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奈良の杉山Drからの電話
―夜中に走るか?寝るか?―
2010年03月08日(月)
週末の小笠原先生の講演の余韻がつきません。次回7月24日(土)の第18回阪神ホームホスピスを考える会の演者は奈良の杉山正智先生に決まりました。年間160人、通算1000人も在宅で看取ったDrの話は私にもとても興味があります。
たとえば夜中の2時にご家族から「今、亡くなりました」という電話を頂いた場合に、即看取り往診するのか、朝まで待ってもらうのか、という在宅医には意見が分かれる命題があります。小笠原先生は「夜中に絶対に起こされないシステム」を立派に構築しています。また「ああそうですか。朝に寄りますからそのまま待っていてくださいね」と言って朝まで寝られる在宅医も多くいます。私もそうしようと企んだ時期もありました。しかし気の弱い私はこんな電話を聞いてしまったらどうしても寝られないのです。深夜に往診しても3時間でも寝た方が健康にもいいのです。
杉山先生は多くの在宅看取りをしていますが、深夜でも必ず行くそうです。普段は行けなくても、そんな時だけでも急いで訪問するそうです。私も同じです。酒が入っている時ももちろんありますが、仕方がありません。「そのために医者がいるんやんか」と言う彼に、思わず「俺も同じやわ」と言いました。
彼の存在が奈良県の在宅看取り率を全国トップに押し上げました。これは紛れもない事実です。どこまでも型破りのDr杉山の講演を今から楽しみにしています。次は真夏です。
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この記事へのコメント
奈良のひばりメディカルクリニックの杉山です。長尾先生の記事に誘われて出てきました。誤解のない様にいくつか訂正させていただきます。がん患者さんの数が通算1500名で見取りは1000名ちょっとです。年間に見ている患者さんは約250名です。見取りは約160名くらいです。患者さんの数ばかりを誇ってもしょうがないとは思いますが、奈良県内である程度よい在宅緩和ケアを行っているので、そのフィードバックとして多くの県内の拠点病院の先生方が患者さんを紹介し続けてくださるのだと思っています。抗がん剤は内服の抗がん剤を少し続けたりしていましたが、今はやめています。以前神戸大学の腫瘍内科の先生のお話を聞いたときに、「効かなくなったら毒薬なので慎重な扱いをしなければならない」とおっしゃていたので、やはり餅は餅屋だと思い、緩和ケアに専念しています。在宅医が腫瘍内科の専門領域を侵すことはしてはならないと気づきました。そのかわりといってはなんですが、在宅緩和ケアは在宅専門医の専門領域ですので、できるかぎり早期に紹介していただきたいものです。夜間の緊急対応ですが、夜間対応せずに、看護師で対応していけるだけの信頼関係を作っておられる先生方はある意味立派だと思いますが、たくさん見ていると看護師酸だけでは対応が難しい症例にも出会います。私は研修医時代にオーベンから「患者に変化があったら必ず自分で診て、考えて診断して治療をするのが医者の仕事だ。当直の時の急変に指示簿のとおりの治療をするだけならそれは医者ではない」と教わったのが強く心に残っています。在宅の患者さんと家族は医療者が常駐しない環境で不安と戦っておられます。コールがあっても病院と違って5分10分で対応できない環境にある以上、せめて医者がかけつけて診察、診断、治療するのが最低限の勤めではないでしょうか?そう思って私のクリニックは24時間完全医師の対応を貫いております。それが、西日本最大の在宅がん患者診療実績の原動力だと自負しております。
Posted by 杉山 正智 at 2010年03月09日 12:24 | 返信
長尾先生、先日はありがとうございました。
お約束通りコメントさせていただきました(笑
走るか・・・寝るか・・・
誠に究極の選択だと思います。
私は軟弱ものなので、その時の自分の状況で走るか寝るかを決めております・・・
4/22に西神オリエンタルホテルで奈良の杉山先生の御講演があるので、少しお先に御拝聴できるのを非常に楽しみにしております♪
Posted by みどり病院 清水 at 2010年03月09日 12:32 | 返信
杉山先生
コメント、ありがとうございます。数字は訂正しました。化学療法から緩和医療へとのことですが、
杉山先生の影響を受けた私は、化学療法をますます勉強しています。正確には、化学療法のサポート
するための勉強です。ますます頑張ってください。
清水先生
みどり病院はいつも熱心ですね。薬剤師さんなどのスタッフもいつも一緒ですね。
病院で在宅をできるのは珍しいと思います。
一番嬉しいのは、朝まで電話を待ってくれるご家族ですね。ときどきおられて、感動します。
これからもよろしくお願いします。
Posted by 和 at 2010年03月14日 02:21 | 返信
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