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10月2日(木) 午前は消化器病学会、午後は脳死臓器提供勉強会、夜は医療崩壊の市民フォーラム
2008年10月02日(木)
今日は、1日に3つの大きな出来事がありました。詳しく話せば、1冊の本になるくらい濃い内容でした。
午前中は、品川で開催されている消化器病関連学会(DDW)に出席しました。全国から集まった、おそらく5000人位の消化器病専門医たちの熱気で、高輪プリンスホテル周辺は一杯でした。15年前には、自らが発表する立場でしたが、現在は落ちこぼれないように勉強する立場で、少し寂しくもありますが、お勉強です。
今、小さな子供の心臓移植が日本で受けられず、海外で受けたというニュースを耳にします。日本人が救われる陰で、移植を受けられずに亡くなっていくアメリカの子供たちの存在を知り、驚きました。移植を受けた子供たちのスポーツ大会のビデオを見て、そのアスリートぶりに驚きました。心臓移植というと莫大なお金がかかるというイメージがありますが、国内では既に保険適応になり、患者さんの総負担額は、150万円で、人工補助心臓を使い続けるよりはるかに安いそうです。
午後からは、参議院議員会館で開かれた、「臓器移植、とくに脳死患者さんからの脳死移植」の勉強会を傍聴させて頂きました。阪大の福嶌教偉先生が、1時間、約20人の国会議員に講演し、そのあと質疑応答がありました。
1997年に施行された臓器移植法によって、2008年7月末までに72名の方から臓器提供があり、298名の患者さんが移植を受けることができました。しかし心臓提供者の数は、欧米に比べて何十分の1とほんとうにわずかです。それは脳死についての国民の理解が進んでいないからです。脳死と判定されたのちに生き返ったというような、完全に間違った都市伝説のためです。
勉強会終了後、日本移植職者協議会(会員数2000人)理事長の大久保通方さん、臓器移植患者団体連絡会の見目政隆さんと福嶌先生と梅村議員と懇談させて頂きました。臓器提供カードに登録している人は8%、そのうち常時持ち歩いている人は3%だそうです。しかし、意思表示をしている本人がいざ脳死になっても、家族が反対すれば臓器提供できないなど様々な法律的、政治的問題があることを知りました。私のクリニックにも拡張型心筋症の患者さんが何人かいますので、開業医といえども決して他人ごとではありません。
高校の先輩でもある、我が国の心臓移植のトップリーダーである福嶌先生が、とても子供思いのやさしいドクターであることを、議員会館という堅苦しい場所で初めて知りました。また、真横の議事堂の中では、自民党と民主党の仁義なき政争がまさに繰り広げられている中、こんな地味ではあるが、とても大事な問題が民主党議員たちによって静かに真剣に議論されていることを目の当たりに知り、国会はやっぱり来て見るものだな、と思いました。
夜は、星綾会館で、自治労主催の医療崩壊のシンポジウムがありました。長くなるので、これについては明日書きます。
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