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動物療法の効果に驚きました
2010年03月16日(火)
うちのクリニック自慢は、私以外のスタッフ達が大変優しいことです。とりわけ、ある訪問看護師さんが、ある独居の在宅患者さんに、ある「動物」をスタッフに内緒でプレゼントしました。正確には動物の「おもちゃ」です。ずっと後になって知ったちょっといい話です。
よくできたペットのおもちゃが最近、あるそうです。このオモチャで、独居の患者さんは見事に生き帰りました。本物のペットにも劣らない癒し効果を発揮しています。予想以上の効果です。寝る時も、ペットに話しかけ、一緒に寝ています。
少し認知症があるのかもしれません。強そうに見えてよほど寂しかったのかも知れません。人間とはそういうものなのでしょう。私は、それを見抜いて実行したその看護師さんの優しさに感動しました。
外来の待合を昼休みに開放して、癒し犬を放し飼いにしようかと、昨年から企んできましたが、忙しさにかまけて実行できていません。しかし、1回きりの本物より永続性のあるオモチャでは、後者に軍配が上がりそうな気がしてきました。
もう一人、このオモチャのペットが似合いそうな患者さんがいたので、彼女は「少しの間、貸してくれない?」と頼んだそうです。しかし、そのペットを超お気に入りの患者さんに固く断られたそうです。そうこうしている間に、貸してあげたかった別の独居の患者さんは先日急逝されました。彼女は「残念」と言っていた、とスタッフから聞きました。
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この記事へのコメント
長尾先生。とてもステキなお話ですね。個人的に落ち込んでいたので、とても元気をもらいました。ウチのデイケアにはあかちゃんが2人います(人形ですが)。もちろん本物の効果とは比較できないでしょうが、先生がおっしゃるように永く一緒にいることができる(食事をはじめ、健康管理も不要です)ので、高齢者にはピッタリかと思います。人には死ぬまで愛する対象が必要なのだと思います。
Posted by 上村 at 2010年03月17日 06:19 | 返信
医療者・介護者だって落ちこみますよね。
ストレスフルな仕事です。
朝から晩まで、人の相談にのっていますが、自分自身がが相談したり
甘えられる相手はそう簡単にいないですよね。
行けるのはなじみの飲み屋か「介護者を癒したい」というコンセプトの
「つどい場さくらちゃん」くらいでしょうか。、
私も毎日、自己嫌悪、落胆、後悔を抱えながら仕事をしています。
しかしこのようなスタッフ達のちょっとイイ話を、どこからともなく聞いたときが
一番元気が出ますね。
粗野に見える長尾ですが、時に、枕を抱いて泣きながら寝ています。
Posted by 和 at 2010年03月17日 01:16 | 返信
ヘルスプロモーションの第一人者順天堂大学の島内教授に言わせると、「なじみの飲み屋」のある人は非常に健康なんだそうです。癒しと安心(会計的にも)、酒の適量を知ってくださっている。わたしの実家は夫婦で居酒屋をやっていて、常連専門店化しています。「ウチの親って偉いんだあ!」とチョット誇らしかったです。
Posted by 上村 at 2010年03月21日 10:55 | 返信
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