 at 2019年06月05日 09:01 | 返信

多系統萎縮症だった私の連れは、闘病の間とても元気でした。散歩に行き、好きな本をたくさん読み、絵を最期まで描いていました。いつも笑顔を浮かべていました。
番組の女性が、「自分らしく」と仰っる御気持ちは分かりますが、たとえ寝たきりになったとしても、そのように生きることはできたと存じます。
番組を観た方々、特に、パーキンソン症やALS、多系統萎縮症などの神経難病について御理解の無い方々が、女性の選択を「潔い」と御感じになられるとしたら恐ろしい。
生まれた時から体を動かすことができない人は、自分らしく生きることができないのでしょうか?そんな筈はありません。相模原の事件すら頭を過りました。
介護の現場は確かに厳しい。けれども、其処からしか生まれない尊厳が在ることを知ってほしい。介護する者にしか味わえない幸せが在るのです。その幸せを創る、豊かな社会を目指して戴きたいです。

Posted by かわせみ at 2019年06月06日 02:15 | 返信

はじめまして。
私もこの番組を観ました。

不思議だとおもったのは、スイスの女性医師が、「自分が死にたいからと言って、家族を傷つけてはいけない。
大切なのは、本人がきちんと別れを言い、家族が本人の意思を尊重することです」

と2日間の時間をあたえました。

しかし番組をみている限り妹さんは最後まで反対していたと思います。
なのに安楽死が決まった後で妹さんに明日決行と連絡しています。

私は結果、安楽死ではなくNHKを含め、自殺幇助をしたと考えます。

おかしな番組です。

Posted by りよん at 2019年06月06日 02:06 | 返信

長尾先生のブログを読ませていただいて、
なぜ、あのNHKの番組を見た後、言葉を失ったのかやっとわかりました。
安楽死を選択されたの女性のお気持ちはよくわかります。
そして呼吸器をつけ、瞬きでしかコミュニケーション出来ない方へのキュアが
一般に耳にするものより乏しいと感じました。
それ以上に何か考えようとしても、何も考えられなかったんです。感想を。
情報が何もない、感性に訴えるだけのものでしかないということが、
長尾先生の言葉でよくわかりました。
それはコメントのしようがないわと。
あまりにも情報が少ない=日本の医療現場の実態がわからなければ、意見を言うこともできませんよね。
そうなると、美談としか言えなくなってしまう…。
それは怖いことです。
事実が何も語られない間に、安楽死=美しいという思い込みが先行してしまう・・・

Posted by sue at 2019年06月07日 06:04 | 返信

和先生のご意見、臨床にいればよくわかる!
よく言ってくれやした!

療養の転倒事故、誤嚥、肺炎、感染症、良心的に関わる施設ほど正しい?対応に追われて看取りがおかしい方向だ!
安らかに終われる日本にしようよ!

Posted by むむたずまはる at 2019年06月11日 08:58 | 返信

自分らしくとは何か。
ということではないでしょうか。
絵を描いたり、楽しく笑ったりすることが、自分らしい。
と感じる方はそれが自分らしい。だと思います。
彼女の自分らしさは何だったかは、番組を見ただけではわからないですが、
絵を描いたり、楽しく笑ったりということだけではなかったのではないかと思いますし、
自分らしく生きられないという理由だけが安楽死を希望したわけではないとも、
番組を見て思いました。

匿名から匿名への返信 at 2019年06月15日 09:35 | 返信

同じことを感じていました。
言葉にしていただけて、嬉しかったです。

ムースから古希まえ男性への返信 at 2019年06月15日 09:37 | 返信

はじめまして。
普段テレビを観ないものですから、番組については偶然、後半だけ観ました。
彼女が生前ブログを綴られていたようで、探していたらこちらにたどり着きました。

患者さんの精神的な苦しみは想像を絶します。私は身近に脊髄小脳変性症の患者さんを存じていますので、一日も早く、指先一本からでも回復の道が拓けたらと願うばかりです。
NHKに対する批判、同意します。
1つ指摘させていただくと、NHKは国営放送ではなくて「公営放送」です。
国会中継はNHKの判断で放送しており、NHKの判断で中継しないこともあります。以前、判断基準を問い合わせましたが回答を得られませんでした。また、本局内に外国のテレビ局(シナ共産党の宣伝機関)が存在しており、自衛隊の制止を無視して尖閣の映像をシナに提供するなど、スパイ行為が指摘されています。

故三宅議員の国会質疑
https://twinavi.jp/topics/tidbits/5c47ca2a-b240-4a64-9bdb-6b095546ec81

放送内容のレベルは低いですし、放送法違反(捏造、政治的偏向など)も多いので受信料は払えません。
シナのスパイに成り下がったNHKは、日本人をさっさと殺したいのだろうと思いましたよ。

話が逸れました。
重病患者さんの自死については色々思うところがあります。もし自分も同じ立場になったら辛くてしょうがないだろう、ホーキング博士のような能力が発揮できない以上、生きる術を見つける自信がない、ましてや現在の介護や医療環境は今後ますます逼迫していくことを考えると、老いることだけで不安になります。

Posted by heartpia at 2019年06月16日 05:48 | 返信

追伸
すみません、1つ訂正です。

>NHKは国営放送ではなくて「公営放送」です。
公営というより「公共放送」が正しいかも。少なくとも国営ではありません。
放送内容の劣化から、もはや公共放送でも無いとおっしゃる方もいます。
ちなみに、日テレやTBSなどスポンサーで成り立ってる局は、「民間放送」。

Posted by heartpia at 2019年06月16日 06:49 | 返信

私はよくぞ、放送してくれた!と思いました。

彼女は海外での安楽死の道を切り開いてくれました。生きることは義務ではありません。権利です。
同様に死ぬことも権利なのです。私事になりますが幼少期、熱湯に転落して、全身火傷を負い、救命され、その後、7年間の手術を受けさせられました。当然、元通りに戻ることはありません。これら一連の出来事で私の自己決定権など無視されてきました。元通りに治らないのになぜ、苦しい手術を7年間も受けさせられることは不本意です。親と医療関係者によって半強制されたようなものなのです。命は助かるが、生涯をケロイドの身体で生きていかなければならない。迷惑です。本人の人生を考えるなら、重度の熱傷を負った時、救命せず死なせてあげた方がいいのではないでしょうか。それが出来ないなら、安楽死の権利は与えられて、しかるべきです。難病で生きている人がいるといくら他人の例を挙げても、それはあくまで他人のこと。すべては自分に選択権があるのです。安楽死はまだ歴史が浅く、自分たちの理解を超えた範疇のことが海外で起きたら、拒否反応を起こすのはよく分かります。ただ、私からすれば当然の権利だと思います。今すぐ、スイスに渡って点滴のバッグを引けるかというと自信がありませんが。

Posted by 熱傷体験者 at 2019年06月16日 12:31 | 返信

仰ることに、反論する事はできません。
しかし、生まれた時から、お金にも恵まれ、学歴もあり、順風満帆の方から生まれたご子息を、何故か殺害なさったご尊父も、いらっしゃるのを見ると、貧乏で学歴もなく、子育てをして、今も高齢なのに、トイレの掃除をして頑張っているお母さんもいらっしゃって、その方に私の話を聞いて貰って、お話を聞くだけで私の精神が明るくなります。苦労すべきだとかそういう風に申し上げるつもりではないのですけど、苦労なさった方のお話は、皆さんの共感を呼ぶと思います。お辛いとおもいますけど、熱傷体験者様の文章は心に響きます。

Posted by にゃんにゃん at 2019年06月18日 09:12 | 返信

安楽死を思いとどまらせたとしても、心は誰が救ってくれるのですか?

Posted by 匿名 at 2019年06月29日 09:12 | 返信

誤解が多い。安楽死はエンドオブライフケアの選択の一つです。安楽死でなくても、欧米ではリビングウィルや患者及び代理人の意思で選択をする必要がある。例としては、死を前にした患者に酸素を与えるのか?がある。多くの医師は与える。これは本当に一時的延命で患者は再び呼吸困難に陥るのだが、医師側の理由は患者の苦しむ様子を見たくない、家族に苦しがる様子を見せたくない、などの勝手なもの。身体が無力になった患者がいかに残酷に扱われるか、これでも明らか。10年前は安楽死州は米国ではオレゴンだけ。現在は9州に増えたが、残りの41州は禁止だ。それはキリスト教の影響である。自殺は罪。最後まで生を全うすることが信仰を貫くこと、ということだからだ。しかし安楽死はできないが苦しまないで死にたい、というのは皆の願いでもあり、該当者の権利。日本ではインフォームドコンセントも法制化されていないと聞いています。これで、医師側・患者・ファミリーの三者のうち一体誰が得をしているのか考えて欲しい。

Posted by chuka at 2019年07月09日 11:42 | 返信

私も今回のNHKの安楽死の報道姿勢に対して大きな問題を持っています。
スイスのライフサークルという団体での日本人女性の安楽死の場面を報道したのですが、安楽死に対して多くの人々に誤った印象を作り上げたと思います。
ここに登場するライフサークルという団体について、NHKは調べた上で報道しているのでしょうか。この団体は営利を目的としていないか、高額ではないかなどです。
ドイツでは、ディグニタスという団体に対する批判から、2015年に『業(なりわい)としての自殺ほう助の可罰性に関する法律』ができたほどです。すなわち自殺幇助を商売としてはいけないという法律です。スイスではもともと、利己的目的でなければ、自殺幇助は罪を問われません(日本や多くの国では自殺幇助は法律で禁止されています。)。だから、法律がないので逆に、医師のさじ加減でいかようにもできるという危険性が潜んでいるのです。その点でこの団体がどのようにヨーロッパで評価されているのかについて、調べてから報道していただきたかったと思います。

Posted by ヨハンネス at 2019年07月21日 10:54 | 返信

私は安楽死を希望しています。家族は全員死にましたし子どももいませんし、老後生活に十分な年金もありませんし。生活保護もらって老後過ごしたいとも思いません。89歳で亡くなった母は、50代頃から終末医療拒否声明文を書いていましたが、私は自分のエゴで、老いた母を無理やり生かさせてしまいました。医師に「元気になるから」と胃婁を勧められ手術させましたが、元気になるどころか、痰が増して鼻から管を入れての吸引をしなければならなくなりました。吸引用のチューブを見ると恐怖におののいていやいやと顔を横にふる。けれどもしなければ痰が詰まって呼吸できなくなってしまう。吸引のたびに断末魔のような顔をして苦しがっていました。
胃婁で栄養物を無理やり胃に流し込んでも、消化吸収する力がもうなくなっていたのか、体に水が溜まり、足は以前の倍の太さぐらいに膨れ上がり、皮膚のあちこちから体液が流れ出てきて疵となりガーゼのパッチだらけ。こんな酷いことになることなら胃婁なんてしなければよかった・・・医師に騙された思いです。
私も、本人が認知症でまともに物を言えない状態であることをいいことに、本人の意思を無視して延命治療をして、結果本人が最も望んでいなかった、死に至る前の「苦しみ」を最大限に味あわせてしまったのです。私は明らかに母の望んでいた尊厳を踏みにじった。
私も早く死にたいです。が、母のような死に方は絶対にしたくありません。ミナさんのように安楽死させていただけるのがベストですが、どうしても日本でそうさせてくれないというのなら、適当な時期を選んで首吊りなど一番楽な方法を選んで自殺をする予定です。首吊りでも母の味わった苦しみよりは苦しむ時間も短いですし、死に方としてはよっぽどマシだと思っています。
自殺されるより、安楽死をさせて頂いたほうが、ずっと社会に迷惑かけずに済みますけどね。

また、NHKは「国営放送」ではなく、政府から独立した公共放送事業体です。

Posted by 安楽死希望者 at 2019年08月30日 08:18 | 返信

完全に医者目線で患者と介護者は後回しなご意見ですね

1.「基ずく」ってどうやって変換したのですか?
2.いくらマスゴミとはいえさすがに報道の自由の範囲内でしょう
3.大きなお世話ですし、医者が困るという話であれば知ったことではありません
4.まあそうですね
5.まあそうですね

他、NHKは「国営放送」ではありません。
それと、「なぜ、苦しそうに見える人をわざわざ対比して、安楽死を美化するのかまったく理解できない。」がまったく理解できません。現実に死ぬほど苦しんでる人がいるんだから対比するでしょうよ。

Posted by 匿名 at 2019年08月30日 09:35 | 返信

私も自分の最期は自分で選びたい。
生きる権利があるなら死ぬ権利もある。
それが認められないなら自死しかないですね。
それが一番不幸な結果になりませんか。
尊厳死が認められる社会になりますように。

Posted by 匿名 at 2019年10月27日 09:20 | 返信

反対意見の方々は 皆さん 現在 健康だから 反対におもうんでしょう
健康ではない人にとってみれば 明日は 我が身の思いです
同じ病気 病名でも症状は個人差があるわけで 自分がまったく彼女と同じ立場になると よくよく想像されれば意見が違ってきて 安楽死に理解することになるんでしょう
自分に置き換えれば答えが出るでしょう

Posted by 匿名 at 2019年11月07日 02:45 | 返信

正直申しますと、法律を作る側に回らなければ何もできないんです

今回のマラソン札幌開催の件でもわかったでしょう
万全に準備された豊洲市場を何の基準もない「安心」だけで白紙撤回にした小池東京都知事が蚊帳の外にされ、マラソン札幌開催の決定を知らされてふてくされている姿がお茶の間に披露されてしまいました
IOCに日本人が1人でもいたら、こうはならなかったでしょう
冒頭申しました通り、法律を決める側にいなければ何もできません
法律を作れる人にすり寄るしかありません 
無責任野党の揚げ足取りの体たらくを見ると、この国の未来が見えません

Posted by 匿名 at 2019年11月08日 12:00 | 返信

スイスで自殺補助を受けた女性のブログを読んでもともと生きる事に興味がなかった方に思えます。
機能不全と言われる家庭で育った故の危うさが随所に出でいると思いますし病は「もういいや」と
思わせてくれたきっかけになったのかも知れないと思いました。

5人兄弟で全員の父親が違い、ご自身は父親が分からない上に女姉妹全員が母親から育児放棄され
祖母に育てられ、ご本人は思春期には実母から徹底的に否定され暴言と暴力を受けて育っています。

実母は80歳を過ぎても娘の病を知ってもショックも受けず、労わろうとも思えないような人。
機能不全と思われる家庭に育ち、人より感受性が強く、些細な事も感じ取れてしまう。
誰かに世話をされる事に強い罪悪感を抱き、他者に何もかもゆだねる事が
恐怖でしかなかった。

ご自身がブログで「振り子の大きい人生」とおっしゃっているのはどんな時も身の置き所を
見つけられず安心感がない人生だったと言う事に思えます。

子供の頃から絶望していた方にどんな時も生きる事が善と言うのは意味がありません。
そんな理論が通じる程、単純ではない問題を無意識下で抱えていた方だと思います。

医師として生きる事を肯定すべきなのは分かりますが否定するのならせめてスイスで自殺補助を
受けた女性のブログ読んでこの方の人生を理解する努力をして頂きたいです。

Posted by リーナ at 2020年01月17日 01:59 | 返信

私はたまたま、YouTubeのオススメに出てきたので最後まで見てしまったのですがすごく凄く後味が悪く見たことを後悔しました。あんな数十秒で、なくなる場面を写してほしくない。

Posted by 匿名 at 2020年03月23日 04:54 | 返信

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