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天寿がんを知っていますか?

2024年05月22日(水)

夕刊フジにフジコさんの生き方を書いた。

人間は機械じゃないから間違ってもいい。

そして「天寿がん」についても知ってね。

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ピアニスト、フジコ・ヘミングさん

「間違えたっていい...機械じゃない」

完璧さ追わないしなやかさ「天寿がん」実践され旅立ち

夕刊フジ  長尾和宏    →こちら



65歳で町医者を卒業した僕。第二の人生は、歌手の夢を叶えたい

――そんなわけで6月15日㈯は神戸の「クラブ月世界」で、22日㈯は東京「南青山MANDARA」でライブ! 大好きな桑田佳祐さんと中島みゆきさんの曲を唄いまので、皆さん遊びに来てください(詳細は僕の公式HPに)。



今は毎日、歌の練習中なのですが、なかなか歌詞が覚えられない。歳やなァ...と落ち込んでいるとき、この人の言葉がラジオから流れてきました。


「少しくらい間違えたっていいじゃない。機械じゃないんだから」  焦りがすっと消える言葉です。この名言の主である世界的ピアニストのフジコ・ヘミングさんが4月21日に亡くなりました。享年92。死因は膵臓がんとの発表です。  


フジコさんは、昨年11月に自宅で転倒して怪我をされ、その後のコンサートを中止していました。リハビリを続けていましたが、今年3月には、膵臓がんと診断されて療養をされていたそうです。  


90歳を過ぎて、がんと診断されたらどうすればいいのですか? ときどきそんな質問を頂きます。もちろんご本人の意思ありきですが、「何もしなくていいと思うよ」とお答えしています。


高齢化社会とともに、「天寿がん」という概念が浸透してきたように感じていますが、読者の皆さんはこの言葉を知っていますか? 


「天寿がん」という概念を提案されたのは、医学博士の北川知行氏(公益財団法人がん研究会がん研究所名誉所長)です。  


1994年に、天寿がんは「安らかに人を死に導く超高齢者(男性85歳、女性90歳以上)のがん」と定義されました。がん治療は高齢になるほど攻撃的であってはならない。


がんと共に寿命を全うできる年齢がある。すなわち限りなく自然死、平穏死となる、がん。 北川先生は天寿がんを普及するため、以下の「6つの思想」を発案されました。紹介します。


1.人は天寿を授かっている

2.天寿を全うすることは祝福されるべきことである(死因は不問)

3.超高齢者のがんは、長生きの税金のようなものである

4.超高齢者のがん死は、人の一生の自然な終焉の1パターンと考えられる

5.天寿がんなら「がん死」も悪くない

6.天寿がんとわかれば、攻撃的治療も無意味な延命治療も行わない



なんと素晴らしい思想でしょうか。そして、92歳のフジコさんは、この思想を実践されて旅立ったようにもお見受けします。


 10代のとき病気により聴力を失ったフジコさんが大事にしていたものは「音」でした。人生とは、日々何かを失っていく旅。だから完璧であろうとしてはならない――フジコさんのようにしなやかに僕も音楽を続けていきたいです。



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頑張って準備しています。



PS)

6月15日(土) 神戸ライブ  →こちら


6月22日(土) 東京ライブ  →こちら



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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

フジコさんの音色はなんども録音。これぞ「魂の音色」というのでしょう。「天性の音痴」が言うのは気が引けますが。

「天寿がん」って、これもいいネームニングですね。ただし「天寿かどうか」は他人が決めるのではなくあくまでも本人でなければなりません。というのは「がん切除ごとに天寿をどんどん伸ばしてきた大往生者」だった寂聴さんのケースもあるからです。年短者からとやかく説教されるのはまっぴら御免です。現役医者が「長生きの税金」などと垂れるはもっての外です。

Posted by 匿名でごめん at 2024年05月21日 09:10 | 返信

フジコさんの弾かれるピアノの音は特別です。どこまでも深ーく、温かで柔らかくてやさしい。尊いのです。
映画館で観たドキュメンタリーがありました。亡くなられたあと、以前に放送されたドキュメンタリーがテレビでやっていました。
フジコさんの弾かれる『ラ・カンパネラ』に憧れた海苔漁師の男性が52歳から独学で なんと!『ラ・カンパネラ』を弾いたのです。感動以外の何ものでもありませんでした。フジコさんご自身に聴いていただけたんです💖
愛らしくとてもかわいらしい、チャーミングなお方です✨✨✨
フジコさん、大好きなんです💕💖💞

Posted by たかの at 2024年05月21日 10:52 | 返信

フジコ・ヘミングさんのご逝去を知り、特に思い入れのある音楽家であったので喪失感半端ないです。コンサートに行ったことは無いしYoutubeでしか視聴したことがないのに彼女のピアノの音色は弾いておられるお姿とともにいつでも自分の脳裏に鮮やかに思い浮かべる事が出来ます。
女性であんなに力強い、重厚な音を出せるなんてすごいと思っていました。それでいて優しく抱擁するような温かさを併せ持つ、もしかしたら一番好きなピアニストだったかも知れません。先生夕刊フジに書いてくださりありがとうございます。天寿がんについても新たに知識を得ることができました。

フジコさんは残念ながら私達の暮らすこの世界を去って行かれましたが、無類の猫好きであった彼女が3月に亡くなった私の愛猫にもあちらで会ってくださってるかなあとふと思いました。

Posted by Yoko Oda Thapa at 2024年05月22日 12:57 | 返信

こんにちは。

 フジコさんの演奏は、カセットテープにあったなぁ、
探してみようと思います。

 面白い記事がありましたので、お知らせします。今日の
朝日新聞で、佐賀大学の研究。

〔記事〕
 アジアンフラッシュ体質は、日本人の約半数が該当すると
される。松本准教授によると、アジアンフラッシュ体質の
原因遺伝子を持つ人は、酒に含まれるエタノールの代謝物の
アセトアルデヒドを解毒する酵素の働きが弱い。そのため、
お酒を飲むと血管が拡張して皮膚が赤くなる。顔が赤くなる
人が、この遺伝子を持つ確率は9割とされる。

 同じアルデヒド類で、殺菌作用があるホルムアルデヒドは
人間の体の中でもつくられる。松本准教授は、アジアン
フラッシュ体質の人はアルデヒド類を解毒しにくいため、
普段から体内のホルムアルデヒドの濃度が高めで、そのことが
ウイルスからの防御になっているのではないかという仮説を
立てている。
〔/記事〕

 アセトアルデヒドの化学式を書いた私には、興味深い
記事でした。

では。

Posted by たまねこ53号 at 2024年05月22日 06:42 | 返信

フジコ・ヘミングさんもお亡くなりになられたのですか。名前を知っている程度ですが。
私もPC多用する職場でよく思いました。
「機械は間違えない」。「人間は間違える」。そして生き物は個性があるが、デジタルは「すべてが同じになる」間違えるのが生き物ですよね。昔は、ちょっとくらいの間違いや迷惑はお互い様が、今は関西圏も関東圏もいたるところにマナー看板な印象です。関西はマナーポスターの下にSDGsゴールというロゴついてること多いです。コロナ前からほとんど見ない大げさな迷惑者の絵をかいてました。近年のポスターや広報、「思いやり」という言葉の意味を取り違えて陳腐化させた罪は重いと思います。海外からの勘違いニュアンス「思いやり予算」の思いやりと勘違いして使ってるのでしょうか。
浪速のモーツアルト、キダタローさんの訃報もショックでしたが、今日きいた中尾彬さんもショックでした。ドラマで迫力ある役者さんだったと思います。「白い巨塔」にも出演されてたと思います。20代の若い子と話す機会があったのですが、今のテレビは若い子からも軽くて薄っぺらくてつまらない、エンタメばかりと聞いて20代でもそう思う?と話してました。昔の感性持つ方や大御所の訃報が続いて仕方ないことですが切なくなります。線香花火したときに感じる独特な寂しさみたいなもの感じます。
ご冥福をお祈りいたします。

Posted by 心の中の応援者 at 2024年05月22日 09:17 | 返信

私も、もう数年前に神戸の元町商店街の東の入り口で、人だかりがして3人か4人でコントラバスとか弦楽器の四重奏団で物凄く魅力的なタンゴの演奏が聞こえました。高校時代の英語の先生に「人だかりがしたタンゴの曲はなんでしょうか?」とメールで聞くと「おそらくAstor PiazzollaのLibertanngoでしょう」と言う返事でした。去年か、おとどしにケアマネジャーの友達に誘われて、池田市満寿美町の音楽グループのライブに行くことになって、若い女性の管楽器でピアソラのリバータンゴを聞く機会が増えました。イタリアのクレモナと言う町の名前のグループだそうです。彼女達は、管楽器でピアソラの曲のみを演奏しているのです。
最近もちょくちょくライブへのお誘いがあるのですけど、先立つ費用が無いので、参加していません。
その代わり、長尾和弘先生の「痛くない町医者」のDVDを送呈しました。
そのせいかどうかは分かりませんけれど、最近数校の医学部の学生さんが3~4人で何かの演奏をしていると広告してきました。とても行ける状態ではないのですけれど、まあ音楽の好きな医療関係者っているんだなあと思いました。
音楽は楽しみです。ショパンコンクールや、チャイコフスキーコンクールに1等だとか2等だとか競争するもんじゃないと思います。ふじ子ヘミングウェイさんは、生前はそんなに興味なかったのですけど、お亡くなりになってから「長い曲のフレーズを忘れかけると神様!助けて!ってお祈りするの」と仰っているのを聞いて、そんなチャーミングな人だったんだと、初めて理解できました。本当に音楽に浸っているような方だなあと分かりました。

Posted by にゃんにゃん at 2024年05月23日 01:24 | 返信

かずくん、お疲れ様です。

ごめんなさい。風邪引いて寝込んでました…。
回復したらしたで、あまりじっとしていなくて、無駄に遊んでいたと思います。。
スペースをよくされていて、ちょうど発熱した時も聞いていて途中で熟睡しました(笑)ありがとうございます。?
聞いた内容は覚えているけれど、いくつかのスペースと混ぜこぜになってる感じ。


今回はイベちゃんを飲んでも、無関係だったのでウイルス系では無かったのだと思います。イベちゃんの威力は凄くて、自分の場合は38度以上の発熱も飲んで30分〜1時間以内に平熱に戻ってしまいます。。
それにコロナが流行初期の頃は、3回感染して(2回は無症状)それから今まで、周囲にコロナになるの人がいても、現在は全然発症しない…。
雨にあたって疲れていた以外は、何も思い当たらないので、たまには風邪も引くみたいですね。。


ブログ、いろいろ飛ばしてしまっているのですが、一番書きたいフジコ・ヘミングさんから。
クラッシック音楽はあまり聞かないのですけど、フジコさんのCDだけは何枚か持っていて時々聞いていました。
私は彼女の包み込む温かな幻想的な世界が大好きで、夢物語に連れて行ってくれる時空の扉がそこに開いて、誰でも受け入れてくれる様な気がしていました。
長生きされて欲しいなあ…と願っていたけれど、もう92歳だったんですね。。

自分が知っていて、女性で長寿の上で脳がしっかりされてる方って、バイリンガルとかマルチリンガルで、楽器を演奏する趣味の方が多かった(お琴とかも)。聖書読んで讃美歌歌うって、たぶん脳にもとても良いんですよね。


私は音楽のことは本当によく分からなくて、フジコ・ヘミングさんは「ただ大好き」とだけしか言えないのだけど、割と最近から自分自身が取り組みを初めているのが、「相手」によって話す速度や長さや強調をとにかく調整して変える事があって、普通に話しても全く伝わらないのに、すごくゆっくり丁寧に話すと全部受け取って貰ったり、近寄って来たりと正反対の反応がかえって来たりする事が、「とても」多くあります。


よく分からないけれど、自分自身の発信は好きなだけ磨く事は出来ても、相手の受け止める受信力は分からない事だらけですよね。

歌手になる人も上手い下手もあって、その上で「声」が多くの人に届く人が選ばれるから、結局は人気になってしまうのですが(笑)、音楽は私には本当によく分からなくて、そんな自分も包み込んでくれる様な彼女のピアノが大好きでした。

本当に音楽を届けるために「生き抜いた方」だなあ。。と思います。
私もこんな風に生きられるのかな。
全然もっと頑張らないとダメですね…(汗)


心より、ご冥福をお祈りします。
でもなぜか微笑みしか浮かばない。。


かずくんのイヤモニのお話、とても面白かったけれど、自分は実際に聞こえの確認(研究?)はよくしているから、フィードバックで、イヤホンやヘッドホンも時々利用しています。今後イヤモニも試してみます♪補聴器っぽいけれど。


遅くなったので、この辺で。。
今日も、お疲れ様でした。

Posted by 白夢 at 2024年05月25日 02:02 | 返信

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