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「小規模多機能」から見えてくるもの

2010年05月05日(水)

介護施設には、特別養護老人ホーム、グループホーム、老健、
有料老人ホーム、そして小規模多機能、などがあります。
これらがどう違うのか、半分くらいしか理解できていません。
そもそも、本当にこんな区分が必要なのでしょうか?
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まず施設数が、絶対的に足りません。
どれにも属さない患者さんは、「在宅」に流れてきます。

その「在宅」さえも無理な患者さんは、「小規模多機能」か
今流行りの「老人マンション」に流れてきます。

最近、東京や大阪で、悪質な「老人マンション」ビジネスが
摘発されています。
いわゆる「貧困ビジネス」です。
私の周囲でもそのようなクグレイゾーンビジネスを見ます。

一方、国が勧める「小規模多機能」は、経営がとても難しく
全くといっていいほど普及していません。
尼崎市内でも2、3件でしょう。

そしてその「小規模多機能」が、行き場のない患者さんにとって
最後の受け皿になっているという現実に、気がつきました。

本来はそのような趣旨ではありません。
結果的にそうなっているのです。

その「小規模多機能」を覗いてみると、スタッフ達は、とても頑張っています。
普通の施設なら、なんだかんだいちゃもんをつけて、追い返されるような
重症患者さんも、一生懸命ケアしてくれています。

いつまでも、彼らの善意に甘えるわけにはいきません。
この実態を広く知って頂き、日本の介護を、
もっと広い目で考え直す時です。




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この記事へのコメント

お疲れ様です。
穏やかに「旅立ち」そして「お見送り」できて、或る意味スタッフ一同満足感(不謹慎な表現かもしれませんが・・・)でいっぱいです。ご家族も、冷静にご理解なさっておられて良かったです。
もう「お一方」が心配ですが・・・。

さて、先生のご指摘の「介護保険法」上の棲み分けはと申しますと・・・
①「介護療養型医療施設」
基本的性格:重医療・要介護高齢者の長期療養施設
施設数:2,929施設
定員数:約12万人
平均在所日数:444日
平均要介護度:4.32
②「介護老人保健施設」
基本的性格:要介護高齢者が在宅復帰を目指すリハビリテーション施設
施設数:3,391施設
定員数:約31万人
平均在所日数:268日
平均要介護度:3.27
③「介護老人福祉施設」(特養)
基本的性格:要介護高齢者のための生活施設
施設数:5,716施設
定員数:約40万人
平均在所日数:1,365日
平均要介護度:3.81

の3つが、所謂「施設(系)サービス」ですよね。「療養型」は、ご存知のように「お上」が「老健」転換画策中です。

そして「地域密着型サービス」とよばれるカテゴリーが「グループホーム」であったり「小規模~」であったり「有料老人ホーム(特定施設)」等なんですが・・・。

長尾先生が、述べられた「グレーゾーン」の「高専賃」「高齢者~マンション・ハウス・住宅」と玉石混淆状態。無法地帯・・・の様態ですね。

して、我らが(笑)「小規模~」は「施設」ではナイ!「デイサービス(通所介護)」でもナイ!「高齢者住居(グループホームの概念)」でもナイ!

ほな、何かと尋ねれば・・・「んん~~~???」・・・辛い・寂しい・影薄い・よう解らん・・・(撃沈!?)

今回の「看取り」に関しても、「銭の話」で恐縮ですが(笑)
グループホームは「看取り加算」(施設もですが)あるのに、「小規模~」は想定外?!無視?!論外?!現場を知らない?! かで「看取り加算」なありましぇん。
納得でけん!!

{参考}***********
看取り介護加算が新設された(グループホーム算定としては新設です)
グループホームご利用の方も高齢化され、
重症化やターミナルの方も過ごされるようになった。
この評価を行ったものが看取り介護加算なんです
看取り介護加算  80単位/日
加算条件もたくさんありまして
医療連携加算  39単位/日  算定
Ⅰ 計画立案・家族への説明・同意
  この計画は医師・看護師・介護職の協働作業である。
Ⅱ 医師からは医師の見解によりターミナルであることを診断
Ⅲ 死亡月30日を上限
初期加算 30単位/日
夜間ケア加算 25単位/日
▼終末期の介護への加算
 従来も終末期の介護に加算はありましたが、21年度の報酬改定では、特別養護老人ホームや老人保健施設だけでなく、グループホームにまで「看取り介護加算」が認められるようになりました。
▼医療機関ではない施設に置ける終末ケアが始まる
 終末期の介護に関する加算の項目名は「ターミナル加算」と「看取り介護加算」の2つがあります。
・医療系サービス(老人保健施設)→「ターミナルケア加算」
・福祉系サービス(特養ホーム、グループホーム)→「看取り介護加算」
******************
http://www.h2.dion.ne.jp/~oouti/saizensen033.html ← 詳細はこちらで。

と、まぁ~ ♪ピーチクパーチク♪ 言うより 私は「現場」(目前の事象)を黙々と業務遂行に邁進してますが。  日々、「駆け込んで」来はる方々のご一助になればと(念)

ではでは。 先生もお疲れでません様に・・・。

Posted by 駆け込み寺 at 2010年05月05日 09:33 | 返信

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