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転倒も発熱も食後失神も、1回10万円也
2020年01月28日(火)
相変わらず携帯電話は、介護施設からばっかり。
転倒、発熱、失神で主治医の前に119番である。
すぐ帰ってきても、その119番は1回10万円也。
転倒、発熱、失神で主治医の前に119番である。
すぐ帰ってきても、その119番は1回10万円也。
・転倒
・発熱
・失神(起立性低血圧などの意識レベル低下)
などは、「主治医に知らせる前に119番」と勝手に決めている施設がある。
良くて、主治医(私)への報告は事後報告、である。
行ってみたら知らぬ間に病院に移されていた、という時も。
「先生、熱が出ました!風邪のようです」
「どんな様子ですか?」
「熱以外は元気です。食事も全部食べていますし」
「じゃあ手持ちのカロナール飲ませて様子見ましょうか」
1時間後に、その後どうなったかの電話をしたら
既に119番してm救急搬送した後だと告げられた・・・・
なぜ119番なのかを聞いたら、施設管理者に連絡をしたら
「肺炎かもしれないので直ぐに119番だ!」と怒鳴られたと。
毎日誰かが
・熱を出して
・転倒し
・失神(食後、排尿後、入浴後)、している。
その度に119番されされたら、救急隊にも病院にも申し訳ない。
救急搬送に5万円、CTや救急検査に5万円と
最低でも10万円程度の社会コストがかかる。
介護施設のスタッフや管理者の一部は、病院信仰が強い。
119番さえすれば大丈夫、だと無邪気に信じている。
ちなみに管理者は「ウチの施設は日本一」と豪語している。
だから僕は、毎回、どこから話せばいいのか、分からない。
いくら時間をかけて話しても理解してもらえない。
医療=119番で病院で、何が悪い、と開き直る。
そんな調子だから、平穏死なんて言っても全く理解されない。
全員、自動的に望んでもいない胃ろう、になって帰ってくる。
3年前、そんな現実を前に、国に替わって自分が立ち上がった。
だから、「国立(こくりゅう)認知症大学」と勝手に命名した。
しかし来るのは優秀な介護職員ばっかりで
来て欲しい人に来てもらえないのが悩みだ。
というのも、介護施設の人手不足はまことに深刻で、
介護福祉士の資格がないアルバイトでも夜勤をやっている。
彼らは絶対的に病院を信じていて
開業医なんか屁とも思っていない。
そんな施設は医者の方からお断わりだったり、
施設が勝手に医者を変えたり、入れ替わりが激しい。
私は傲慢にも「自分が在宅では最後の砦」だと思っている。
だから頼まれたら断ることはない。まさに最後の砦である。
今度、東京で大手介護業者に2回連続で介護職への講演をする。
その講演内容をそのまま本にすることを、まさに今日、決めた。
思い立ったら吉日。
国立認知症大学の入門本だ。
全国の介護職員に読んでもらい易いように
字を大きくしたり平易に書くなど工夫する。
在宅救急学会をやっているが自分の足元がこんな状況では恥ずかしい。
もちろん自分ができる努力は全部しているが、全くの力不足と感じる。
こんなことで社会保障費が浪費されている。
「介護医療院」の普及を、強く望んでいる。
その時には、レベルの低い介護施設は淘汰されるだろう。
もちろん「なんちゃって急性期病院」も同様に淘汰される。
もう一度書いておこう。
そんな低レベルの介護施設は、介護医療院に取って代わりますよ!!
忙しいのは分かるけど、少しは勉強しましょう。
PS)
今週、「119番」という本を書き上げたばかり。
なぜそんな本を書くのか、動機は分かるだろう。
私は書きにくい本を書く。
日本の国を想って、書く。
・がん
・認知症
・医者のかかり方
・終末期医療・・・
今度は、「119番」に切り込む。
119番を護るのも医者の仕事だ。
小説は、3年かかかってしまったが、
119番も、2年もかかっている。(まだ出ていないけど)
抗認知症薬の本だって、2015年からやっているので5年後ごしの内容である。
この本は全く誰も宣伝もしていないし、メデイアも無視だけど、売れている。
是非、2つのクリックを!
日本の未来のために。
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この記事へのコメント
高齢者の119番は原則として受け入れない。
これを法律で決めれば無問題。
それで良いと思います。
何やっても治らないですからね。
119番は子供や若者のためにとっときましょう。
Posted by 匿名 at 2020年01月29日 06:37 | 返信
先生の指示に反した対応を取る施設に対して、なぜ強い態度を取られないのか、理解に苦しみます。
私も施設スタッフから「発熱だけで食事とれていて元気」な方の相談をされたら、同じように解熱剤のみで様子を見るように指示します。発熱の原因を見つけて抗生剤を投与することが必ずしもベストではありませんし、経過観察は決して消極的な方法ではないと考えます。
先生の関わられるところですからご家族にはちゃんと方針を説明し同意は得られているでしょうし、十分信頼関係のある状態でしょう。救急搬送しない方法はとれると思いますし、そうしないのであれば「うちは手を引きます」でいいでしょう。
このままでは先生の気力体力が余分に奪われますし、勝手に先生を尊敬している者としてはいたたまれません。
Posted by 広島のAnonymous at 2020年01月29日 09:30 | 返信
「高齢者ヘイトの匿名」さんへ
いい年寄りが目くじら立てて「もぐらたたき」するのは健康によくない。
見過ごすのはもっと心身に悪い。「若気の至り」ということでご容赦ください。
「119番」や「医療給付」に年令制限をかけるという思想は、どこからくるのか。
いずれ匿名さんも、「嫌老社会」の模範的会員として仲間入りされることでしょう。
現に加齢(華麗)を重ねて高齢に達したということは、幼少から中年に至るまで大過なく、もしくは幾多の傷病を克服してよみがえり、加齢・成熟するに至った高齢(光麗)者であることを示している。
ぼくのように、後期高令者になって生涯初めて119番したという人も少なくないだろう。
「何やっても治らない」なんて、とんでもない。
救急搬送され救命処置がなされ、はやばやと仕事に復帰し、納税も継続させていただいている。消費税増税にも快く応じている。
本年も、「子どもや若者のため」にも貢献し得ていると自負している。
「未来の光麗者」である匿名さん
どうしても、「年令差別」を正当化したいなら、隗より始めよ。
倒れた「高齢上皇」に、「何やっても治らない」と上奏されよ。
鍵山いさおから匿名への返信 at 2020年01月30日 03:25 | 返信
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