- << アルツハイマー病は慢性病です
- HOME
- 認知症と言わないで >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
B型肝炎にもやっと医療費助成の光が見えてきました
2010年03月12日(金)
テレビで「C型肝炎は治る時代になりました」と頻回に流れています。あれは大変迷惑なCMです。そんな金があったらもっと有意義な使い道を考えて欲しいものです。正確には「インターフェロン治療に対して医療費助成しますよ」という意味です。一方、B型肝炎は忘れ去られてきました。しかしB型肝炎にもやっと医療費助成の光が見えてきました。
35歳以下のB型肝炎にはインターフェロンには医療費助成が適応されます。しかしこんな患者さんは稀で、多くのB型肝炎患者さんは核酸アナログという飲み薬を一生に近い形で飲みます。当院にも何人かその患者さんがいます。一人の患者さんが根をあげました。
薬剤費が月に1万円もかかります。その方の年金は約2万円です。大学病院と併診していた時は年間37万円の医療費がかかりました。確定申告で36600円返ってきました、と嬉しそうに話されます。しかし、お金の切れ目が薬の切れ目です。もし勝手に薬を辞めれば、肝炎が恐ろしく再燃する可能性が充分あります。だから、毎回、「勝手に辞めないでね。お金が無くなったら必ず相談してね」と言ってきました。
今週の「ひょうご対がん戦略会議」に出席して一つだけ嬉しかったのは、B型肝炎患者さんの核酸アナログ治療にも医療費助成の予算が組まれたことでした。はやくこの患者さんに伝えたいと思います。
- << アルツハイマー病は慢性病です
- HOME
- 認知症と言わないで >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
この記事へのコメント
>毎回、「勝手に辞めないでね。お金が無くなったら必ず相談してね」と言ってきました。
本当に優しいお医者様です。こんな風に言って貰うともしお金がなくなって命がなくなっても天国に行ってニコニコしておられそうです。何時までも優しい長尾先生でいてください。そのためにはあまりご無理をしなでください。でも患者様は待っておられるのですね。。現実は難しいです。。
Posted by 狭間紀代 at 2010年03月13日 06:52 | 返信
肝炎で検索していてこのサイトにたどり着きました。
私(50歳男性)も昨年から核酸アナログの投薬をつづけており、今回の助成はうれしかったのですが、
蓋をあけてみると収入の関係もあり、私の場合ほとんど意味をなさないものでした。
先生のコメントにもある通り、ほぼ一生続けなければならないものなので経済的にも
つらいものがあります。
助成の報せを聞いたときの期待が大きかっただけに、その分失望も大きいものでした。
働き盛りの私でさえそうなのですから、年金で生活されている方にとっても大変なご負担だろうと
思います。投薬をはじめるときにもう少し長期的に効果や経済性を考えておけばよかったと
少し後悔しています。
長々と愚痴のような文面で申し訳ありません。
不十分な制度のなか、先生のような優しい方々が医療を支えているのだなと感じました。
Posted by 秀 at 2010年04月30日 11:14 | 返信
秀さま。長尾です。
お返事が遅れて申しわけありません。
私とほぼ同じ年齢ですね。
B型肝炎の核酸アナログは、いわば一生ものです。
その経済的負担を考えると、いくら働いて収入があるとは言え、
精神的負担(=落胆)も相当だとご推察申し上げます。
核酸アナログは無条件で補助をすべきと考えます。
あちこちで言い回ります。
それしか能がありません。
Posted by 和 at 2010年05月06日 07:58 | 返信
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: