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在宅COPD患者さんへの吸入援助
2010年07月31日(土)
昨夜は、当院の医局会で、遅くまで、COPDの勉強会をしました。
まだまだ知らないこと、分からないことが、沢山ある!ことがよく分かりました。
みんなで、簡易スパイロメトリー「ハイチェッカー」を吹いて、肺年齢に盛り上がりました。
まだまだ知らないこと、分からないことが、沢山ある!ことがよく分かりました。
みんなで、簡易スパイロメトリー「ハイチェッカー」を吹いて、肺年齢に盛り上がりました。
COPDで死亡する人は、年間、1万3千人。死亡順位第10位です。
一方、気管支喘息で死亡する人は、年間2500人です。
一方、日本に500万人いると言われるCOPDという病気の認知度はまだまだです。
COPDの9割は、喫煙者。
つまり、COPD=タバコ病です。
尼崎は、大気汚染とタバコで、COPDが多い、印象です。
COPDには、スピリーバ(抗コリン剤)という特効薬があります。
それに、アドエアという吸入ステロイドとβー刺激薬の合剤を
重ねると、相乗効果があることがわかりました。
しかし重症COPD患者さん(ステージⅢ、Ⅳ)の、多くは在宅医療患者さんです。
彼らは、自分で、吸うことができません。
認知症を合併している方も少なくありません。
重症COPD患者さんには、スピリーバーよりもアドエアの方が
有効であるという論文も出ました。
外国の話ですが。
スピリーバーにせよ、アドエアにせよ、患者さんに吸ってもらわなければ始まりません。
自分で吸えない患者さんはどうするのか?薬の進歩の恩恵にあずかれません。
毎日、吸入を手伝えるのは、「ヘルパー」さんしかいません。
従って、ヘルパーさんへのCOPDの啓発と、吸入薬の理解と指導が重要になります。
そこには、訪問薬剤師さんの介入も待たれます。
寝たきり患者さんも新薬の恩恵にあずかれるようにしたい!
結局、COPDは、以下の、二群に大別されます。
比較的元気な外来患者さん、と
寝たきり患者さん、にハッキリ分かれます。
前者と後者では、治療戦略、というか「吸入戦略」が全く異なることに気がつきました。
後者は、ヘルパーさんや訪問看護師さんを含めた「多職種連携」が必須となります。
そこをしっかり意識することが、大切です。
みんなで子供のように、ハイチェッカーを吹いて、肺年齢を測定しました。
これが結構、面白い。
来月からは、よろず相談室で、道行く人に「肺年齢測定」を呼びかけてみます。
また、大きな仕事が見つかりました。
禁煙につながれば、最高です。
結果は、12月のCOPD研究会で発表する予定です。
一方、気管支喘息で死亡する人は、年間2500人です。
一方、日本に500万人いると言われるCOPDという病気の認知度はまだまだです。
COPDの9割は、喫煙者。
つまり、COPD=タバコ病です。
尼崎は、大気汚染とタバコで、COPDが多い、印象です。
COPDには、スピリーバ(抗コリン剤)という特効薬があります。
それに、アドエアという吸入ステロイドとβー刺激薬の合剤を
重ねると、相乗効果があることがわかりました。
しかし重症COPD患者さん(ステージⅢ、Ⅳ)の、多くは在宅医療患者さんです。
彼らは、自分で、吸うことができません。
認知症を合併している方も少なくありません。
重症COPD患者さんには、スピリーバーよりもアドエアの方が
有効であるという論文も出ました。
外国の話ですが。
スピリーバーにせよ、アドエアにせよ、患者さんに吸ってもらわなければ始まりません。
自分で吸えない患者さんはどうするのか?薬の進歩の恩恵にあずかれません。
毎日、吸入を手伝えるのは、「ヘルパー」さんしかいません。
従って、ヘルパーさんへのCOPDの啓発と、吸入薬の理解と指導が重要になります。
そこには、訪問薬剤師さんの介入も待たれます。
寝たきり患者さんも新薬の恩恵にあずかれるようにしたい!
結局、COPDは、以下の、二群に大別されます。
比較的元気な外来患者さん、と
寝たきり患者さん、にハッキリ分かれます。
前者と後者では、治療戦略、というか「吸入戦略」が全く異なることに気がつきました。
後者は、ヘルパーさんや訪問看護師さんを含めた「多職種連携」が必須となります。
そこをしっかり意識することが、大切です。
みんなで子供のように、ハイチェッカーを吹いて、肺年齢を測定しました。
これが結構、面白い。
来月からは、よろず相談室で、道行く人に「肺年齢測定」を呼びかけてみます。
また、大きな仕事が見つかりました。
禁煙につながれば、最高です。
結果は、12月のCOPD研究会で発表する予定です。

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この記事へのコメント
COPD?
先生のブログを引用して試験がありましたが、キーワードのCOPDが分からなかったので零点でした…なんて。
Eijiro が入っているので、「慢性閉塞性肺疾患」とわかりました。医療用の短縮語にはしばしば泣かされます。 日経メデイカルの記事と合わせて大体は理解できましたが。
漢字病名のほうが禁煙ターゲットの人に届きそう。
「肺年齢測定」面白そうですね。受けてみたいです。病気でなくても加齢で呼吸が浅くなると言われていますが、そのことと肺活量は関連していますか。
一般人のイメージとしては、肺活量のキャパシティはあっても、省力してその一部を呼吸しているだけならば、呼吸を深くするトレーニングで改善できる?
Posted by 梨木 at 2010年07月31日 11:11 | 返信
私の場合も重症COPD患者を訪問(リハビリ)することがあります。吸入薬が処方され、在宅酸素療法も行われていて、SPO2もそれほど低下(安静時95%前後)であっても、呼吸困難感の訴えは強いです。長期の既往で横隔膜の動きもかなり低下し、呼吸補助筋の過度の緊張やまた息ができなくなる、死んでしまうなどの精神的不安も一因でないかと思われます。肺機能の低下が主たる原因であるには違いないのですが。
こうした場合「とにかく楽になりたい。」と言われると緩和ケアの必要性を感じざるを得ません。
主治医に相談し、肺気腫に対しては投薬などは最大にしているのでとのことでステロイドが処方されました。少し楽になった感じがするとのことでした。
先生はこのようなケースどうお考えになりますか?
Posted by ひといろ at 2010年07月31日 09:35 | 返信
梨木さま、長尾です。
COPDはまだ一般的ではないようですね。
しかし今や日本で4番目に多い病気ですから、
一般の方にもこの機会に覚えて頂きたいと考え、COPDと書きました。
死亡診断書の病名欄にも、COPDと書く時代です。
Posted by 長尾 at 2010年07月31日 11:43 | 返信
ひといろさま、長尾です。
そのような場合は、スぺーサーを用いて、緩和的合剤吸入を行うことも
考えるべきです。少なくとも、ステロイドの経口投与よりも優先すると
思います。スぺーサーです。最終段階では、仰せのように、
モルヒネや安定剤を使うこともあります。
Posted by 長尾 at 2010年07月31日 11:47 | 返信
さっそくのご回答ありがとうございます。
緩和的合成吸入とは先生がおしゃっているスピリーバやアドエアを合成するというものですか?
また抗不安剤なども用いるとすれば、どんなものがよいのでしょうか?(かなり不安感は強いとと思います)
Posted by いといろ at 2010年08月01日 02:38 | 返信
いといろさま、長尾です。
緩和を目的に合剤を吸入するという意味です。
合剤とは、吸入ステロイドと吸入β刺激剤がひとつになった
吸入剤(商品名、アドエア)のことです。
スピリーバーに加えて、アドエアも使うと良い、
しかもスぺーサーを用いると、寝たきりの方でも簡単に吸入できる
という意味です。
抗不安薬は、何でもいいです。
セルシン、リーゼ、デパス、ソラナックスなどです。
Posted by 長尾 at 2010年08月01日 10:25 | 返信
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