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深夜転倒か身体拘束か

2019年12月04日(水)

今夜も、深夜帯になり転倒コールが2件あった。
1件はさっきまで深夜往診してベッドに上げた。
1件は電話対応で済ませたけど毎日転倒コール。
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どうしてみんな深夜にコケるのか?

おそらく、コケるまでな長生きする時代になったのか。

昼間も毎日、誰かがコケてチーム一丸となり対応している。
寝たきりになるのは分かっていても入院を望む家族が多い。

今夜の転倒者は体が大きく、2人でないとベッドにあげれない。
まるでプロレスのように家族とベッドに倒れ込みで抱き上げた。

ああ、腰が痛い。
介護家族ももっと痛がる。

「今日は2回こけました」

「なんで?」

「オシッコに行くときに、こけたのです。
 私も一緒にひっくり返りました」と笑う。

職業を聞くと元看護師さんだった。
道理で慌てていないで余裕がある。


病院や施設では100%身体拘束されるタイプだ。。
しかし本人は絶対に家が好きで、病院では大暴れ。

それにしても、1日中30分毎のオシッココールをどうするか。

1 オムツ
2 ポータブルトイレ
3 膀胱バルーン

人生会議の結果、1に決まった。
それならもう呼ばれないはずだ。

深夜の転倒は本当に在宅医泣かせである。
訪問看護師さんでは力の関係では無理だ。

夜間だけでも睡眠薬でしっかり眠らせるのが最適か、
これも人生会議で決めていくしかない。

身体拘束だけは、在宅では、したくない。
しかし、自分の命が削られる往診である。


PS)
何かと忙しい。
大阪で開催されている日本慢性期医療学会にも行けなかった。

仕事まみれのため、朦朧状態で、なんとか生きている。
酔っぱらった友人から電話があったが、羨ましかった。

皆様も師走を楽しんで下さい。




































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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

身体拘束同意書に同意しなければならないから、絶対に入院させないと決めていたけれど、90歳の父を、このまま、この介護施設に置いておくよりも、入院させた方が本人が楽になると判断した。もしかしたら父は死ぬかもしれない、とも感じていた。
施設訪問医師は、上気道感染症の原因菌特定がよりスムーズになるので入院を勧めた。施設訪問医師が連絡したので、身体拘束同意書よりも先に入院となった。
ここが死に場所となるかもしれないと思ったので個室を選んだ。本人がベッドに横になって落ち着いてから、唯一の家族である私は身体拘束同意書に署名を求められた。拒否した。
私は「24時間付き添うのは無理です。本人は自力で動ける体力はないと思うが、もしヨロヨロとトイレに立って転倒して骨折して、あるいはそのまま死んでも構わないから身体拘束は拒否します。病院側に責任を問うことはありません。」などを書面にして病院側へ提出した。
やはり父は数日でその病院で亡くなった。身体拘束はなかった。ミトンくらいは使わせてくれ、と言われたが手袋にしてください、と言って、私のフワフワ手袋を父の手にはめた。「手が冷たいから手袋をしよう」と言って。

私は、もしどうしても身体拘束の必要があるなら、睡眠薬などで眠らせてくれ、と頼んだ。「絶対に縛るな」と。

騙して、睡眠薬を飲ませたり鎮静剤などを点滴するのは、卑怯だ。
けれども、無辜の民を縛り付けるよりは、マシだと、思う。

Posted by 匿名 at 2019年12月04日 03:25 | 返信

トイレに行きたい→歩けないのに歩いて行こうとする→転倒、というのはごくごく自然なことですね。ベッドをやめてマットレスだけ床に敷くとか物理的に転倒をなくすこともできますが、すると起き上がりの時の介護が大変、と。

おむつを着けるというのも一見合理的ではありますが、尊厳という意味では少しだけもやもやした部分があるんじゃないでしょうか。おむつ外しは普通に起こりますし。

なので根本的には身体拘束を含む転倒防止策は、大なり小なり倫理的な問題を抱えていると個人的には思います。だったらご本人がしんどくない方法が一番よいです。それは何かと考えてみると、もしかしたら精神科関係の薬の過剰投与かもしれません。

そもそもが、自分の力だけで生きていけなくなった人生の先輩方に対して、周囲の人が身を削りながら介護するということに相当無理があるような気がします。長尾先生を動かす原動力はその部分にあるでしょうからやめてくださいとまでは言いませんが、心配しています。

Posted by 広島のanonymous at 2019年12月04日 08:35 | 返信

私の夜間転倒:降圧剤のせいか、夜間、トイレに行こうとベッドから起きた瞬間に、転倒して、軽いけがをしたことが。なお、昼間転倒も・・お墓詣りの時に、座って手を合わせ、立ち上がった瞬間、ドッと全身が投げ出されて、中傷。すんでのところで、大怪我?
以降、降圧剤の服用を中止、立ち上がり時は、5秒ほどの時間を取っています。血圧は、正常値。以上

Posted by 小澤 和夫 at 2019年12月04日 10:50 | 返信

生涯初めての救急搬送で入院した昨年のこと。

ICUからICU病室に移され、15分ごとの知覚検査が30分ごとに切り替わったころ、1滴も出ないのに間断ない尿意に襲われた。ナースコールを押すのがはばかれ、痛そうなバルーンカテーテル装着を申し出た。
原因は「薄着」だったので、後日自家「腹巻」でへそを温めた。
医師・看護師からは、「転落骨折したら転院になるので、くれぐれも注意してください」とのこと。院内に整形外科がないからという。
入院初心者としては、「ベッドではなくタタミなら転落しないのに」と思った。

数日後にはふくらはぎは非麻痺脚も剥げ落ち、自力では起き上がれず、車椅子にも移乗できなかった。
ベッド上「仰臥位」でもできる「セルフ・リハビリ」を開始したが、タタミ上なら、寝たままさまざまな「アーサナ」を安全に試すことができるのにと思った。
装着バルーンカテーテルが外れた後、何日も血尿が続いた。
紙オムツに抵抗していた先輩を想い出したが、最初から紙おむつを志願したほうが快適だったと思う。

一般病室に移ってからは、深夜のナースコールの多さには驚いた。
「深夜」という静寂は、患者にとってかなりのストレスであることが分かった。
ナースにとっては、「待ってください!わたしひとりで〇〇人の患者さんを担当しているんです!」と叫ばざるをえない「深夜勤務」もよく分かった。

いずれにしても、病室内の「患者ベッド」様式には、問題がある。
ベッドを上下可動式にするか、病室を和式・洋式の選択制にするか、患者の立場からも考慮してほしいものだ。

Posted by 鍵山いさお at 2019年12月04日 03:55 | 返信

できるだけ使用を控えるべき睡眠薬や抗不安薬を処方する、だから転倒する、それを防ぐために身体拘束する、身体拘束したいから転倒しやすくなる薬剤を処方する??? お医者様はお薬処方で遊んでるのかな?

Web記事抜粋 「高齢者にリスク高い薬、80代処方ピーク 睡眠・抗不安」
https://www.asahi.com/articles/ASMCW5R1LMCWULZU00R.html?iref=comtop_8_01
 のみ続けると転倒や骨折、認知機能の低下を招きやすいとして、高齢者はできるだけ使用を控えるべきだとされている睡眠薬や抗不安薬が65歳以上に多く処方され、ピークは80代だった。厚生労働省のデータをもとに朝日新聞が解析し、高齢者にリスクの高い薬が多用されている実態が浮かんだ。・・・・第三者機関の医療事故調査・支援センターは6月、ベンゾ系の薬をのんでいた高齢者が入院中に転倒し、頭を強打して死亡した複数の事例を示し、慎重に扱うよう提言している。。。。。。

Posted by 匿名 at 2019年12月08日 02:56 | 返信

「深夜転倒」を防ぐために、長尾先生が提案されている。
 ①オムツ。②ポータブルトイレ。③膀胱バルーン。
訪問先の人生会議では、①に決まったとか。

私的体験としては。
③バルーンは装着時の移動が不自由だけでなく、外す際尿道を傷つけ、抗凝固剤服用中のため血尿が何日も止まらなかった。脳梗塞の人にはすすめられない。
②ポータブルは片麻痺のばあい腰掛けられないし、腰掛けようとすればもろとも転倒してしまう。
深夜の転倒が、深夜の尿意、深夜のトイレ移動にあるとすれば、残る選択は③紙パンツになる。

長尾選択肢には、④「シビン」がない。
私的体験としては。
ベッドでなんとか坐位になっても、またベッド脇に足を降ろせるようになっても、尿瓶をあてがうことは至難の業。片手から抜け落ちたこともあった。
ベッド上でのリハビリが急速な効果をあげないかぎり、脳梗塞の人にはすすめられない。

いずれにしても、尿意にともなう深夜の断眠、深夜の坐位、深夜の歩行は、降圧剤を服用している人にはすすめられない。
神パンツを身につけているというだけで、深夜の睡眠を安心して継続することができた。

なろうことなら、ICUから移動する病室のベッドは和式床に敷いてほしい。すくなくともベッドからの転落事故は避けられる。
プロなら和式床用「介護術」は、「看護」のひとつにすぎない。
患者に「意識」ある場合は、仰臥位セルフ・リハビリの開始であり、ついで片麻痺でも可能な「騎馬立ち」平衡リハビリの開始である。

病院用スリッパより「滑り止め草履」。
つえより「滑握棒」(五重塔の心柱)。
転落防止、転倒防止。患者も「身の丈」にあわせて賢くなりたい。

Posted by 鍵山いさお at 2019年12月09日 10:16 | 返信

長尾先生も何人かのコメンターの方も、「睡眠薬で眠ってもらう」べきかどうか、
思案されておられるご様子。

私的経験によれば、
救急搬送される前夜まで、睡眠薬1錠が欠かせなかった。
完全な「睡眠薬」依存に陥っていた。
ところが、救急病院退院後から1年半、一度も口にしていない。
睡眠剤なしに眠れているのだ。
「偽薬」でもよかったのだろうか。
「思いこみ」とは恐ろしい。

歳のせいか「短時間睡眠」になり、3、4時にめざめると困ってしまう。
遅くまで起きていて、12時になったらトコに入るようにしている。
就寝前に、「冷凍したアイス枕」2枚をタオルケットにしっかり包みこむ。
枕や敷布団は断捨離して、硬いユカに寝る。
途中目覚めたときは、アイス枕を裏返す。
冷たいが、朝には暖かくなっている。
一種の「冬眠」状態を楽しむ毎日。

中途覚醒しなければ、尿意で起き上がる危険をスルーできる。
どうしてもという時は、尿瓶ですませ、しっかり蓋をする。
とにかく、なにがなんでもトイレには立たないことだ。
こうして、「深夜転倒」の芽をつむ。
ただ、病院には冷凍アイス枕はない。「冷やし枕」は役に立たない。

内臓は温め、脳は冷やす! 睡眠薬の誘惑を断ち切れ!

Posted by 鍵山いさお at 2019年12月10日 04:47 | 返信

91歳まであと3ヶ月で亡くなった父は、一度も睡眠薬を飲んだことがありません。もちろん向精神薬や安定剤の類も一切飲んだことがありません。処方自体ありません。私がずっとチェックしていましたから。
父より9歳年下の叔父はまだ存命ですが、一度も睡眠薬などの類を飲んだことがありません。
曰く、眠くなければ寝なければよい、眠くないときはずっとテレビでも見て起きていればよい。そのうち眠くなったら自然と眠れる。
二人とも、自分たちの母が、睡眠薬などの薬に依存していて、薬をもらいに走らされた経験が強く記憶に残っているようです。反面教師というところでしょうか。
私にとっては祖母ですが、いつも袋いっぱいの薬を、自分の手元に置いていました。どれがどの薬なのかわからなくなるから私が預かるよ、と言っても、絶対に手放しませんでした。
覚醒剤ではなくても、処方薬であっても、薬物依存であることに相違はないと思います。
「処方薬依存」が深刻な日本であります。

Posted by 匿名 at 2019年12月11日 02:18 | 返信

銀行の待合室で読んだ週刊誌だったか定かではありませんが、ある医師のお説で、
睡眠中に中途覚醒したりトイレに立ったりしても、またすぐ眠れるなら、それは一連の睡眠として考えて良い、とのことでした。
私は66歳ですが、この2、3年、ほぼ毎夜、睡眠後にトイレに立ちます。同年齢の知人たちも同じようなことを言っています。ただ私は、トイレから戻ってまたすぐ眠りに落ちます。私の場合はもう時間に拘束される仕事をしていないので気楽にいつ寝てもいい、いつ起きてもいい、と考えています。

政府は、高齢者を働かせようとしていますが、高齢になると睡眠中断はフツーのこと、それなのに、明日は7時に起きて8時の電車に乗らないと遅刻する、など、時間に拘束された生活を続けると、決まった時間に寝ないと困る、
だから睡眠薬を飲んで寝る・・・ということになるのではないでしょうか。

まあ、安倍様ご自身が医療と薬で生存している方なので、「日本国民は年を取っても薬漬けで働け」とのたまわっているのです。医療栄えて国滅ぶ日本であります。

Posted by 匿名 at 2019年12月11日 02:31 | 返信

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