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調剤薬局にクレームしました
2010年03月03日(水)
先週、めまいを訴える初診の患者さんが来られました。血圧が220もありました。そこで一番副作用が少ないとされているARBというカテゴリーの降圧剤を一つだけ処方しました。約束通り今日来院されましたが、まだ血圧が210もあります。よく聞くと「お薬の副作用としてめまいと書いてあるので、薬は飲みませんでした」と。ガックリです。思わずその調剤薬局に電話して「めまいの患者さんに処方した薬に、まためまいの副作用があるなんて言ってどうするつもりだ」とクレームしてしまいました。
薬剤師さんは電話の向こうでキョトンとしている様子でした。「ここの規則ですから」と平然と言いました。たしかに国は薬の副作用を書いた紙を患者さんに渡すと報酬が貰える制度を定めています。しかし杓子定規に、ただただ不安を与えるだけの紙を渡して、なにも疑問を感じない薬剤師さんの神経が理解できません。ご丁寧にも、その紙には「むくみも出ます」とも書いてありました。確かにこの患者さんは少しむくんでいるのでそれもあって、「絶対にこの薬は飲まない」と主張します。このような場合、長い説明を要します。
かくして薬の副作用を巡る、無用な問答が浪費されていきます。全国で全く同じやり取りが続き、診療は遅れ、待ち時間にイラつく患者さんは暴れ、医療者は疲弊しています。ある薬局の薬剤情報紙を見たら、すべての薬に「めまい、眠気、吐き気などがすることがあります」と書いてありました。いくらなんでもこれはないでしょう。これらの誤解を解くため、どれだけ臨床医は苦労しているか、薬剤師さんはあまり知らないようです。
処方したお薬が保険を通らないことがあります。その場合のペナルテイは処方した医者に課せられます。何をしても医者が悪い、薬剤師の無神経も結局は医者が悪い、とされます。
時には調剤薬局にクレームを言いたくもなります。
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