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認知症=精神科専門ビジネス?

2020年07月16日(木)

医療の世界で認知症と言うと、抗認知症薬ビジネス。
一方、介護の世界では、「精神科専門ビジネス」か。
認知症を食い物にする人たちは、ビジネスの世界だ。
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認知症専門医が抗認知症薬で認知症を悪化させているのが
医療の世界における製薬会社が主導する認知症ビジネスだ。


一方、介護の世界では「精神科専門」を謳う「たかりビジネス」。
なんにも知らないご家族は、「○○専門」にまんまと騙される。

もちろん、ほととんどがまっとうなビジネスである。
しかし、なかには、圧倒されるビジネスマンがいる。

キーワードは、「精神」と「専門」。

本当の専門ならいいが、なかには「もどき」もいる。

まあこの2文字さえあれば、認知症の人を囲い込める。



誰が、認知症を精神科と決めたのか。

誰が、認知症を精神科専門医と決めたのか。

誰が、認知症をに認知症専門医と決めたのか。

誰が、認知症をに認知症専門看護師と決めたのか。




誰か知っている人がおられたら教えて欲しい。

私は沢山の認知症の人を在宅や施設で訪問看護師と診ている。

何も問題ないのに、ある日突然、ケアマネや施設経営者から
「来月から精神科専門医と精神科専門看護師に変わります」と。


えええ??
なんで???


「だって認知症は精神科でしょう。
 その方がご家族も安心されるし」

「ええ?なにも問題なく経過しているし
 なんでそんなことになるのかなあ?」

「もうご家族さんには承諾を取ってあるので
 来月から長尾先生は来なくて結構ですよ」

「えええ?」


こんなやり取りが何度となく繰り返されてきた。


でもこれは、お金儲けの序の口のようだ。


一旦、精神科専門と称する医師と看護師に交代したら
あとは、○○専門という名目で続々と医療・介護が投入。


要は、認知症=精神科専門、という「殺し文句」で色々と入れる。
行政は「そんなもんかなあ」と全く気が付かない世界であるのだ。


他府県の遠くの在宅クリニックやステーションから、バンバン
「認知症専門○○」や「精神科専門○○」が投入されているようだ。

こっちは突然、クビを言い渡された身なので、その後の
経緯を知ることはできないが、見事な「プロ」の手口だ。

認知症の人は、医療でも介護でも格好のビジネスの
対象として、プロに狙われていることは事実である。

知人に聞くと、そのような株式会社はコロナ禍で倒産した
認知症施設を、ビジネスチャンスと買い集めているそうだ。

同じ目的の訪問看護ステーションやリハビリステーションと
グルになって「一粒で3度美味しい?」を目指しているそう。


医療保険や介護保険の盲点を、見事についている。
身寄りのいない生活保護の認知症の人も狙われる。


お金儲けのためにはどんなあくどい事でも平気のよう。
医療や介護の常識を知らない素人には当然の事らしい。


恐ろしい世界。


私は、認知症になってもそんな企業の餌食になりたくない。
その前に「安楽死特区」に移住して安楽死させてもらうか。

まあ、そんな冗談はさておいて、恐ろしい認知症ビジネスが
広域グループ化して粛々と進行していることに、ただ呆れる。


こんな恐ろしい世界から足を洗うべきなのか。
毎日、そんなことを考えながら仕事している。


厚労大臣にも、
厚労副大臣にも、
この国の腐った認知症ビジネスについてレクチャーしてきた。

もちろん自費で上京しての完全ボランテイアである。
そんなレクチャーを頼む人の心意気に応じての行動。


しかしそんなことをしてもなんの意味が無かった。(泣)
私のような雑魚がいくら書いて喋っても全く意味が無い。

これが、ただただ、ぶっ飛ばした50歳代の恥ずかしい結末。
当たり前のことを60歳代になるまで知らなかったウブな僕。


だから、このブログもプつっと切れるかもしれない。
認知症ビジネスに否応なく振り回される日々である。


コロナにも
認知症にも
精神科にも、なんだか絶望している。

うつ?

一番心が折れるのは、様々な書類を書く時に精神科医でないと
書けない書類が多く、たったそのためだけに主治医を降りる時。

行政は、「○○専門」だけでしか医者を見ない。

ちゃんと診ていてもダメ。

自分は、「○○s専門」という言葉が大嫌いなので、行政から
「精神科でないと認知症の書類を書くな」と言われたら凹む。

統合失調や抗精神病薬依存症やベンゾ依存症やアルコール依存症や
精神科からの多剤投与の減薬など多くの精神疾患を診ていてもダメ。



精神科ってなに?

精神を診るの?

だったら、タップリ診てるよ!

なに?脳を診るの?

まあ、診ているつもりだけど。

え?それは脳外科?

いや、脳内科でしょうが! ・・・


なんで一人の人間まるごと診る医療ができないのかな?この国では。



そんな限界が、辛い。

でも頑張る、しかない。




PS)
コロナチャンネル#088

コロナ死1000人 <  認知症行方不明1万7000人 の国
https://youtu.be/yudgzQ0rMOs














































































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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

長尾先生
おっしゃる事、よくわかります。
その精神科の先生も実はお薬だけ出して心や生活を診ることのできない方もおられます。
もちろん良い先生もたくさんおられますが。
私も60歳になってやっと世の中がお金で動いていると気づいた人間です。
やりきれない思いになりますが、お金に走る人と、本質を問い続ける人が両方存在して戦い続けるしかないのかなと思っています。
仕事をしていて日々感じるのは、社会的に弱い立場にある人の方が圧倒的に他者に優しいということです。
損得ではなく、目の前の人を守る姿に、こちらが恥ずかしくなることもあります。
先生のような方がいてくださることに、大きな意味があります。
くれぐれもお疲れの出ませんように。

Posted by sue at 2020年07月16日 08:38 | 返信

「プロフェッショナルの条件」(ドラッガー著)の中の一文を思い出しました。

紀元前440年頃、アテネのパルテノン神殿の屋根に建つ彫刻群を完成させたフェイディアスに対し、
アテネの会計官は「彫像の背中は見えない。誰にも見えない部分まで彫った料金を請求してくるとは何ごとか」

フェイディアスはこう言いました。
「そんなことはない。神が見ている」

Posted by Mr和 at 2020年07月16日 09:06 | 返信

先生も人間ですよね。神様のように頼ってばかりいる自分が情けないです。毎日奮闘されている先生やスタッフの方々と、机上の論議ばかりで現場を見ようとしない人達・・・。どちらを信用するかは火を見るより明らかだと思うのですが。

Posted by 匿名 at 2020年07月16日 12:34 | 返信

新型コロナ禍で戦っておられる医療従事者を応援する気持ちは、ずっと持ち続けております。
一方で、親の医療・看護を通して医療制度に疑問を持ち、私はここ数年病院不信になっています。
それでも長尾先生のご発信のおかげで、医療への期待や希望もつながっております。
高齢者ビジネス、認知症ビジネス、コロナ禍で生き残る為に益々増えるのかなと思います。
「ビジネス」そのものが悪いわけではないでしょうが、人のお金を見るのでなくせめて良いケアが受けられる、
ちゃんと人を看て尊厳を保った生活が送れるようであって欲しいです・・・甘いかな

先生のギックリ腰はその後いかがですか?楽になられたでしょうか。
ブログがプつッと切れるかも知れない・・・先生のお気持ちがわかる、とはとても言えません。
ただただ悔しさや虚しさ、お察しして、日々のご活躍を祈るばかりです。

Posted by taco at 2020年07月16日 01:06 | 返信

精神科に通院していた時2階病棟はオシメやや入れ歯の老人の方々でした。なんで精神科にと不思議でした。いま
納得できました。

Posted by 魚 at 2020年07月16日 05:31 | 返信

認知症の治療薬?とやらがすべて特許切れになって、ジェネリックになったので、製薬会社の利益がなくなったのではないか?ビジネスにならないと思いますが、いかがでしょうか?
認知症=精神が壊れていく病気=老年精神病だという認識なのでしょう。必ずしもそうではないのだが。
認知症の一部の方ですが、暴れまくってどうしようもない人がいます(薬の副作用ではない)ので、そういう人を抗精神病薬で鎮静してもいいというライセンスを与えられているのが、精神科医という認識なのでしょう。介護の現場としては、自宅で暴れて自傷他害案件になった場合に薬で鎮静したり、いざとなれば精神病院に入院手配してもらえるのが、精神保健指定医であり、一般の内科医にはそんな仕事はムリだと思われているのではないでしょうか? いわゆる措置入院ですので。法律的に。
コロナの診療も法律が妨害していますので、構造的には似ていますかね。

Posted by マッドネス at 2020年07月16日 06:41 | 返信

認知症の専門を言うならば神経内科でしょうが(内科疾患起因もありますが)、なぜ精神科というと、本人または肉親の同意なしに病院・施設に身柄拘束するのに、精神科の特殊性を利用する必要があるからではないかと解釈しています。神経内科の医師では、本人の意志に反して基本的人権を制限することはできませんが、精神科の医師ならばできます。

精神科以外の専門科では、医療倫理(知識を利用して人間に悪さをしない誓い)を定めていますが、米軍・警察が裏で支援して成立した精神科学会では、医療倫理を定めておりません。グアンタナモに代表される拷問に精神科の「研究成果」がふんだんに利用されているのに精神科が批判の対象にならないのは、そのためです。

ちなみに、人権派弁護士という触れ込みで大統領選の運動をしていたオバマは、選挙運動の最終日まで「グアンタナモを完全閉鎖する」と繰り返し強調して当選しましたが、当選した途端、グアンタナモには一切触れなくなり、そのまま任期を満了しました。問題のグアンタナモ刑務所は規模を縮小することなく、現在も設営されています。

Posted by 憂国人 at 2020年07月17日 12:04 | 返信

かねてからの持論ですが、国にとって「介護」そのものがビジネスだと思います。
「人を食いものにする」といった感じでしょうか。
高齢者は行政を「お神」的に捉えていますから、行政手続きを行った上で利用するデイや施設や
取り纏め的ケアマネに従順でいることが必須と思っている利用者が多いと思います。
その点、認知症者は自由で幸せです。拘束されたり、精神病院送りさえしなければ、の話ですが。

13日のトピックは盛り上がりが凄くて、愉快に読めます。
いいねクリック数が昨日は500数台、今日は2000を超えていて笑っちゃいます。
ブログに、いいねクリックが始まって以来の大台数でびっくり、凄いです。

Posted by もも at 2020年07月17日 12:04 | 返信

こんばんは。

先生、毎日、お疲れ様です。

介護ビジネス、そうですよ! あるサービス付き有料老人ホーム、ワンルームに食事付き、
経営してるのが、宗教関係な社長〜うたい文句は良いけど、金儲けだから
介護保険を全てその施設で使わないとダメ、施設内でレクがなくても外のディには行けない、
仕事のできない、昔、資格取得が緩い時にとったPCも使えない、おばあちゃんケアマネが
???な介護計画表を作成して、施設側に都合の悪い入居者は、徘徊しない様薬漬けにする。
そこに出入りしてるドクターぐるです。
長尾先生とは正反対な、もう回復見込みない人に、延命点滴して1日でも生かして、施設の利益にする。

特養に入れるまでの、一時的な入所だったのに....

Posted by rico at 2020年07月17日 10:09 | 返信

はじめまして、長尾先生

精神科に関しては、テレビでやっていましたが、うつや統合失調症などの長期入院患者を減らすという国からの流れがあり、精神病院の「勝利の方程式」である「長期入院」が使えなくなってしまった。そこで目をつけたのが「高齢者」で認知症治療。薬漬けにしてしまえば「長期入院」でいけます。この流れぜひとも変えたいですね。先生も努力していると思いますが、市民のサイドももっと声をあげなければいけないと思います。なぜかやたら字が小さくなっているかもしれません、いろいろやっているのですがうまくいきません、読みにくかったらすみません。

Posted by よしぞう at 2020年08月07日 09:42 | 返信

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