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マスクは自粛警察ではなく法律で規制しては
2020年08月14日(金)
マスクをせずに外出すると自粛警察に襲われるそうだ。
忘れたり、紐が外れたら、面倒だけど、調達しないと。
日本も外国のように、マスク着用を法的に規制しては。
忘れたり、紐が外れたら、面倒だけど、調達しないと。
日本も外国のように、マスク着用を法的に規制しては。
カラオケパブでのクラスター発生。
マスクをしていなかった人だけ感染して
マスクをしていた人は感染しなかったと。
結構、インパクトのある報道だった。
ウイズコロナ生活には3つしかない。
1)三密回避
2)ソーシャルデイスタンス
3)マスク
カラオケパブの教訓は、1)と2)は守られていなかったけども、
決定的に差が付いたのは、3)であった、ことだ。
そう、マスクが一番大切。
ならば、法律で義務付けては。
もちろん期間限定、地域限定。
マスク無しで外出しているのを警察に見つかったら
罰金3万円だったら、皆、必死でマスクをするはず。
自粛警察ではなく、本物の警察にやってもらうか、
2人一組の「緑のおじさん」にお願いしてもいい。
以下、マスクの研究。
谷本先生とは先週お会いした。
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マスクの常識を覆す172の研究総まとめ──コロナ世界最前線(4)
この原稿はワセダクロニクル6月24日配信からの転載です。
https://www.wasedachronicle.org/articles/covit19world/w4/
谷本哲也
2020年8月7日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
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今回のパンデミックでは、医学の常識がいろいろ変わりつつあります。その代表例はマスクです。意外かもしれませんが医療関係者の間では、新型コロナの予防のためにマスクをしても医療現場以外では大して役に立たないと、当初は考えられていました。実際、世界保健機関(WHO)は、健康な人が公共の場でマスクをすることは、これまで推奨していませんでした。マスクを使うのは、インフルエンザや新型コロナなどの感染症にかかっている人や、その周りにいる人程度で十分だとしていたのです。
ところが6月5日、WHOはマスクに対する方針を大転換しました。新型コロナウイルスが流行している地域では、交通機関やお店の中など公共の場でのマスク着用を推奨したのです。特に1メートル以上の社会的距離をとるのが難しい場面で勧めています。医療用ではない布製のマスクでいいので、健康な一般の方でも着用をした方がいい、となったのです。
またイギリスでは、6月15日以降、公共の交通機関ではマスク着用が義務付けられました。このような方針は日本人にはそこまで違和感はないかもしれませんが、マスクをする習慣がなかった国では非常に大きな変化となります。
今回は、なぜマスクに関する医療界の常識が覆ったのか、その根拠の一つになる論文についてご紹介します。
●16か国2万6000人のデータ
論文は、英医学誌ランセット(the Lancet)のオンライン版に「Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis」のタイトルで6月1日に掲載されました。
カナダの名門マックマスター大学などの研究者らが、系統的レビューとメタ解析という、信頼性が高いとされる方法を用い分析しています。これは、過去に発表された数多くの論文をもれなく集めてきて、分析しようとする事柄についてどういう結果が出ているのか、統計的に解析する研究手法です。
この研究では、マスク、眼の防護、社会的距離に関係がありそうな約1万8千件の論文がまず選び出されました。新型コロナ関連の論文だけでなく、新型コロナに似た仲間のウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)の研究結果も対象に含んでいます。
そして最終的に、172件の研究が系統的レビューの対象として選定されました。患者さんの数としては、合計すると約2万6千人、6大陸16か国にわたる広範囲のデータになります。なかなかの労作と言えます。
マスクや社会的距離が新型コロナの予防に有効だ、ということは、論文でわざわざ言われなくても、皆さんも何となく感じておられると思います。
ただし、医療現場ではなんとなく効果ありそうな気がしても、実際に数字で分析してみると、実は役に立たなかった、という予防法や治療法がよくあります。
例えば、日本で開発されたアビガンという薬は、新型コロナに効くはず、と期待されていますが、なかなか正式に認められません。その理由は、効きそうな雰囲気はあるけれども、数字でしっかりと効果を証明した結果が出せていないことにあります。そこで今回の論文のように、科学的な証明、エビデンスを積み重ねることが重要視されているのです。
●マスクにより85%、眼の防護で78%感染リスクが減少
まずマスクについての結果を見てみましょう。
計算の結果、マスクには感染リスクを減少させる効果が認められ、その値は85%となりました。結構大きな数値です。
さらに使用される場面でも違いがあり、医療現場で使った場合は感染のリスクの比率が約3分の1、一般の場所では約半分となる効果が出ました。
マスクの種類でも違いがありました。感染予防で医療用によく用いられる、微粒子を通しにくい「N95マスク」はやはり効果が高く、96%もありました。
新型コロナの患者さんの治療にあたる医療現場では、院内感染を防ぐ意味でも、可能な限りN95マスクを使った方がよいことになります。その他のマスクになると67%に低下します。
マスクは一層の薄いものよりも、医療用で使われるような多層のものの方がよい、ということも示されました。
今回の研究結果として、眼の防護の感染予防効果も算出されたことは重要な点です。ゴーグルやフェイスシールドといった眼の防護対策をすることで、感染リスクは78%も減少すると算出されました。
日本の店舗などでも、フェイスシールドをして接客したり、透明のビニールシートをカウンターに設置したりする光景はもう日常的になりました。目をこすったり鼻をほじったりなど、やたらに顔を触らないことも大切ですが、こうした眼の防護策は有効と言えるようです。
●1メートルの社会的距離では82%の減少
さらに研究で明らかになったのは、社会的距離での感染リスクの減少です。医療現場でも一般の場所でも、1メートルの社会的距離を開けることで、82%の感染リスク減少の効果が認められました。
社会的距離は、1メートル開けるごとに2倍以上効果が出るようです。そのため、1メートルに限らずもっと距離を開けてもよく、3メートルくらいまでは距離を開ければ開けるほど、効果が出ていました。社会的距離とろう、ということは日本でもすでに広く認知されています。ソーシャル・ディスタンスというカタカナも流行語みたいになっていますね。
こうしたデータの裏付けを見ると、やはり当面の間は以前のような大規模な集会やイベントを密集して行うのは難しいように思います。遊園地やテーマパーク、展覧会に大勢が集まらないよう入場制限をしたり、コンサートや映画館、スポーツ観戦の座席間隔を開けたり、といった社会的距離をとる工夫を続けるしかないのでしょう。
●医療用マスクは高齢者や持病をお持ちの方にも
このようにマスクのような初歩的なアイテムに対する認識ですら、専門家であるはずの医療関係者の間で大きく変化してきました。新型コロナ関連では、「感染症学会の専門医の意見でなければ信用できない」みたいな言説をメディアでよく見かけます。
しかし、今回のパンデミックのような場合は過去の常識が通用せず、WHOなどの専門家でも言うことが変わってきています。意見がどのようなデータに基づいたものなのか、その根拠のところがますます重要になるように思います。
さて、WHOの最新の推奨は日本ではそれほど知られていないようなので、最後にもう少しご紹介しておこうと思います。医療用マスクを誰が使うべきか、という点についてです。
当然ながら、医療従事者は使用を推奨されていますし、軽症でも新型コロナ感染の症状の可能性がある人は、布マスクではなく医療用マスクを使った方がいいとされています。また、新型コロナにかかった方を自宅で介護する場合も、医療用マスクにすることが勧められています。
また、注目すべきは60歳以上の高齢者、年齢に関係なく持病をお持ちの方への方針もWHOでは示していることです。これらの方々が1メートル以上の社会的距離が取れず、新型コロナの流行地域にいる場合は、医療用マスクの着用を推奨しています。なぜなら、新型コロナにかかった場合、重症になりやすいことが分かっているからです。
マスク不足の状況では、布マスクでもなんでもいいから、とりあえずみんな同じものでも着けておこう、というざっくりとした政策でも仕方がなかったかもしれません。しかし、マスクの供給が充足してきた今後は、もう少し精緻な政策が必要になってきます。新型コロナ感染の流行状況に応じ、ご高齢の方はもちろん、がん患者さんや免疫抑制剤を使っている方など、リスクの高い方々を守る方法について、もっと目を向けなければなりません。
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PS)
コロナチャンネル#117
80代、90代の親をもつすべての皆さんへお盆に、この「詩」を聴いてください
https://youtu.be/D4rOsRqzquc
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この記事へのコメント
マスクなんて小さな品物が、一躍して経済の一旦を担う時代が来るとは、世界中の誰も
予想だにしなかったのではないかと思う。欲しいもの、必要な物が手に入らないという切実な
経験を得た。結構ストレスになったが。
また、日本人の逞しさも見た。品薄な渦中に事業の転換を図ったり、本業での器用さを武器に
メイドインJapan な手作り品が、海外からも注文が来たりと、器用で逞しく、小回りが利く民族性を
実感した。
長年、花粉症に悩まされた者としては、マスク着用は苦にならない。市中には商品が戻ってきたが
かつてワンコインで、50枚入りBoxを買い、おつりが来た頃を思うと、やはり価格は高くなった。
サージカルは、まだ高値の花である。
自家製ガーゼマスクや、なんちゃってマスクも受け入れる心情だけれど、サージカルが施された
フィルターを販売して欲しいと思う。マスク型を製造するには手間を必要とされるけれど、四角い
形のフィルターがあれば、ファッションを気にした "なんちゃってマスク派" にも医療的効果を
身に着けてもらうことができる。欲しいと思う、サージカルなフィルター。
追記:商品名は、クリアーマスクというのか? フェイスシールド素材で、口元だけに盾を施す
物を使用する人が増え始めたが、主にTV画面に映る人が使用している。あれはマスクでもなんでも
ない!咳やクシャミは飛び放題な、カッコだけマスク。TVインタビューで、居酒屋のマスターやママが
使っていたのも、どうかと思ったが、驚いたのはアソウ大臣が使用しインタビューに答えていた。
感染拡大期にあって、第2派だの、どうの、とかの時期だ。それをする位なら、Noマスクで会見した方がマシ!本気で考えているのかな、対策を。
Posted by もも at 2020年08月14日 09:03 | 返信
沖縄の友人によると、米軍関係者はマスクをせずにショッピングセンターなどで騒いでいるので、住民は困っているそうです。
Posted by 主婦 at 2020年08月15日 08:45 | 返信
コロナはただの風邪だと マスクもせずに三密を守らずにでもやってる方がいますね。勢力増してますね。
このような方がいるから、中国やドイツなどのように義務化されて守らずにいたら罰せられるようになるんです。こうなりたくないでしょうに。なりたくないならマスクをするしかありません!
最新の研究で治癒した100人の方、78人から心臓に異常が見つかったみたいです。
若い方も用心しないと不整脈、心筋炎になるらしいです。一度死んだ細胞はもう戻らないと言うことです。普通の風邪でこうなるんですかね。
Posted by M at 2020年08月15日 08:53 | 返信
半年前のコロナ禍初期のころ、CDCとWHOは「マスクは必要ない」それに追随した神大の感染症専門家の先生も同じようにTVで言ってましたね。CDCのあるマスクをしなかった米国では感染爆発で、これまで16万人死亡。花粉症などでマスクが習慣化している日本では死者は1000人強。
日本人は飲食店以外ではマスクは外さない人が大半なので、飲食店をシールドや換気などで徹底対策すればもっと感染は防げるはずです。通常営業するからには遮蔽(シールド)と換気を義務化すべきだと思うのですが、何も対策していない(遮蔽はない、換気もない、距離もない)飲食店が大半だと思うので、
こんなの野放しにして営業していれば感染拡大するのは当たり前だと思います。
Posted by マッドネス at 2020年08月15日 11:21 | 返信
車で移動中、信号待ちの時に横断歩道を渡る高齢者の方がきちんとマスクを着用している。
この炎天下の中、どこ行くのかなー?大丈夫かなー?
人通りのない所では、マスク外して大丈夫ですよー。熱中症にならないように気を付けてくださーい。
と、声掛けをしてあげたくなる。が、いきなり知らない人間から車の窓越しに叫ばれたら、びっくりしてしまうと思うと実際行動には移せないでいます。
歩行の時は、声掛けしてみよう。土地柄的によく知らないおばあちゃんから「暑いねーと」声を掛けられる。この時がチャンスだわね。
若者は良いが臨機応変にできなくなるのが高齢者。
先生のコロナチャンネルで実演して下さった方法、毎日、ワイドショー番組の始めと終わりにコメンテイターに実演して欲しいなぁー。コイケさんにも是非。
○○大臣の、ファッション。ファッションは自由です。
着るものには、割とその方の思考が出る時もあります。
好きな色だったり、好きな形。
あーーー、その帽子とそのコートで外交に行くんだーと思ったことがあったような無いような(笑)
そのうちマスクを見れば、その方の思考や性格を分析するAIが出てくるかもしれない。
マスクで心理と嘘が解かったら怖いかも。。。。。
大分、脱線してしまいましたが悪しからず。
猛暑。暑い暑いと言っている方が好きですが、この冬は配布されたマスクに高機能フィルター挟んで使ってみたいです。メイドインジャパンよまずは国内の一般消費者に向けて、是非ともがんばってー!!
先生、今日もありがとうございます。
Posted by 轟 瞳 at 2020年08月15日 11:39 | 返信
いつも有益な情報を読みながらいろいろ勉強させていただいています。ありがとうございます。
マスクに関しては、少々先生と違う思いを持っています。私はホットフラッシュの症状が有り、マスクをしていて症状が出ると物凄くつらいですし、むしり取りたい程苦しいです。中には私のようにつらい思いをしている人もいることでしょう。
また、この酷い暑さで熱中症になって救急搬送される人が例年より多いと聞きます。
更に、先日マスクをしていたにも関わらず多数の人が感染した消防署の記事も読みましたし、マスクにより酸欠になる実験結果もあります。
様々な事情を考慮して、一律にマスク着用を義務にし罰金などというのはいささか乱暴な考えかと思います。
社会的に影響が大きい先生の記事やコロナチャンネルですので、その辺のこともご一考ください。
Posted by 鈴木 at 2020年08月15日 12:44 | 返信
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