このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

「新型うつ病」への対応
会社が無いと、「新型うつ病」も無い
2010年06月27日(日)
いきなりですが、やはり「新型うつ病」が、すでにメジャーのようです。
「新型うつ病」への産業保健での対応を勉強しました。
会社が無いと新型うつ病はありません。そういう病気です。
「学校には行けないけど、クラブやアルバイトには行ける子供」と、どこか似ています。
佐々木病院精神科部長の齊藤環先生の講義が非常に参考になりました。
まず、「新型うつ病」は、従来の内因性うつ病とどう異なるのでしょうか?
【新型うつ病とは?】
定型的うつ病、従来型うつ病とは、「メランコリー親和型うつ病」を指す。
しかし、今、会社で増えている「新型うつ病」は、別名
「非定型うつ病」、「デイスチミア親和型うつ病」です。
これは、「未熟型うつ病」、「現代型うつ病」とも呼ばれている。
「スチューデントアパシー」」とどこか似ている。
本業(学業)はダメでも、バイトやクラブは全然OK。
個人要因のみならず、環境要因(会社)が大きく関係している。
病気と性格の区別があいまいになってきている。
「寝逃げ」
「ひきこもり」
「集中力低下」
夜間高校の子供たちをみているので、とても心当たりがある。
「自責感が乏しい」
「若い女性」
「生存への不安<実存への不安」
「怠惰、甘えと誤解されやすい」
「パニック障害や人格障害の合併も多い」
会社に出ると調子が悪いが、
外に出るとなんともない。
こんな「新型うつ病」に産業医はどう対峙すべきでしょうか?
【鑑別診断】
・Dysthymia(気分変調性障害)=軽症うつ?
・Cyclothemia(気分循環性障害)=軽い躁病
=双曲性障害(bipolar)
これは家族歴があることが多いので、必ず家族歴をチェックする。
みかけは引きこもりだが、基本的に社会性が高い。
これに抗うつ剤を出すと、躁と鬱のサイクルが短くなるだけで逆効果。
この治療は、デパケン。
【新型うつ病の治療】
・環境調整
・SSRI
・自己価値感情を高めるプログラム
・リワークプログラム、3ケ月単位
ほどよい労働は活動的意識を持たせる。
・愛情より親切
うつ→引きこもり→長期化の予防には
副業(趣味など)を認めないと本業に戻れない。
【激励禁忌神話の見直し】
単純な目標は激励してもよい(ただし医療者のみ)
複雑な目標はダメ。
【レジリエンス】
とは、「抗病力」と呼ばれている。
弾力性と言った方が分かりやすい?
トラウマの受容はひとそれぞれ、とうこと。
家族・社会のサポート体制はどうあるべきか?
【同調圧力】=ゴールの多様性の否定
【成長支援】
病前性格からの成長を支援する。
「自己コントロール感」や「自分らいさの獲得」を目標とする。
【うつ病の障害認定】
これを当然のものとして要求する若い人が増加して
全国の精神科医は対応に苦慮している。
相当な社会的損失があるようだ。
民主党政権下で増えている感がある。
【新型うつ病へのカウンセリング】
一般に「うつ病」へのカウセリングは無効だが、
「新型うつ病」には適応となることもあるかもしれない。
専門家へセカンドオピニオンとして紹介してもよい。
戻ってくるかも知れないので、併診も推奨される。
専門医に紹介してもなかなか治らない。
【新型うつ病と、怠け病、わがまま病とは、本当に異なるのか?】
性格と病気に明確な境界は無い。
あくまでスペクトラム、グラデイエーションとしてとらえてほしい。

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: