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コロナ肺炎の早期発見で死亡者を減らせる!

2020年04月07日(火)

「コロナ肺炎の早期発見で死亡者を減らせる!」。
そう書いたら早々に日本医事新報の電子版に掲載。
たらい回しになっている発熱患者さんは誰が診る?
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108回目の連載記事はWEB医事新報にアップされた。
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14370

電子版は最初しか読めない。
週刊誌は4月18日号に掲載。


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日本医事新報4月号  

コロナ肺炎の早期発見で死亡者を減らせる!
  長尾和宏
 
本当のところ、医師の感染率は?
 新型コロナウイルス感染者数の増加が続く4月5日現在、日本ではまだ緊急事態宣言が発令されていない。一方、感染症の専門家や日本医師会はオーバーシュートの前に医療崩壊が起こると警告を発した。イタリアやスペインやニューヨークの映像を見る限り妥当な判断だ。政治家は経済との折り合いを考え、明日宣言するのだろう。新型コロナは指定感染症2類であるので感染者が出た病院や介護施設名は公表され、風評被害の洗礼を浴びている。病院に勤務する医師や看護師の感染も相次いでいて、医療機関は緊迫している。
先日、某市で開業医の集まりがあった。そこに病院の医師も参加する、という知らせを聞いた重鎮が「病院の先生は困る」と呟いたという。それは「自分は感染者ではない」という思い込みから生じる偏見そのものだ。同様に世間の感染者への差別や偏見は、自分は感染者ではないという勝手な思い込みから生じている。所詮、感染は他人事なのだ。一方、都市部ではすでに発熱者の診療のたらい回しが起きている。しかし今、私は問いたい。「そう言う先生は本当に感染者ではないのですか?もし自分が感染者だったら、患者さんにウイルスを撒き散らしているかもしれないという自覚はあるのですか?」と。
血液検体でIgG 抗体が迅速測定できる時期になれば日本医師会が音頭を取り、都市部の医師の一斉検査をすべきだ。医師のIgG 抗体保有率はどれくらいか。どんな専門家も全く予想できない命題だ。もし抗体保有率がほぼゼロであれば医師は自分自身の感染を恐れなくてはいけない。しかし、もしも1割であれば、「自分は感染を広げるかもしれない」と思って診察する必要がある。緊急事態なので、ソーシャルデイスタンスを保った診療形態に変えないといけない。
 
感染の有無ではなく肺炎の有無
 日本は最もPCR検査数が少ない国として世界から注目されている。 PCR 検査の感度は5割程度と低く労力も要するので、検査対象を制限してきた政府のやり方は間違っていないと考える。しかし今後、クラスターからメガスクラスター対策へ、さらには市中感染対策へと移行していくなかでPCR 検査の意義も変容するはずだ。すなわち感染拡大のフェーズによって検査の意義は全く異なってくる。最終的に世界人口77億人の6割が感染すると言われているので我が国においても数年後には6千万人が感染するのだろうか。現時点での感染者数は約3000人程度。国民の感染率が現在の1%以下から60%までに至るまでの数年間に、最前線の医療機関は何をすべきか。それは極めて単純である。新型コロナによる死亡者を減らす、その一点に尽きる。新型コロナの死亡病名は肺炎(死因第三位)で、今後さらに増えるだろう。一次医療機関は新型コロナ肺炎の早期発見に特化すべきではないか。コロナ肺炎患者を厳重に経過観察しもし重症化の兆しがあれば間髪入れずに人工呼吸器管理ができる感染症指定病院につなげることが役割だ。早晩、医療の役割は新型コロナ肺炎の早期発見・早期介入に変容してくる。これは、肺癌検診の戦略と類似している。
日本は世界で最もCTを保有している国として有名である。単純レントゲン撮影(図1)では新型コロナ肺炎を見落とす可能性が十分ある。新型コロナ肺炎の発見はCT 検査が必須だ(図2、図1と同一患者)。つまりPCR 検査よりもCT検査が優先される時期が来る。CT を有して動線の分離が可能な医療機関のピックアップが急がれる。
 
あったらいいな「コロナ専門病院」
既に大都市圏では発熱患者さんのたらい回しが起きている。接触者相談センターは「かかりつけ医に相談して」の一点張りで、実質門前払いにあう。一方、多くの医療機関も発熱患者さんの診療を拒否していて、発熱患者は難民化している。進行が早いコロナ肺炎では1日の診断の遅れが予後を左右する。これは有名人の死亡への経過を振り返れば明白だ。 
今、大都市圏において最も必要とされているのは「コロナ専門病院」ではないか。昔の結核病院のようにコロナしか扱わない病院があれば市民も医療者もどれだけ助かるか。そこでは抗原・抗体検査やCT検査などのコロナに特化した診療しか行わない。その結果は母子手帳のような「コロナ手帳」に記入し、それを持参して通常の医療機関を受診する。このような誰もが安心できる医療環境を行政が率先して確立してはどうか。たとえば閉鎖した(しそうな)病院を丸ごと自治体が期間限定で借り上げ、コロナ専門医療機関に転換してはどうだろう。小児コロナ部門では児童のコロナ検診を行う。一方、超高齢者部門では重症肺炎はリビングウイルを核とした人生会議を経ての平穏死も容認する。どこかの県で成功例をつくれば全国の大都市に広がるのでは、と夢想している。
 
距離を空けての「歩行」を啓発
 自粛疲れや自粛うつがすでに表面化している。外を歩くな、散歩もいけないと煽る専門家がいる。しかし家に閉じこもるとロコモやフレイルや認知機能低下は必発だ。そこでソーシャルディスタンスを保ちながらの屋外歩行は何の問題もない。それどころかストレス解消の観点からもお勧めである。私は「歩行本」を四冊書いてきた。「病気の9割は歩くだけで治る」(山と渓谷社)は誇大タイトルにも関わらずベストセラーに。第二弾は「認知症は歩くだけでよくなる」で、第3弾は「歩行で人生が変わる」で、第4弾は歩行のエビデンス集であった。そして今回、第5弾として「歩くだけでウイルス感染に勝てる!」を4月11日に緊急出版した。(図3)
コロナ時代において歩くことには二つの意味がある。一つ目は、ウイルス感染の予防である。ウイルスは紫外線に弱い。歩行で免疫能を高めておくことが感染予防になる。二つ目は、コロナに感染しても死なないためには、高い免疫力が「基礎体力」として役立つ。特効薬やワクチン開発の目途がつかない現在、コロナ感染で死なないためには免疫力しかない。今、医師が患者や市民に歩行習慣を説くことは大きな意味があると思う。


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PS)


信じられないだろが、今夜は診療終了後に。「講演」をしていた。

100%無いだろうと思っていたが、熱心な主催者はやってほしいと。

テーマは、在宅医療。。

ええ?信じられない。夕方には緊急事態宣言が出たのに・・・

もちろん、「三密」はしっかり守りながら。

もはや絶滅したはずの「講演」を
マスクしたまま2時間も行った僕。


もしかしたら、これが今年最後の講演かもなあ・・・・


朝から晩まで、コロナ相談に忙殺されている。

僕たちはどうやらまったく違う世界に入ったようだ。

しかし今夜のスーパームーンだけが、平時に帰してくれた。
 

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