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コレステロールの合成を抑えれば、吸収が増える

2010年05月22日(土)

「スタチン」というコレステロールのお薬が花盛りです。
たしかによく下がります。しかし暫くするとまた上がってきます。
肝臓でのコレステロールの合成を抑えると、腸管からの吸収が増加します。
では、どうするべきか?
今夜は平光先生の講演とデイスカッションでした。
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平光先生の講演はもう4回目です。
なんとなく覚えてしまいまいました。

腸管からのコレステロール吸収を抑える薬を上手く使う時代す。
スタチンとの併用と単独投与。どちらも大切です。
欧米では、すでに両者の合剤がよく売れているそうです。

さらに吸収抑制薬は、中性脂肪も、空腹時血糖も下げます。
問題は、お金(1錠220円ぐらい)です。

平光先生自身、
ゼチーア1錠と
エパデール1800mを
毎日飲んでいるそうです。

先生の艶やかなお顔を拝見していると、
ゼチーアは、アンチエイジングそのもの?

私も来週から、しばし、ゼチーアを飲んで試してみます。
まずゼチーア単独でデータを自分で見てみたい。

以下、医療者向けサマリーです。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


●合成抑制か、吸収抑制か?

 ゼチーアは「メタボバスター」

 

●LH比 2以下 OK

     3以上 黄色信号

     4以上 赤信号

 

●JELIS研究の意味


EPAではLDLはあまり下がらない。

メバロチンでは、死亡率が33%下がるか

プラスEPAにて45%下がる。
=すると1日薬価が450円かかるが

健康食品よりはずっと安いもの。

 平光Dr自身もメバロチン10mgと
EPA1800mgを飲んでいる。

 

 

●ゼチーアはスタチンに上乗せ投与か、単独投与か?

 
スタチンを長期投与していたら、
徐々にコレステロールが上がってくる。

=スタチンで肝での合成を抑えると
腸での吸収が増加する。

コレステロールの質

 

最も悪いコレステロールは電子レンジで作られる
=酸化コレステロール。


ゼチーアをメタボに投与したら

高感度CRPが下がった。

 

 

●ストロングスタチンは投与1ケ月後が一番下がる、


 
エスケープ現象
=長期的にみると上がってくる

=腸からの吸収が増える
=スタチンの効果をマスクされる
=ゼチーアとの併用の合理性

 

 ●日本人のコレステロールが高くなった理由

肝臓での合成が亢進<消化管での吸収が亢進

 

●平光Drのスタチンの使い分け

 

・AMIは全員ストロングスタチンを投与してLDLを70以下に

・OMIはスタチン+ゼチーア 

・今後はストロングスタチンが主流?

 

●脂肪肝=心血管イベントのプレデイクター

 
ゼチーアで脂肪肝が良くなるのは、事実。

すでに多くの消化器の医者が使っている。

 

●いい中性脂肪と、悪い中性脂肪?

 

カイロミクロン=TGが85%

VLDL=TGが55%

 食後高脂血症=LPL(リポプロテインリパーゼ)の低下が関与

 

●ファーストフード負荷テストのTG変動の1例

    ゼチーア投与前 投与後

負荷前   239 

2時間   331   300

4時間   581   400

6時間   715   300

 

この症例では、中性脂肪の6時間値が全く違う。

 ゼチーアは、食後の高中性脂肪血症を改善する。

 

●ゼチーアはインスリン抵抗性も改善する。

 一方、リピトールは糖尿病の新規発症を増やす?

 

●メタボの大人にいくら介入しても効果が上がらない。

 小学生から介入しなければ意味がない。

 


私の質問


1)Q:高中性脂肪血症にもゼチーアを使うべき?
  A:コレステロール正常なら、フィブラートが
    ファーストチョイスとなる。

2)Q:腸管からの吸収は、エイジングでどのように変動するか?
    また倹約遺伝子と吸収機構との関連は?
  A:まだよくわかっていない。
  
 

 

私の感想

●「ブドウ糖依存症」ではなくて、「中性脂肪依存症」???

●吸収抑制薬の 特異性にもっと着目すべき
 
 大循環に入りにくい。
 3、4回腸管循環する。
 こちらの成分(胆汁酸中のゼチーア)の作用の方が大きい。
 
 こんな不思議な薬は、もっと知ってもらいたい。
 きっと患者さんの役に立つ薬である。

●もはや、「ゼチーアの多面的作用」と言ってもいいのでは?



 


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