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1日中、DVと隣り合わせ
在宅医療を断る家族
2010年06月01日(火)
朝、訪問すると、介護者が在宅患者さんを殴って罵っていました。
午前中の診察では、夫からのDVで調子が悪くなったという相談。
昼、ご家族から在宅医療を強制的に中止さされたケアマネさんから
どうしたらいいのか?という相談に、昼飯の時間を裂きます。
1日中、DVと隣り合わせです。
介護放棄にあう患者さんが増加しています。
兄弟が沢山いて、それぞれが金持ちでも
「一切関係しません」と堂々と表明さえます。
この神経が信じられません。
子供が億万長者であっても、親は生活保護が受けれます。
その億万長者は、まだ親にお金の無心には来ます。
しかし、親の医療費には1円も使いません。
近隣から要請があって往診したり、薬を出すと
子供さんは烈火のごとく怒ります。
1円でも親のために使いたくないのです。
親に「はよ死ね」と罵ります。
こんな、患者さん家族が何人かいます。
本人はいたって普通でかわいいのですが、
後ろには、「1円たちとも出費を許さない」家族が
控えています。
「在宅主治医がなかたtら、主治医意見書が出ないから
介護保険やヘルパーは受けれません」と
脅かしても聞きいれません。
「医療は要らない、介護が少しあれば充分」だそうです。
お薬なんて、お金がかかるものはとんでもないのです。
とにかく、お金、お金、お金です。
億万長者であっても、1円のお金を惜しむのです。
余命いくばくもないなら、使ってあげてもよさそうなものなのに・・・
医療者は、蕎麦屋の出前と同じ。
断られたら、そこで終わり。
しかし、電話番号だけは覚えているので
深夜に緊急対応は迫ってくる。
モンスターペイシャントとは、外来の話。
在宅医療では、モンスターファミリー、との闘い。
正確には、闘うことはできす、振り回されているだけ。
思い切って、末期がんの在宅医療費はいっそ無料に
したらどうだろうか?
末期がんの平均在宅期間は、たった1ケ月半。
その間の在宅医療費なんて、子供手当1ケ月分にも及ばない。
しかし、これって、広義のDVではないのか?
と、最近つくずく思います。
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この記事へのコメント
私がたった週に二回親の介護に通うだけでも、たしかにその都度出費はあります。
けれど、親にこれまでしてもらった事を考えたらそんなものは微々たるものです。
親は無条件に子供を「無私」の愛で育ててくれたのに、子供は親を「無視」ですか。
尼の寺町を昔歩いていた時に、あるお寺の門前に書いてあった今月の言葉を思い出しました。
「10人の子を養う親あり たったひとりの親を養う子無し」と。
私は親の恩は海よりも深いと思っています。
Posted by チズ at 2010年06月01日 07:15 | 返信
作今、自治体は「虐待」に神経をとがらせています。多分子供の虐待に気づかず死に至らしめたケースへの反省と、それ以上に無策への糾弾を恐れています。
ケアマネにも「要介護者への虐待らしきことを見聞きしたら、すぐに行政につなぐように」と度々指導がありました。身体的暴力以外にも言葉、経済的、性的・介護放棄などです。
でもほぼ全員のケアマネは、訪問時「思わず手を上げた」とか「ひどい言葉を投げつけてしまって」とか聞いても、介護者を思いやりこそすれ、通報はしないで来たと思います。むしろ
言ってもらえる関係で良かった、と思っっていました。
ただ経済的には、「一円も払いたくない」まではいかなくても、どうなっているの?と思う例も多々ありました。
経済的に困難で、親の年金を生活費に充てているため、介護費用を「節約」する、又お金があっても「介護は自分の担当ではない。なぜなら(もう片方の)親が亡くなった時、兄弟で…」 親子間・兄弟間にそれまでの歴史・いきさつがありました。「自分は親からちっとも可愛いがられなかった」と言う人もいました。親子の愛情と言うけれど、他人にははかり知れないものがあります。
血を流したり骨を折ったりしたら通報しなければ、と思いつつ、そこまでは至らなかったことを幸運とすべきでしょうか。身体的・性的暴力以外の場合、通報したからといって事態の早急な改善は実現が難しい印象でした。それに、そんな環境の中でも「家族と仲良く、事を荒立てたくない」というお年寄りの気持が、可哀そうなほど伝わってきました。今振り返っても、努力はしたけど、どうすればベストだったか答えは無いです。
Posted by 梨木 at 2010年06月01日 09:21 | 返信
2006.4月に「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」
いわゆる高齢者虐待防止法が施行されましたが、
わたしも毎日、同居家族による虐待との戦いです。
特に経済的虐待については 日本の伝統的な考え方(親の金はいずれ子が相続するものだから、
本人のために子が管理するから)が未だに大きく根付いているところがあり
外からわかりにくい部分でもあります。
わたし自身勉強不足ですが、成年後見制度の申し立ても年々増えています。
生活保護受給者の後見を立てる動きも 大阪市西成を中心に動いていると聞きました。
みんなお金でモメたくない、けれど 我が子だからそんなひどいことはしないだろう、
とわたし自身は淡い期待を持っていますが、
モメないためにも 自身の権利を担保してもらう後見は必要かもしれません。
けれど、命にかかわる後見は例え家族でもできません。
よく本人のかわりに家族が書く、同意書の類は法的には何の意味もないと聞きました。
でも日本では慣習的に家族の同意は取りますよね。
元気なときからホームドクターを持ち、
「自分が○○の場合は、こうして欲しい」「こう生きたい」「こう死にたい」など語らえる場が必要ですね。
Posted by カミムラクミコ at 2010年06月01日 09:37 | 返信
私の祖父母は、私の伯母と叔父(父の姉弟)に全財産をしぼれるだけ搾り取られました。
まだ認知症が軽かったころは、それを利用して祖父母のもとに入り浸ってごまをすり、
もう60になろうかという年齢にありながら、お小遣いをねだっていたようです。
認知症の自分の両親を世話するどころか、
祖父母が自分たちの治療に必要な金銭を搾り取っていたのです。
口座の残高も、お金になるもの(宝石類など)もなくなり、
祖父が脳梗塞で倒れて植物状態になったときを境に、
いっさいのコンタクトが途絶えました。
祖母が急性心筋梗塞で亡くなったときも、
お通夜に顔も出さず、もちろん線香守りもせず、
お葬式もまだ終わっていないのにそうそうと引き上げていきました。
もちろん、お通夜とお葬式の費用すら出していません。
私の父は『何で同じ両親に育てられた姉弟なのに、こうも親の恩を忘れてしまえるのだろう』と、
表情に出さずとも、心中では長い間とても苦しんでいました。
昔はとても仲がよい姉弟だったので、余計に辛かったようです。
いまでも、父親の前では伯母&叔父の話はタブーです。
父や母がいなければ、祖父母ともに真っ当なケアを受けられず、とうの昔に死んでしまっていたと思います。
認知症のせいで、家族すら判別出来なくなってしまった祖父ですが、
徐々に記憶を取り戻しつつあり、私のこともちゃんと名前で呼んでくれるようになりました。
頻繁に会う父や母、そして亡くなった祖母のことは絶対に忘れませんし、よく話しますが、
叔父や伯母のことは一度も口にしません。
そして私が帰国する前に、何度もこういいました
『自分を生んで今まで大事に育ててもらったお父さんとお母さんを大事にするんやで。
それが一番の親孝行やで。わしはそれが一番嬉しいんや。他は何にもいらん。』
その一言で、祖父がどれほど叔父や叔母の言動によって心中傷ついているのか分かりました。
そしてその後お墓参りに行き、『どんなことがあっても両親と家族を見捨てたりしません』と、
ご先祖様のお墓の前で誓いました。
なので、きっちりと親孝行せずにはあの世には行けなくなってしまいました(笑)。
ご先祖様達が三途の川の前で仁王立ちになって行く手を阻んで、
きっと渡らせてもらえないでしょうからね(笑)
Posted by *snowflake* at 2010年06月02日 02:51 | 返信
後期高齢、介護保険料ともに滞納していて6人家族でありますが、この6月1日から医療も介護保険も打ち切らざる
を得ない方が発生してしまいました。何度も家族様に説得しましたが、とうとう払ってもらえず・・・
家族様は事業が傾きとても払えない、と言い、サービス利用料もほんの一部の支払いだけです。
ご本人様は寝たきりで何もできず、認知症の方です。
ショートステイで何とか栄養を確保し、生命の維持はできていました。
あらゆるところに相談しました。行政も、包括さんも一緒になって考えてくれました。
滞納分は払えるだけの収入はある、と役所の方が言っていました。くやしいです。
滞納していると何も利用できず、緊急入所の対象にもなりません。
明日も訪問します。あきらめず、進んでいくつもりですが、実際にサービス停止になって
本当にお亡くなりになった方もいた、というCMさんもいました。
時間がないです。何とかしていきます。
Posted by 山崎裕子 at 2010年06月02日 11:34 | 返信
お金があり過ぎて起こること、なさ過ぎて起こること、あってもなくても起こること。
悲しいですね。
高齢者になった私にはお金があってイザコザが絶えず、裁判が絶えず、最後は身体が弱って
総てを諦めた舅のことが久しぶりに思い出されて悲しかった日が甦って来ました。
人間はどうなったら満足できるのでしょうか?
自問自答しています。
満足出来るのは「利他の心」が発揮できたときではないでしょうか。
難しい問題で私は未だに「迷い」の最中です。
Posted by 狭間 紀代 at 2010年06月03日 05:15 | 返信
山崎祐子さま
わたくしも、ケアマネジャーのはしくれで、山崎さまのご発言を読み、胸が痛みました。
病気で亡くなる方も、障害で亡くなる方も、この日本には存在するのですよね。
保険料の支払いをケアマネ自身がしていた という話も聞いたことがあり、
それは決して褒められた行いではありませんが、それも事実です。
じゃあわたしは何ができるのか?と言われると 何もできません。
でも この事実を山崎さまのご発言で知ることができ、考えることができました。
どうかご無理されず、地域のご利用者さまのために頑張ってくださいませ。
Posted by カミムラクミコ at 2010年06月03日 06:01 | 返信
カミムラ様
心温かいお返事に大変感動しています。ありがとうございます。
金曜の夕方、非常にお力のある保健師さんと包括さんとで訪問しました。
行政の介入でほんの少しですが前に進むかもしれません。あくまで、かも、ですが。
でも時間が過ぎていきます。これ以上のことはできないくらいのことはしました。
あとは、ただただ祈るのみです。(私は無宗教ですが)
今でも弱っていますが、家族様の認識は家族さんの目で明らかに衰弱しているとわかったた時に初めて
わかるのでしょう。私の口からいくら説明しても、今、手を打たないとどうなるか、最悪のことも
何度も説明しました。
保健師さんが何かの時には救急車を呼んでください、と言っていました・・・
他にも行政で打つ手を説明して下さっていましたが。
家族さんはお菓子を食べています。自分達の食事は摂っています。
悔しさはぬぐいきれませんが、カミムラ様の励ましによって私の薄暗い心に灯がともりました。
おっしゃってくださったとおり、地域の方々に私なりに頑張っていきます。
暑くなりました、PCの前にいることの多いCMは楽そうに見えるようです。
カミムラ様も色々な難題をかかえていらっしゃることと存じ上げます。
どうぞ、ご自愛下さいませ。
Posted by 山崎裕子 at 2010年06月05日 11:33 | 返信
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