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予想された「急変」

2010年05月22日(土)

10分前まで食事をして普通にテレビを見ていた在宅患者さんが
急に泡を吹いて、亡くなりました。
すぐに駆けつけましたが、ことすでに遅し。
「急変」ですが、予想された「急変」は、本当の「急変」ではありません。
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相変わらず、在宅看取りの毎日です。
昼も夜も関係なく、阪神間を走り回っています。

「急変」された患者さんに、珍しく心臓マッサージをしました。
5年ぶりぐらいでしょうか。
ご家族が納得されていないようだったからです。

心臓マッサージをしながら、携帯電話で子供さんと話しました。
「先生、もう結構です」との言葉を聞き、
心臓マッサージの手をおろしました。

その日はいつもより痰が多かったようです。
泡を吹いたとのことで、窒息では無さそうです。

低酸素状態⇒致死性不整脈(心室細動、急性心不全)を
起こしたのでしょうか。

在宅で寝たきりということ自体が、
「いつ急変してもおかしくない状態」です。

たしかに「急変」ですが、予想された「急変」は、
本当の意味での「急変」ではありません。

元気(そうな)普段から、急変時のシミレーションをすべきですが、
出来ていない時が、現実にはあります。

救急車を呼びませんでした。
電話、到着、搬送先探し、救急処置には
最低でも、30分以上かかります。

寝たきりの高齢者に、こんな処置は無意味だと
経験から知っています。
本人も、家族も、そして私も、望みません。

大変辛いことですが、こんな最期もあるのです。
糸がプツンと切れたような最期。
悪い最期とは、決して思いません。

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この記事へのコメント

いわゆる急変にもあわてない家族指導。
実際には難しいけれど とても大切なことだと思います。
わたしもケアマネジャーとして 本人・家族の死と真剣に向き合っています。
(そのつもりです。)
プツンと切れた最期 にも 寄り添える医師、看護師、ケアマネジャーがいることが
何より大切だと思います。

Posted by カミムラクミコ at 2010年05月22日 11:13 | 返信

はじめまして。泡を吹いて亡くなるとはどういうことなのか調べていたら先生のブログが目に留まりました。

その日はいつもより痰が多かったようです。
泡を吹いたとのことで、窒息では無さそうです。
低酸素状態⇒致死性不整脈(心室細動、急性心不全)を
起こしたのでしょうか。

寝たきりの方が泡を吹いて亡くなるということについて、詳しく教えてもらえないでしょうか。
よろしくお願いします。

Posted by 新米介護福祉士 at 2015年11月12日 12:03 | 返信

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