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在宅看取りをスカイプ中継
2019年11月06日(水)
今年に入って、120人目のお看取りは、真夜中であった。
真っ暗い中、寝ぼけまなこで車を走らせるのは久しぶり。
部屋に入ると、沢山の人がいて、沢山のスマホがあった。
真っ暗い中、寝ぼけまなこで車を走らせるのは久しぶり。
部屋に入ると、沢山の人がいて、沢山のスマホがあった。
その患者さんの家族は、世界中に散らばっている。
欧米や東南アジアに沢山の身内が暮らしている。
私が患者さんのベッドのわきに座ると、そこには、
スマホが4台置いてあって、私が小さく映っていた。
私の看取りの様子が
各国の身内にスカイプで中継されていた。
私の立ち振る舞いだけでなく、
言葉は誰かが翻訳されていた。
画面の向こうでは、「オーマイゴッド」と。
看取りをスカイプ中継されたのは初めてだ。
いつもよりも少し緊張しながらお話しした。
みんな泣き笑い。
まさに「死に顔ピース」。
時代は変わったんだ、とつづく感じた。
死が国際中継される時代。
死亡診断書を書く手がなぜか震えた。
恥ずかしいことに4通も書き直した。
目が少し見えにくいこともあるだろう。
それにしてもこれほど書き損じるとは。
夜明け前に、「これは情けない」と強く響いた。
在宅医療のやめ時、という天の声が聞こえた気もした。
こんな看取りもあるには、ある!!
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この記事へのコメント
長尾先生、お疲れ様です。
死に顔ピースで、患者さんも世界中のご家族も満足されて、死を迎え、目撃し、受け入れられたのでしょう。それは良かったと思います。
しかし、ひっそりと静かに、長尾先生に看取られて逝くのなら、何も言うことはないと思われている患者さんも、多くおられると思います。私も、先生の病院の近くに住んでいるのなら、健康な時から門を叩いてみたかったです。
静かに、長尾先生の笑顔を見て生きたいし、逝きたいと思っておられるだろう患者さんのために、大変でしょうが、お疲れがたまっていらっしゃる事とは思いますが、在宅医療の現場にもう少し立ち続けて頂きたいと、遠くからお願い申し上げます。
Posted by 樫の木 at 2019年11月08日 12:07 | 返信
たくさんのドラマがあって、そのエンディングに立ち会い、終わりを告げて、死亡診断書を書く、というのが医師の役割のひとつ。 死亡診断書とは、人生の卒業証明書、とも言えるのではないかと思いました。そう考えると、今まで事務的に書き上げていた死亡診断書ですが、心して書かねばと改めて思いました。長尾先生、情けなくなんかありません、素敵なドラマの一場面を書いていただき感謝しています。こちらは十日間で7人の旅立ちがあって、フライトにもラッシュアワーがあるのは何故?と思いながら、ボーっと空を眺めていたら、白い羽のような飛行機が一時間に7台飛んで行ったのでした。
Posted by 遠い声 at 2019年11月10日 05:03 | 返信
フライトラッシュはまだまだ続いていて、疲れていたのか死亡診断書二回も書き損じ三回目の正直間違いなしのつもりが~市役所市民課から電話がかかってきて、死因の種類の病死及び自然死に丸をつけ忘れていたことを指摘されました!こんな事、今までありませんでした・・・。「自分ができると思うことと実際にやれることのギャップが大きくなっていくことが老化なんです。」といつも説明してましたが、まさかこれが自分自身におきてしまったなんて~。ショックです。長尾先生、私も情けないって思いました。でもめげずに頑張っていきましょうね、同い年同志。こんなことたいしたことじゃありませんもんね。大丈夫、大丈夫。平気、平気。全てはall right!
Posted by 遠い声 at 2019年11月12日 05:35 | 返信
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