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「桐島です」日本映画プロフェショナル大賞受賞は感無量
2026年06月09日(火)
「桐島です」が日本映画プロフェッショナル大賞を受賞。
とても嬉しい知らせだけど、まさに果報は寝て待てだね。
主演の毎熊克哉氏の主演男優賞の受賞がダブルで嬉しい。
僕が製作総指揮を務めた映画『「桐島です」』が、第35回(2025年度)日本映画プロフェッショナル大賞の主演男優賞(毎熊克哉さん)と作品賞を受賞しました!!!
https://nichipro-award.com/
第35回日本映画プロフェッショナル大賞(略称・日プロ大賞)の受賞作、個人賞が決まりました。
この賞は1992年に設立され、2026年の今回で35回目を迎えます。既成の映画賞とは一線を画しつつ、プロデューサー、映画監督、脚本家、新聞記者、映画評論家、映画ジャーナリスト、ミニシアター支配人、映画宣伝担当者ら、"映画のプロ"32人の選考委員の投票と、実行委員会の独自の判断で決定しました。
授賞式は、2026年6月20日(土)午後2時より、東京・テアトル新宿にて開催します。
ご存知の通り、昨年はどの映画賞も『国宝』一強でした。 映画館も、商売です。お客さんが入ると見込める作品をたくさんかけた方が儲かります。 どんなに映画支配人が「これはいい映画だ!」と思って、上映に踏み切ってくれても、1週間で黒字が見込めなければ、どんどん切られていきます。映画館の上映スケジュールが、1週間ごとにしか発表されないのは、そういう理由があるからです。
僕らの『「桐島です」』とは製作費も宣伝費も、マンパワーも、最初から二桁違いました。 いや、それだけではありません。宣伝費をいくらかけても、ヒットしない作品はたくさんあります。「え? あんなに宣伝していたのに、もう劇場でかかってないの?」そういう作品が、大半です。だから、金がかかっている≒ヒットする、というわけではありません。そのギャンブル性も、エンタメを作る面白さのひとつです。
。
僕も『国宝』を見て、すごい作品だと圧倒させられました。吉沢亮さんも横浜流星さんもお見事。そして田中泯さんが、凄すぎです。歌舞伎を知らない僕が、うっとりしてしまい、トイレに行きたくなるから長尺が嫌いな僕が、時間を忘れて見入ってしまいましたから......そりゃ、そうだよねという感じ。
しかし今回の、「既成の映画賞とは一線を画しつつ、プロデューサー、映画監督、脚本家、新聞記者、映画評論家、映画ジャーナリスト、ミニシアター支配人、映画宣伝担当者ら、"映画のプロ"32人の選考委員の投票と、実行委員会の独自の判断」で、この作品が選ばれた。
映画のプロに認められたということ。 そして、主演の毎熊克哉さんが、ベテラン大御所俳優を押しのけて、見事、主演男優賞。本当におめでとうございます!!!毎熊さんは、スゴイ役者でした。
実は今年1月に公開した、僕が原作と製作総指揮を務めた『安楽死特区』の方の主演に先に決まっていました。しかし、紆余曲折あり『「桐島です」』を先に撮ってしまおう(現実に基づいたお話だから、社会の記憶が古くならないほうがいい、という判断)ということになり、そのときに高橋伴明監督が「桐島聡も、毎熊克哉にやってほしい」と提案したでした。
桐島聡。
指名手配から50年近く、逃げ続けた男。1970年代に、過激派左翼集団「東アジア反日武装戦線」にいた政治犯。あまりにも若すぎたし、無知ゆえに純粋すぎただろうし、いろいろな事情はあったにせよ、犯罪者であることは間違いありません。若手俳優が、初の映画主演で、実在した(しかも死んだばかり)の逃亡犯を演じる......これは、事務所にとっては大きなリスクでもあります。
日本の場合、ハリウッドと違って、俳優というのは正直、映画だけでは儲からない職業です。日本の俳優がどんどんアメリカに行っているのは、(ネトフリなどの配信も含めて)ギャランティが天と地と程の差があるからです。俳優が一番儲かるのは、もちろんCMです。その次は、番組に企業スポンサーのついているテレビドラマ......かな...‥。たった30秒のCMに一本出演しただけで、2時間映画の主演の何倍ものギャラを貰えることもあるらしいです。
つまりCMがあれば、俳優は安心して映画に出られるという側面もあるのす。 だから、まだまだこれから人気が高まっていく30代の俳優が大事な初主演で犯罪者を演じるということは、先々に声がかかるはずの「CMの仕事」をみすみす逃がすことにもなる......。企業は、俳優のイメージをすごく大事にします。
不倫問題や信仰の問題など、少しでもダークな部分を企業は嫌います。 巨人の阿部監督の暴力事件だってその側面があります。 巨人戦は、テレビ中継でたくさんのスポンサーがついています。事件後に速攻で巨人軍が阿部慎之助監督をクビにしたのは、モラル云々の前に、テレビ中継を支えている企業がスポンサーを下りると言い出せば、テレビ局に大損害を与えてしまうからです。特に米国系の企業は、DVやパワハラ、セクハラ問題にとても敏感です。
俳優であれ、スポーツ業界であれ、テレビに顔を出す仕事をしているということは、あらゆるリスクを回避しなければいけない、という不自由さと引き換えなのです。誰かから文句を言われる前にテレビ局が勝手に「忖度」をして、その人をブラックリストに入れてしまいます。
長尾だってそう。
番組を作っている現場の人は、本当はイ〇ルの話をしてほしい、と言う。だから収録で一生懸命、気を付けて話すのだけれど、「上の人間の判断で、結局全部カットして編集します」と後から連絡が来るのです......一体、誰に忖度をしているのだろう、と思います。
そんな忖度社会から自由なのが、スポンサーのいない映画だったり、書籍だったりするわけです。 少し話がそれました。
だからこそ、初主演映画に『「桐島です」』を選んでくれて、そして、誰も本当はその実態を知らない「桐島聡」という人間を、リアリティたっぷりに演じてくれた、しかも、その後の「安楽死特区」では、これまた難しい役(これもいろいろリスクはありました)に体当たりで挑んでくれた毎熊さんが、初の「主演男優賞」に選ばれたことに、僕は今、胸がいっぱいなのです。
そして、作品賞。これは本来、高橋伴明監督が受賞するべきものなのですが、伴明監督は今、脳梗塞のリハビリ中のため(だんだんと回復に向かっているとのこと)、授賞式の登壇は叶わず、製作総指揮の僕は変わりに、栄えある賞を僕が受け取ることになりました。
授賞式はテアトル新宿で6月20日に行われます。チケットの発売は(映画は上映されません。授賞式のみです)、6月14日から行われるとのこと。 もし、映画賞の授賞式に興味がある人がいたら、以下のサイトをチェックしておいてください。 https://nichipro-award.com/ceremony/vol/35/
「なんで長尾は、桐島なんて、そんな左翼映画を作るんだ?」とときどき友人から言われることがあります。左翼映画? そんなジャンルがあることさえ、僕にはわかりません。その人に「失礼ですが、左翼映画の定義って何ですか?」と訊いてみたいのだけれど、ややこしいのでグッと抑えています。
先日、右翼のトップ・オブ・トップの一水会の木村三浩さんと「長尾チャンネル」でお話しさせていただき、その後、遅くまで酒を酌み交わしながら、本当の保守って何なんだろうとずっと考えている日々です。
ちなみに、明日水曜日は一水会の定例勉強会です。
PS)
これを機に毎熊克哉さんがより一層、活躍して欲しい。
映画に関わって一番嬉しいことは、このように
思いがけぬ朗報が天から降ってきたときである。

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