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コレステロール報道に見るマスコミの浅薄

2010年09月06日(月)

先週、報道ステーションで「コレステロールが高い方が長生きする」と
報道していました。常識には常に反論があります。
報道するなら、よく調べてからにして欲しいものです。

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動脈硬化学会と、なんとか学会は、規模が全く違うし、
メンバーも全く異質です。
だから違う意見が出ても当然でしょう。

人間、死ぬ前には食べられなくなって
コレステロールの値は低くなります。
当然です。

それをコレステロールが高い方がが長生きする
と言うのは、論理に飛躍があります。
そんな理屈の反論は、いくらでもあります。

以前からあったこのような反論を
あたかも新発見のように、ゴールデンタイムに
放映する神経が理解できません。

コレステロール治療を巡って摩擦が生じ、医療不信が高まり、
ひいては、それも不要な医療費増大に繋がります。
結果、国益を損ねます。

こんな大事な時に、こんな不用意かつ本質ではない報道をする
マスコミはやはりおかしい。
マスメデイアという権力を乱用しています。

たとえ、後に真実であると判明するにせよ、
こんな報道のし方は改めるべきではないのか・・・









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この記事へのコメント

コレステロールは栄養状態などで下がっていくものですし
報道ステーションってキャスターの知的レベルも低いですが
報道内容も極めて低いです.

高いコレステロール放置で心血管イベントや脳梗塞が
激増したらテレビ朝日は責任を取ってくれるのでしょうかね

Posted by 稲本 望 at 2010年09月07日 09:43 | 返信

お疲れ様です。

先生ご指摘のようにメディアのクオリティの低下はもはや歯止めのきかないところまで来ているようですが、それも既存のメディアというモノの宿命かと思います。
基本的にメディアというのは変化するコトを好み、それを報道することでその存在価値を保っているモノですので、今回のような一見目新しいと思われる話に容易に飛びつくのも当然かと思います。
もちろん、その後の社会への影響などは「知らぬ存ぜぬ」ですが…

内田樹先生の「街場のメディア論」という本が参考になるのではないかと思います。

Posted by みどり病院 清水 at 2010年09月07日 06:13 | 返信

清水先生
マスコミを放置してはなりません。
彼らは知らないだけです。
医師は教えてあげる義務があります。
今日、この番組のデレクターさんとお話ししました。
・マイナーな情報を大きく報道するな。
・こんな謝った報道が、医療崩壊を加速させていることを知ること。
・この番組のための医療現場の損失(全国の医者が説明に要する時間)
 の経済損失は甚大。
・医療崩壊に加担している。
さらに、帝京大学の感染症も煽るような報道は絶対しないでほしいとも。
末端の意見は上手く届くでしょうか?

Posted by 長尾 at 2010年09月07日 10:32 | 返信

稲本先生、長尾です。
テレビ朝日と朝日新聞は、同族企業だと思いますから、
みなさまの意見を代弁して伝えておきました。
医療者はもっと怒るべきです。
さあ、これからは帝京大学に警察が入ったことへの
抗議を考えます。

Posted by 長尾 at 2010年09月07日 10:35 | 返信

長尾先生

>彼らは知らないだけです。
>医師は教えてあげる義務があります。

マスコミは普通の人が知らないことをきちんと調べて公に公開することがその責務です。報道した後で「実はよく知らなかった」とマスコミが被害者面をしていうのは、彼ら自身の存在意義を自ら否定することと同義です。医師が治療後に「実はその病気のことはよく知らなかった」と言い出すようなもんだと思います。そのような人たちに我々が教えてあげる義務はありますが、彼らにもきちんと調べる義務があると思います。

同族である新聞とテレビがお互いを批判しあうことが決してないように、マスコミ業界にはもう自浄能力はありません。マスコミのリテラシーが極端に低下しているのは明らかであり、医療崩壊とマスコミ崩壊とどちらが先になるか、というところではないでしょうか?

Posted by みどり病院 清水 at 2010年09月08日 11:34 | 返信

清水先生、長尾です。
いつも素晴らしいコメント、ありがとうございます。
清水先生のご意見が正論であり、多くの医療者の考えだと想像します。
しかし、私は少し違います。
マスコミにも良心があると思います。
恣意的な部分と単に無知な部分が混在しており、コミュニケーションで
後者は、改善する余地があると思っています。
子供じみた考えで恥ずかしいのですが、そう思い行動しています。
そのうち、諦めるかもしれませんが・・・

Posted by 長尾 at 2010年09月08日 02:28 | 返信

長尾先生
たびたびのコメントでスイマセン。。。

私も先生の仰るとおり、もしもマスコミにほんの少しの良心があるならそれを信じたい気持ちで一杯です。しかし問題は、マスコミ自身が「己の無知」に本当に気づいていない、あるいは気づかないフリをしている、ということです。おそらくは本当に気づいていないのでしょうけど。

東京大学の宇沢先生が提唱されている「社会的共通資本」という考え方の中で「医療や教育は政治や市場に委ねるべきではない」と述べられていますが、思いっきり市場経済(スポンサー)にべったりなマスコミは医療を市場原理に引きづりだし、医療崩壊を加速することに躍起です。そうすることで医療に変革がもたらされ、マスコミがその変革を報道することで彼ら自身の存在意義を証明できる。そう思っているのでしょう。おかげでこの国の教育は既に崩壊の一途をたどっています。

以上、前述の内田先生の本の内容の全くの受け売りですのでご容赦下さいませ(笑)。

Posted by みどり病院 清水 at 2010年09月08日 03:12 | 返信

横レス失礼致します。

内田 樹先生の「街場のメディア論」は好著、とうか必読書です。

メディアに関る個人への期待、希望は捨ててはいませんが、現状マスメディアの構造的、体質的問題からの自己崩壊過程はもはや止めることはできないと思います。

それでも、マスコミ自らの言動で混乱、崩壊に追い込んだ教育、医療を、自らの自覚と責任で再生させる道筋をつけることができれば、と夢想します。万が一の希望にすぎませんが、、。


話は変わって、

いつも以上に暑い、熱い夏
「サマータイムマシンブルース」は気分転換になったでしょうか?
私はこの時期、最低3回は観ます。
ゆるいゆるいノリなのに、不思議な感動と元気をもらってます。

ああ、青春って、やっぱり素晴らしい!

Posted by 北堀江病院 新宮良介 at 2010年09月09日 10:09 | 返信

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