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静かな別れ

―亡くなる前夜の最期の微笑み―

2010年02月26日(金)

この3日間、山形大学からの研修医とともに在宅現場を回っています。なかでも慢性心不全、慢性腎不全の患者さんを3日連続で訪問しました。昨夜呼ばれた時、患者さんは私に「大丈夫!」と微笑んでくれました。「きっとこれが最期の微笑みなのでしょう」と家を出て呟きました。そのとうりになってしまい、夕方、全く苦しむことなく静かに旅立たれました。降りしきる雨の中、研修医とともにおくりびとになりました。

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早朝、家族から昏睡との電話が入りました。朝と午後に訪問しましたが、徐々に呼吸が弱くなってきました。そして夕方、ついにその時が訪れました。あっけない程、静かな最期でした。大往生でした。研修医も死体は見たことがあるでしょうが、人が死ぬところを診る機会は少ないでしょうね

この患者さんとは3年間のお付き合いでした。「いつ死んでもいい」と言いながら、数回の入院を挟みながら今日まで来ました。前回は病院から経管栄養がイヤで抜け出してきました。退院直後にすべての管を抜きました。一旦は元気に食べられるようになりました。しかし今日、寿命が尽きました。

あたかも生まれ変わりのように、某病院から末期がんの患者さんが退院され、さっそく往診しました。一人亡くなったら、いつも1日以内に同じ病院から一人退院してくるのです。このめぐりあわせって一体何なんでしょうね。いつもこうなのですが、考えれば不思議です。神様からのメッセージなのでしょうか。

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