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ワーキングシェアが病気を作る
2009年12月08日(火)
週5日勤務だったのが不景気で週3日勤務になった方の奥さんが来院されました。週3日会社に行きますが、あとの4日は家で寝ているか酒を飲んでいるだけの生活に変わりました。生活が苦しいので奥さんはパートに働きに出るようになりました。慣れないパートのストレスから不眠症になり私が睡眠剤を処方しました。その睡眠剤を夫が奪って酒と一緒に飲んでしまいます。どうしたらいいのか、という相談に来られました。
ワーキングシェアというかっこいい名前がついていますが、実態は半分リストラです。このワーキングプアが新たに病気を生む⇒お金がないので病院にかかれない⇒病気がさらに悪化する、という悪循環が起きています。貧困が病気を生む、負のスパイラルモードに突入した感があります。かかりたくても病院にかかれない高血圧の人に、無料で薬を差し上げる時代が本当にきました。
派遣村の湯浅誠さんのメッセージがMLから流れてきました。昨年の今頃は「派遣村なんて本当にあるのかな?」なんて少し疑っていましたが、本当にあるようです。生活保護になれそうでなれない人たちが今、一番大変です。その意味では、亀井郵政・金融大臣の昨日の発言「景気対策・公共事業を最優先する」という判断は正しいと思います。「コンクリートから人間へ」というスローガンは美しいのですが、その「コンクリートで食べている」のもやはり人間なのです。その意味では両方が大切なのです・・・
世の中には生まれつき良い人間と弱い人間がいます。弱い人間には強い人間が手を差し伸べるべきです。それが社会保障です。ならばズルイ人間はどうするのか?ズルさも弱さから来ているのなら、手を差し伸べるべきでしょうか?自業自得と突き放すべきでしょうか?(脱線しますが、連日の押尾学被告の報道を見ながら、彼の本当の姿をどう評価するのか考えてしまいました)
社会保障か公共事業かという命題には、両方、同時にやることしかなく、「増税」という選択肢以外考えられません。鳩山総理は、「増税しません」という公約を撤回して、「やはり増税なしでは国家は破たんします」と胸を張って言って欲しいです。お金はある所から取る(=累進課税の強化)しか方法はありません。社会主義的民主主義なのでしょうか?難病の治療には先手を打つべきです。後手では対費用効果が格段に薄れます。
民主党には年末までに大きな決断をして欲しいです。
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この記事へのコメント
強い人間というのは、本当に存在するのでしょうか?
Posted by MARUMARU at 2009年12月08日 11:38 | 返信
強い人間と弱い人間。
今は強くても、来年は弱いかもしれない。
勝ち組も負け組も同じことです。
では強い人間は存在するのか?
強いというのは人が判断することで、自分は弱いと思っていることもあります。
経済的に強い人(勝ち組)が弱い人(負け組)を助けることは尊い行為だと思います。
Posted by 長尾 at 2009年12月08日 11:21 | 返信
私も今のところ生活には支障の無い程度に暮らせますが いざ何かが起こったら
どうなるか 不安であります。
Posted by おじさん at 2009年12月14日 02:41 | 返信
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