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「コロナになったら安楽死でいいからね」
2020年06月22日(月)
「先生、私がコロナになったら安楽死でいいからね」
この3ケ月間に何人かの患者さんから言われた言葉。
そもそも「安楽死」ではなく「尊厳死」なんだけど。
この3ケ月間に何人かの患者さんから言われた言葉。
そもそも「安楽死」ではなく「尊厳死」なんだけど。
なぜか在宅高齢者はみな「安楽死」という。
気持ちは分かるけど、「尊厳死」だって!
安楽のほうが響きがいいのか。
尊厳という言葉の敷居は高い。
日本尊厳死協会は思わぬコロナ禍の中、
4月1日から、公益財団法人になった。
しかしコロナ禍で活動できない。
結局秋から始動することになる。
「コロナと尊厳死」を語るにはまだ時期尚早なのか。
しかし北海道札幌の老健「アカシアハイツ」では、
保健所長が「施設内で尊厳死を」と言ったそうだ。
尊厳死は「不治かつ末期」が絶対条件であるが、
コロナ感染はこの条件には該当しない。
まして、コロナで安楽死なんてありえない。
しかし、実際、多くの多くの人が使われた。
それは「人工呼吸器は嫌だ」という意味だろう。
欧米では呼吸器を装着しても9割以上が死んだ。
しかし日本ではそうではない。
大半の人が「生還」したのだ。
しかし要介護5の意思疎通もできない高齢者は
呼吸器を付けても、生還は難しいかもしれない。
では、「譲カード」は、どんなものなのか?
これは条件付きのリビングウイルであろう。
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200528/med/00m/100/013000c
リビングウイルは、自己を利する。
譲カードは、自己と他者を利する。
うーん、難しい。
7月に発案者の石蔵文信先生と対談する。
そろそろそんな話題を持ち出してもいい時だろう。
PS)
コロナチャンネル#064
悩ましいね。認知症と免疫力
https://youtu.be/lY64wZwaBDs
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この記事へのコメント
患者さんの意図は、
「(もう十分満足して生きたから)、今コロナにかかったのなら、苦しまずに逝きたい。」という意味での「安楽死で・・・」なのでしょうね。
決して、(何らかの処置による)「安楽死を」ということではなく。
難しいのは、(過剰な延命ではなく、という意は含んでも)「尊厳がある治療でも苦しむのは嫌」という意も含んでいそうな・・・
Posted by うーん at 2020年06月23日 08:06 | 返信
"在宅で尊厳死" を長尾先生が提唱なさり始めてから、時間が随分経過しました。振り返ると、
時代が変化したと実感します。今では、在宅診療が各地域に在るようになりました。
大半の大病院信仰も、このコロナ禍によって更に変化するかも知れません。
世界的パンデミックを経験するなんて想像もしていなかったけれど、それは突然にやってきて
少なからず脅威を感じ、生活・人生・生死についてを考える時間になったと思います。
尊厳とは、"場所" ではない。自分の意志が尊重されるかどうか、ひいては個人が自分の意志を
持っているかどうかが肝心要。日本は諸外国に比べて、安心事項が多いと分かり、日本の良さを
再認識できたと思います。どこでどう生きるか、を意識する時だと思います。
アカシアハイツについてを、関係者から語られるには、まだ少し時間を要するのかも知れません。
コロナ禍全般に於いて、介護施設に関して政府が「良きに計らえ的」に終始してしまった(具体的な
指針がなかった)事態が生んだ、究極的な事象・結末に思えます。何かの時には人材を投入し、
介護制度を補強する体制が必要だと思います。
Posted by もも at 2020年06月23日 05:16 | 返信
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