- << 某企業で脂肪肝の講座
- HOME
- 病院に合わせるか、患者に合わせるのか >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
「絶食恐怖症」が蔓延中
―ラマダンに訊け―
2010年02月25日(木)
ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行っています。私は「2食抜いて水分だけにしてください。胃腸を休めると自然に治りますよ」と説明します。しかし「2食も抜いたら死んでしまうやないの?」と怒られます。「死にません。1週間抜いても、1ケ月抜いても水さえあれば絶対に死にません」と言い返すと、今度は笑われます。空腹時採血のために絶食で来院してもらう時も「抜いたら死ぬやんけ」と叱られます。どうやら現代人は、深刻な「絶食恐怖症」(=命名は私)に冒されているようです。
1日食べないと死ぬと思っている人が実に多いです。水は要ります。市民講演会などで聞くと半数が「1週間以内に死ぬ」に手を挙げます。そこで、地震で生き埋めになった人は1週間飲まず食わずでも死ななかった話をします。インドには1年以上食べていない人が沢山います、日本でも3年以上食べていない人がいます、など話しても全く相手にしません。
肉体労働の方は怒りだす人もいます。「先生、食事抜いたら力が出ないやんか」と。いくら大丈夫と説明しても納得されません。人間は飢餓状態になれば、肝臓や脂肪組織に貯めてあるエネルギー源を利用するよう、"スイッチ"が入れ換わります。誰でも寝てる間の8時間は飲まず食わずでも絶対に死にません。"スイッチ"が入れ換わるからです。しかし日中、このスイッチが入れ換わる人はほとんどいません。"スイッチ"が入れ換わる寸前の空腹感と「絶食恐怖症」による不安感に負けてしまうのです。
イスラム教には「ラマダン」という断食儀式があります。日の出から日没まで全員で断食します。日本もラマダンを見習って、全国民が毎週末に断食したら、さぞかしいい国に変わることでしょう。 "スイッチ"が入れ換わる快感を国民全員で体感するのです。ノロウイルスは逃げ出し、メタボは激減し、そして何より日本人の頭の中がグッと引き締まると思います。
「ラマダンが日本を救う」と言えば、笑われるでしょうか?
- << 某企業で脂肪肝の講座
- HOME
- 病院に合わせるか、患者に合わせるのか >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: