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わずか4時間の介護ベッド

2010年06月24日(木)

末期がんの介護認定を巡るトラブルが、全国的にあとをたちません。
慢性病を想定している介護保険制度が、末期がんと言う超特急病に全くついて行けないのです。
しかし、梅村聡議員の国会質疑のおかげで、わずか4時間でしたが、患者さんの役にたちました。
当院のスタッフの提案が、梅村議員を動かし、通達が出て、患者さんの利益につながりました。
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通常、介護保険の申請から認定調査まで、1週間かかります。
さらに介護度が出るまで、3週間。
つまり介護認定は1ケ月仕事です。

しかし、末期がんの方の平均在宅期間は、わずか1ケ月半です。
しかも寝たきりになるのは、最期の2、3日ということがほとんど。

先日、ある患者さんの場合、寝たきりになったのは、たった半日でした。
そこで初めてベッドの導入を、OKしてくれました。

15時に 介護保険申請。
16時に 介護認定調査。
17時半に ベッド搬入。

そして、ベッドに寝たのはわずか4時間でした。
しかし、これは結果論です。

通常はこのように絶対行きませんでした。

介護認定調査前に患者さんが亡くなった場合、
すべて自費となって、困っていました。
10年間保険料をかけてきても、1円も使えませんでした。

しかし、先日の梅村聡議員の国会質疑のおかげで、わずか10日後に、
「末期がんは、臨機応変に急いで対応せよ」という通達が、市町村に出ました。

今回、この通達が効を奏した第一号ではないでしょうか?

「やればできる!!!」
これは役所にも、
また、現場の我々にも、言える言葉。

このブログで、さんざん書いててきた甲斐がありました。

わずか4時間でも、ご家族たちも、とても喜んでくれました。
そして亡くなったあともとても役にたちました。

このようなことが起こる原因には、

・病院からの退院がギリギリになる。
・本人・家族の介護申請OKが出るのがギリギリになる。
の2つのケースが考えられます。

しかしいずれにせよ、最期にベッドがあったほうがいい場合が、圧倒的に多い。

ケアマネさん、市役所の担当の方や調査員の方、
本当にありがとうございました。

合掌。


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この記事へのコメント

先生、本当にヨカッタです。
わたしも先日午後エアマットを入れて翌朝旅立たれた方を看取りました。
4人がかりで隣の夫のベッドへ移して、エアマットを敷いて また戻す。
その時、わたしの粋なはからい?で お孫さんに抱きかかえてもらいました。
もう意識のないおばあちゃんでしたが、大好きな孫さんにだっこされて
おばあちゃんにとっても、そのお孫さんにとっても最後のスキンシップになりました。
それも結果論でしたが
旅立つ人が安楽で、残された人は最善の介護ができたという満足感で明日を生きていけます。

Posted by カミムラクミコ at 2010年06月24日 09:54 | 返信

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