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医療訴訟の勉強会とは、年に一度のお化け屋敷
2010年01月31日(日)
医師会員には年に1回、医療訴訟の勉強会への参加が義務づけられています。昨日はこの秘密の勉強会がありました。医師会に入会することは実は医療事故の保険に加入することです。医師会活動とは公益事業だ!と言っていますが、悲しいかな医師会に入会する意味には「損害保険へ加入する」という側面もあります。ご存じのように医療訴訟は増加の一途です。誰でもミスを犯します。もはやブラックジャックは幻想なのです。
医療裁判の実例が続々とプレゼンテーションされます。糖尿病のお薬で独居老人が低血糖になり意識が戻らなかった事例。内視鏡事故で大腸に穴が空き人工肛門になった事例。癌の見落としで訴えられる事例も増えています。
判決では驚くべき損害賠償金額を命じられている事例も多くありました。
がんを疑って積極的に検査をすれば、お上からは「過剰検査」と認定され、「医療費の無駄使い」と非難されます。健康保険財政は逼迫しているので当然です。しかし、がんを見落とせば患者さんから訴えられ高額のお金を請求されます。良かれと思って行動しても結果が全てです。医者とはこの2つの狭間で必死にバランスを取ろうとしている悲しい生業である!
そんな気が強くなるのが、年1回のこの勉強会です。真面目に聞くと必ず医者を辞めたくなります。だから真実だけども話半分だと自分に言い聞かせて聞きます。会場から出たときの気分は、お化け屋敷から出たときの気分に似ています。
夜は、尼崎市産業医会の島田泰明先生が功労大臣賞を受賞されたことを祝う宴会に参加しました。私も労働衛生コンサルタントの資格を取り、尼崎市産業保健委員会の端くれです。
尼崎市医師会は、産業医とスポーツ医会の2つの分野で日本のトップを走って来ました。また、病診連携システムや休日夜間診療所運営でも全国の先頭を走ってきました。本当に凄い医師会です。素晴らしい先人達に囲まれ、美味しい鍋を食べました。
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