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胃は「取られ損」や!
2010年04月09日(金)
「胃は取られ損や!」という患者さんが来られました。ちょうど身体障害者制度について院内勉強会をしていたところです。心臓ペースメーカーを入れると一級障害者になります。人工肛門も一緒です。両者とも治療前より元気になっているのに自動的に身体障害者に昇格します。不思議ですね。しかし胃全摘は障害者になれません。そう言われればそうです。たしかに「取られ損」ですね。
この患者さんは早期胃がんを当院で発見して、某病院で内視鏡で粘膜をはぎ取り(ESD)ました。病理学的検査では再発する可能性が1割あるので、胃を外科手術するかどうか決めてきなさいと言われて帰ってきました。自分で手術しないことを選ばれました。
そこで出てきた言葉が、この「取られ損」でした。関西人らしい響きです。彼はあちこちで「取られ損」をネタにお喋りを楽しんでいるようです。早期胃がんになったけど、得るものもあったようです。ちょっとホッとしました。
考えてみれば、胃は「級」なしです。今まで気がつきませんでした。胃を取った人こそ弱るのに・・・
身体障害者制度について再度考える必要があります。
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この記事へのコメント
私の母はペースメーカ埋めこみ後、1級障害者で風邪で内科も胃・大腸内視鏡検査も歯科で歯磨きもぜ~んぶタダ♪、一方胃癌で胃全摘の父はフツーに医療費を支払う、不公平だなぁと思っていました。
胃ろう造設者は障害者にはならないのですか?(多分ならないんでしょう)
・・・酷使されて使い捨て、胃ってかわいそうな気がします。
Posted by kawasaki at 2010年04月09日 11:42 | 返信
はじめまして。胃は取られ損という記事を興味深く拝見しました。私は25年前に肥満の治療のために胃の縮小手術を受けました。全摘の場合、胃はまた大きくなっていくと聞いたことがありますが、私の場合は胃の入り口を細くしてメッシュバンドで巻いているので一生同じ形です。細くなっている部分に食べた物が詰まってものが食べられなくなることもあります。いろいろ大変な思いをしているのにそれでも障害者認定はしてもらえません。なんとなく不公平な気がします。
Posted by ハリーポチ太 at 2012年11月15日 03:45 | 返信
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