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某企業で脂肪肝の講座
2010年02月25日(木)
産業医の仕事は多彩です。先週の木曜日は衛生会議に缶詰めでしたが、今日の午後は某企業の出張所の職場巡視と脂肪肝の講座でした。脂肪肝を分かりやすく話すのは意外と難しいです。何度も話すうちに次のような自己流ストーリーが自然と出来上がりました。
1) 肝臓は栄養の貯金箱である。脂肪肝は貯金箱(=肝細胞)にお金を食べ過ぎた状態。
貯めてばかりで使わないとこうなる。時には消費する。
2) 肝臓はお腹の中で唯一、無くては生きていけない臓器。皆さんにお腹のなかの臓器を全部言ってもらいます。胃、腸、腎臓、膵臓、胆のう、脾臓、婦人科臓器、膀胱。これらはすべて癌などで取ってしまっても人間は生きて行けます。しかし肝臓だけは移植しないと死んでしまう臓器だ。
3) 昔は脂肪肝はあまり心配ないと考えられていた。しかし現在では、良性の脂肪肝と悪性の脂肪肝(=NASH)があることが分かった。悪性の脂肪肝は、線維と言う筋が増えて肝硬変になる。肝臓の機能が失われたら生きて行けない。
4) GOT、GPTが高いのは、貯金箱がお金の入れ過ぎで壊れたように肝臓が壊れている状態。火事の煙がGOT、GPTだ。
5) 治療は簡単。貯金箱にお金を入れないようにする(=カロリー制限)か、お金を使う(=運動)かだ。
だいたいこんなストーリーです。途中で「人は食べないとどれくらいで死ぬか」という話を織り込むと、みなさん身を乗り出して聞いてくれます。
元気で(一見)働く人の健康を守るのも町医者の大切な仕事です。
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