このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

奇跡の患者さん

2009年11月26日(木)

  世の中には怪奇現象がたくさんありますが、当院には不思議なことばかり起こるある患者さんがいます。この10年間、外国在住で1年に1回受診されます。彼女は50歳代の芸術家です。彼女に起こった4つの奇跡(?)を紹介しましょう。

2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 

1) 約20年前、進行大腸がんの手術をしました。その時お腹の中や筋肉にがん組織が残っていたのですが、数年後にはなぜか自然消失しました。

2)その後、ある日突然、大量吐血しショック状態に陥りました。私は主治医として何度も内視鏡検査をしましたが、出血源が全く不明であり、キツネにつままれた気分でした。自然に止血しました。大量に輸血しましたが元気に回復しました。

3)よく調べると、この女性は遺伝性球状赤血球症という生まれつき赤血球が円盤状ではなく球状になっている珍しい病気でした。子供さんたちも調べましたが、2人に軽い赤血球の変形を認めました。学会発表しようとも思いましたが、1年後に調べてみるとなんと赤血球の形が正常に戻っていました。ふつうはあり得ません。

4)先日、ヨーロッパから帰国するとき隣の外国人に気を使って12時間座りぱなしで飛行機から降りるときに倒れました。エコノミークラス症候群、正式には肺動脈塞栓症です。「よく死ななかったね」と言うと、「本当に死ぬかと思いました」と笑っておられました。2週間経過していましたが、専門病院で詳しく検査しましたが、肺梗塞の痕跡は認められませんでした。しかしその専門医も「間違いなく肺塞栓症を起こしていたのに不思議です」との手紙が届きました。私は、「これで4回目だ。まあいいや。死ななかったから」と思いました。彼女に話すと笑っていました。幸運な患者さんとはどこまでもラッキーの神様がついてきます。

  今夜は循環器病の勉強会で大動脈弁狭窄症の成因に関する講演を聞きました。最近大動脈弁狭窄症が増えていますが、リウマチ性と動脈硬化性に分類されます。しかし成因については国際論争になっています。弁は、血管か心臓か?そんなこと考えた事ありませんでしたが、外国では弁は動脈ではないそうです。血管なら平滑筋があるはず、との理由だそうです。初めて知りました。
 

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

私も知りませんでした

Posted by おじさん at 2009年11月28日 09:37 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ