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福祉事務所からの電話

―在宅医療って何ですか?―

2010年04月02日(金)

難病で外出されない方の在宅医療を福祉事務所から頼まれました。私が週1回訪問しだしてから、病状がかなり安定して、何ケ所かの病院への通院や救急搬送が不要となりました。喜んでいた矢先に、福祉事務所から電話が何度かかかってきました。「先生はなぜ往診するのですか?」と。

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福祉から在宅医療を頼まれたので引き受けたのですが、担当者は在宅医療を全く知らないようです。

福祉「次からタクシーに乗せて通院させますが」
私「どうぞ、そうしてください」
福祉「そもそも先生は、何故往診するのですか?」
私「歩けないからです」
福祉「じゃー車椅子に乗せてタクシーで通ってもいいですね」
私「通院でも在宅でも、どちらでもいいですよ」
福祉「じゃー、なぜ在宅医療が必要なのですか?」
私「必要って。そちらから頼んできたのです。患者さんも希望されています」
福祉「こちらはそんなもの頼んでいません!」
私「わかりました。中止します」

翌日も、また電話がかかってきました。
福祉「何故、往診が必要ですか?」
私「だから、歩けないから往診してくれと、そちらから言ってきたのです」
福祉「病名は何ですか?」
私「○○病です」
福祉「その病気は、往診が必要な病気ですか?」
私「だから・・・・・・」

要するに、福祉の担当者は在宅医療を全くご存じないようです。
今晩の私のテレビを見てください、と思わず言ってしまいました。

どうやら生活保護受給者が増えすぎて、ケースワーカーが足りないようです。何も知らないケースワーカーさんに在宅医療を説明するのは時間がかかります。診療所と言えば、車椅子に乗せて通院するイメージしかないようです。

「在宅医療」なんて、まだ全く認知されていない、と実感します。
ケースワーカーがこの調子ですから、一般市民はいざ知らず、です。
癌センターで講演しても、質問は「そもそも在宅医療の定義は?」です。

ごもっとも。
ケースワーカーさん、私を呼んでください。講演して差し上げます。もちろん無料です。

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この記事へのコメント

私も福祉事務所のCWさんに方に介護保険制度や知っている範囲のほかの制度を説明する機会がよくあります。CMがいるとわかると後はほとんどCM任せです。行政の方も幅広くいろんな講演会や研修等で知識を増やすことやチームの一員ということをわかっていただきたいです。といっても生活保護の申請が多すぎて中はCWさん達はかなり大変そうです。中には逆にいろいろ聞いてきて協力を自ら申し出てくれる方もいますがほんのわずかです。残念です。

Posted by 山崎裕子 at 2010年04月02日 10:04 | 返信

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