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独居の方は、不安からパニック発作になっていました。私の電話番号が書かれた紙を握りしめていました。少し安定剤を注射し、眠剤を飲ませると不安が穏やかになり喜んで頂きました。

もう一人もほぼ同様でしたが、注射をしながら当院からの医療費の請求書を見せて頂きました。私が「医療費の負担を減らすため、明日にでも急いで身体障害者の申請をしましょうか」と言ったこところ、１０年以上前に身体障害者１級を取得しているとの答えが返ってきました。

ご家族は「身体障害者１級があると医療費がほとんどかからないこと」をあまり知らずに今夜まで来たようです。だから今日まで長尾クリニックのスタッフにも、身体障害者認定のことは言わずにきたとのことです。病院の入院費など、年間約６０万円の医療費をずっと負担してきました。しかし経済的負担が苦になるので、状態が悪いにもかかわらず当院の在宅医療を最低限にして欲しいとの要望があったようです。しかしこれからはお金の心配をしなくても充分な医療が受けられることが分かりました。こんなこともあるんだ。

在宅医療はお金の話から始まります。在宅医とはファイナンシャルプランナーでもあるのです。