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日本人の重症化率が低い理由

2020年10月02日(金)

日本をはじめアジア諸国の重症化率は2ケタ低い。

その理由としてBCG説があるが、遺伝子説が出た。

ネアンデルタール人の遺伝子説、が論文化された。

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やっぱり、遺伝子説、でいい、と思う。

僕はネアンデルタール説が腑に落ちる。


日本やアジアにおいては重症化率が低い傾向は、

人種によるものなので、今後も変わらないはず。


ならば、感染症法5類に落とす理由になるのでは。

冬の混乱を避けるためにも、今、政治決断すべき。


ついにトランプ大統領夫妻がコロナに感染した。

しかしアメリカ人と日本人は遺伝子が違うのだ。


ウイルスは人種を選ばない。

しかしそもそも人種によって重症化率が全く違う。


NYやブラジルのあの映像は、日本人は観ないほうがいい。

コロナ怖い怖い病を増やすだけなら日本にはマイナスだ。



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ネアンデルタール人の遺伝子と重症化──コロナ世界最前線(7)

この原稿はワセダクロニクル7月16日配信からの転載です。

https://www.wasedachronicle.org/articles/covit19world/w7/

谷本哲也  2020年10月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

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新型コロナのパンデミックで不可思議な謎の一つは、国や地域ごとに死亡率が大きく異なることです。欧米などでは甚大な死亡者数が出ていますが、日本を含むアジア地域では比較的少ない被害で済んでいます。日本のコロナ対策の国際的な評判は残念ながら芳しくありませんが、アジアで死亡率が低い理由については諸説あります。


●アジアで死亡率が低い三つの要因 アジアで死亡率が低い理由は、大きく3つに分けることができます。ウイルスの要因、環境的な要因、そして感染するヒト側の要因です。今のところ、どれか一つの決定的な要因が見つかったわけではありません。おそらく3つの要因が複雑にからみあって死亡率の地域差になっているのでしょう。 ウイルスの要因として挙げられているのは、遺伝子によるタイプの違いです。新型コロナウイルスは、RNAと呼ばれ設計図として働く遺伝物質が約3万個連なっています。このRNAの並びを各地域で詳しく調べると、数種類のタイプに分類することができると言われています。欧米とアジアでは主に流行っているタイプが異なっており、そのために同じ新型コロナ感染でも症状の出方が違うのかもしれない、というのです。 環境的な要因としては、マスクや手洗い、ヒト同士の接触の仕方など生活習慣の違いが影響することは容易に想像できます。気温や湿度、紫外線、人と接触する職種、住環境、人口密度、人口移動の程度などとの関係ついても検討が進んでいます。貧富の差も影響しますし、当然ながら医療へのアクセスや医療レベルも大切な問題です。 感染するヒト側の要因はどうでしょうか。年齢が高かったり、免疫力が低くなる病気を持っていたりすると、重症になりやすいことは間違いありません。また、女性より男性の方が重症化しやすいと言われています。しかし、それだけでは地域差を説明できません。可能性として、アジア地域ではBCGワクチン接種者が多く免疫力が訓練されていた、あるいは、新型に似た別のコロナウイルスが過去に流行っていて多くのアジア人がすでに免疫を持っていた、という仮説も唱えられています。 そして注目を集めているのが、ヒト側の要因での新たな説です。人間の設計図、すなわち遺伝子の違いも影響しているというのです。


●重症化率が3倍になる遺伝子 新型コロナウイルスにかかった場合、ある人は無症状、別の人は人工呼吸器につながれるほど重症の肺炎になる理由は何か。イタリアとスペインで重症肺炎になった人とならなかった人の遺伝子を比べる研究が行われた結果、2種類の遺伝子がその候補として報告されました。 1つは第9染色体にあるABOの血液型に関係する遺伝子ですが、こちらはそれほど関係ないという別の研究結果も出ています。 新型コロナの重症化との関係が濃厚な遺伝子は、ウイルスが細胞の中に入ったり、免疫が反応したりする時に関係する遺伝子の近くにあり、第3染色体の一部分に位置しています。この遺伝子を2セット持っていると、持っていない人に比べて新型コロナで重症化する率が3倍になると言われています。今のところ、なぜこの遺伝子があると重症化するのか、その他の病原菌とはどう関連するのかなど、詳細な理由はまだ分かっていません。 そして驚くのは、この第3染色体にある遺伝子がネアンデルタール人に由来するという研究結果があることです。正式に評価された論文になる前のプレプリントという原稿段階で、インターネットの専用サイトに7月3日に発表されました。タイトルは「The major genetic risk factor for severe COVID-19 is inherited from Neandertals」というもので、ドイツのマックス・プランク研究所、スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究者の仕事です。 著者の1人はスヴァンテ・ペーボ教授で、2010年にネアンデルタール人の全ゲノム(細胞の中の遺伝情報全体)解読に成功したことで有名な人類学のスター研究者です。ネアンデルタール人は数万年前に絶滅した化石人類ですが、現生人類のゲノムの一部にネアンデルタール人の遺伝子が残っていることを明らかにし、大きな話題を呼びました。ペーボ教授はこの5月から、沖縄科学技術大学院大学でも併任しています。


●東アジア、アフリカではほとんどない遺伝子 ペーボ教授らの研究では、新型コロナの重症化に関係する第3染色体にある遺伝子と、各地の絶滅人類から抽出されたゲノムとの照合が行われました。 その結果、問題の遺伝子はネアンデルタール人の遺伝子に類似しており、約4~6万年前に現生人類のゲノムに入ってきた可能性が高いことが分かりました。しかも、クロアチアで発掘されたネアンデルタール人の遺伝子です。 過去の研究で、現生人類との関係はクロアチアのネアンデルタール人で強く、他の地域にいたネアンデルタール人では弱いことが分かっているので、今回の発見とも辻褄が合います。 ではネアンデルタール人に由来し新型コロナの重症化に関係する遺伝子は、現代では世界のどこで多く見られるのでしょうか。研究グループは、世界各地の現代人のゲノムとの比較も行いました。 興味深いことに、この遺伝子は東アジアとアフリカではほとんど見られませんでした。 多かった地域は南アジアの30パーセント、続いてヨーロッパの8パーセント、アメリカの4パーセントです。南アジアの中でもバングラデシュで最も頻度が高く、人口の63パーセントが少なくとも1セットの遺伝子、さらに13パーセントは2セットの遺伝子を持っていました。 通説では、約6万年前に現生人類の祖先はアフリカを出発し、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア各地に広がっていったと考えられています。その過程で一部の現生人類のゲノムに入ったネアンデルタール人の遺伝子が、今回のように地域ごとに異なって分布した理由はなぜでしょうか。仮説の一つとして、各種病原菌の過去の流行状況が地域ごとに違うことが影響したのではと考えられており、このような過去の人類史が新型コロナのパンデミックにも関係しているというわけです。 700万年と言われる人類進化の過程で、さまざまなウイルスなどの病原菌との出会いが人類史を形作ってきました。その一端を解明したのが今回の研究です。ご興味をお持ちの方は「ネアンデルタール人は私たちと交配した」(スヴァンテ・ペーボ著、文藝春秋)も是非ご一読ください。


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当院の9月の唾液PCR検査(行政検査)は25名で、陽性は5名であった。

陽性率20%という数字は保健所の陽性率の数倍高く、僕も驚いている。


早期診断できているので重症者はゼロである。

一切、中には入らず唾液の採取は屋外で行う。


偏見や風評被害よりも地域住民の命を守ることに専念している。

感染を心配する人もいるけど、どうか安心して受診して欲しい。


PS)

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この記事へのコメント

自粛期間中のTV、オムニバス形式な短編ドラマ(演劇)を広瀬姉妹が演じて面白かったのがタイムリー
な題材だったとは、不思議なシンクロ。ネアンデルタール人がホモサピエンスに恋をして、その是非を
問うという、姉妹の掛け合い、言い合いの演技が上手だった。作家は新型ウィルスの出現に、太古の昔、人類誕生に思いを馳せたのだろうか、だとしたら凄いな。上の論文を読みながら、ネアンデルタール人を連呼していた美人女優姉妹が思い浮かぶ。なんだか可笑しい。
遺伝子や免疫システムやBCGなど、理由がいずれにしても抵抗力が強かったのは良かった。
そういった科学的な点もそうだが、ニュースを見ていて思うのは、欧米人は生活スタイルというか、
コミュニケーションが密着を当然として、不可逆的だから、感染し易い、しても仕方ない意識なんだな
と思っていた。ハグとかキスとか、習慣を超えた領域でしょう。

Posted by もも at 2020年10月02日 10:43 | 返信

CDC COVID Data Trackerを見るとアメリカではアジア人の死亡率が低いわけではないようです。
ですがやはり遺伝子の問題という結論なんでしょうか。

個人的な意見としては、もし日本がアメリカ並みの有病率・致死率だとしても、中長期的には今までの
マスクのない、ソーシャルディスタンスが密な生活に戻さないとうまくいかないと思います。

症状のない人がマスクをするのはどんなに長くてもこの冬が終わるまで、を希望します。
そうでないと文化的な生活が破壊され、未知のウイルスに対して無抵抗な人が増えるでしょう。

Posted by 広島の赤牛 at 2020年10月03日 08:14 | 返信

https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2020109759SA000/?spg=P201200092100000
「BS1スペシャル 新型コロナウイルス集中治療室 生と死の記録」を視聴しました。
聖マリアンナ附属病院、50代60代の元気な患者さんが重症化して瀕死・死亡・重篤後遺症という転帰をリアル映像で紹介しており、医療現場とICU重症患者さんの苦闘を痛感させられます。
特にCT検査で正常な肺がほとんど残っていない画像は衝撃的でした。元の生活には戻れません。
普通に元気に過ごしていた中高年の方が突然コロナで生と死の狭間をさまよう姿は衝撃的でした。
この記録は欧米人ではなくまぎれもない日本人の記録です。この方々の重症化の因子はタバコ?肥満?
中高年で重症化する因子を徹底分析して早期に治療介入できる対策を練るべきでしょう。
重症化リスク因子を有している中高年者・高齢者はこの映像を見て厳重警戒したほうがいいでしょう。
なるべく初期にPCR検査を受けて早期治療介入できる体制作りが望ましいです。

Posted by マッドネス at 2020年10月03日 04:51 | 返信

宗教が神道だから、毎日お酒をお供えするので、夜はそのおさがりのお酒を飲みます。日本酒は40㏄*2杯とポリフェノール入り赤ワインをおちょこに一杯。それだけならよいのですけど、ヴォッカを10ccにカゴメの野菜のスムージーを100cc入れて飲みます。あんまり疲れた日は、何も飲まずに寝てしまいます。
毎日猫の餌つくりに追われて、猫に明け、猫に暮れ、家の中はごみお屋敷。
女友達が「泊まらせてくれ」と言ってきたので、「泊まったら」というと「こんな汚い家には泊まれない。もっと掃除をしろ!」と言って帰って行きました。
誰も来ないから、汚いほうが良いかも。
「晩酌はアル中だ」とは、言い過ぎだと思います。

Posted by にゃんにゃん at 2020年10月04日 11:53 | 返信

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