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HbA1c=10%以上の患者さんの採血ができない
2010年03月05日(金)
1年前のHbA1c=10%以上の患者さんが来院されました。コントロール不良の糖尿病で何種類かの血糖降下剤を服用されています。しかし、もう1年近くHbA1cを測れていません。本来は1~2ケ月毎にHbA1cをチェックすべきです。しかしこの不景気では検査代も払えないと言われます。医師はお薬が合っているか知りたいのですが、「そんなことはどうでもいいから薬だけ出してくれたらいい」と言われます。たぶんどこのクリニックもこんな感じだと想像します。
5ケ月前に水虫で皮膚科にかかり、その時に採血されたとも言います。HbA1cも測ったかどうかは分からないと。3ケ月前にも特定検診で血を取られたとこれも嫌そうに言われます。しかしやはりHbA1cについては知らないと言われます。「今度持ってきてくださいね」と言います。検査情報の共有化は急ぐべきでしょう。
これで、もしインスリンを打っていれば、悲惨です。インスリン指導料は患者さんには大きな負担となります。糖尿病専門医は「これは我々の技術料だ」と胸を張っています。以前、「そんなに患者負担のハードルを上げないで指導料を安くしたらどうでしょうか」と言うと、「なんてことを言うのだ」とたしなめられました。
検査をしないと、「検査を怠った」と咎められ、
検査をすると、時に「過剰」と咎められ、
検査代をまけると違法と咎められます。
これらの間を上手く渡るバランス感覚が求めまれます。
外来診療もなかなか教科書通りにはいきません。
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この記事へのコメント
出屋敷生まれの私、非常な関心で産経新聞の記事を拝読いたしました。
先生のような、先生が出現いたしました事に。大いなる希望が湧きました。
出屋敷住民宜しく。今は健康ですが、その折には宜しく。
Posted by 吉本 優 at 2010年03月07日 03:18 | 返信
吉本さま
コメントありがとうございます。
出屋敷は歴史の町。
車谷正吉氏の小説「赤目四十八滝心中未遂事件」も
出屋敷駅から始まります。寺島しのぶも賞をとりました。
出屋敷という歴史の町で町医者を楽しんでいます。
産経新聞は毎週土曜日の連載です。
これからもよろしくお願いします。
Posted by 和 at 2010年03月08日 02:37 | 返信
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