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吐いたぐらいで死ねへん、死ねへん!
―インフルからノロ騒動へ―
2010年02月12日(金)
「吐いたぐらいで死ねへん、死ねへん!」毎日、何十回とこのセリフを繰り返しています。いつの間にやら、インフル騒動からノロウイルス騒動へと時代は変わっていました。天皇陛下もかかったと報道されてからは、「あんたも天皇陛下さんと同じ病気や。心配ないで」と訳のわからない説明すると何故か安心されます。しかし毎朝のように在宅患者さんからパニック電話が鳴ります。「大変です!今、吐きました。すぐ来てください」と。私は「死ねへんよー。食べへんかったら勝手に治るよ」と説明しますが、「先生、食べへんかったら、死ぬやんか。どないしてくれんの」と返ってきます。しかたなく看護師さんにフォローと点滴を頼むことになります。
在宅患者さんからの電話で最も多いのは「発熱」です。日曜日の夜には必ず発熱電話がかかってきます。「先生、37度も出ました。死なないですか?」くらいでは町医者なら驚きません。先日あったのは、「先生、35度8分も熱がありますが」「???」「普段は34度なのです」「???」。まあよく分かりませんが、日曜日のせかっくの家族団欒を中断する必要もなかろうと判断して、ついええ加減なことを言ってしまいます。「死ねへん、死ねへん!」
こんなことを言うから開業医は馬鹿にされるのでしょうね。しかし翌日、家族がわざわざ来られて感謝されます。「先生が死ねへんとハッキリ言って頂いたので安心して良く眠れました。ありがとうございました」と。こんなことで感謝されては複雑な気分です。
しかし日本人はいつからこんな弱い人種になったのでしょうか?国民全体が不安神経症という病理雲に包まれているように感じます。「熱が出た」「吐いた」「眠れなかった」で大騒ぎするのは異常です。しかし結構振り回されます。
その結果、最近は何か言われても「それで本人は元気にしてるか?」と聞きます。「元気です。テレビ見てご飯食べています」「ほんだら大丈夫や。死ねへんからね」。どこまで行っても、これの繰り返しです。(笑)
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