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私は手を汚したくない!
脆弱な日本人の死生観こそ、医療崩壊の元凶か?
2010年09月10日(金)
今夜は、深夜まで「阪神ホームホスピスを考える会」の懇親会でした。
尊厳死議論の中、あるが市民が吐いた言葉がとても印象的でした。
胃瘻を入れるか入れないか家族が迫られても、「私は手を汚したくない!」。
認知症終末期の胃瘻の議論になりました。
安易に入れる胃瘻が問題になっています。
しかし誰も止められず、胃瘻人口は40万人に増加。
家族が意思決定しなければなりません。
しかし、その意思決定ができない家族が多い。
「先生にお任せします」
「お任せじゃなく、自分で決めてください」
「私は手を汚したくないのです」
今夜の、市民(マスコミ関係者)の、このお答えが、
日本国民を代弁していました。
なるほど・・・
ということは、医療者に手を汚させたいわけだ。
死んだら、医療者のせいに出来ます。
自分が責められることは絶対にありません。
日本人は、人に委ねられた「死」を望む傾向があります。
委ねておきながらも、後で文句も言います。
自己決定できません。
要するに、ずるい、のです。
自己責任や自己決定という概念は
日本人には、馴染まないのでしょうか?
とにかく、第三者にお任せたいのです。
脆弱な日本人の死生観こそが、最大の課題ではないのか?
医療崩壊の元凶ではないのか?
優柔不断は、もはや美徳ではなく、実害の方が多いのでは?
また、変なヒントを頂いた、深夜でした。
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この記事へのコメント
初めて感想を陳べさせていただきます。
コメントの切り口としては、少し違うと思いますが、最近、臓器提供だとか角膜提供の話題を
耳にすることがありますが、私は十数年前から臓器提供カードにサインをして、妻にも確認の
サインをしてもらい、財布の中に入れて持ち歩いています。
自分の体が、少しでも誰かの役に立てばと思う一心からです。誰かの役に立たずとも、医療の役に
立てばとも思っています。以前、日航機墜落で520名が亡くなった事故がありました。そのときの様子
を書いた小説に『沈まぬ太陽』があります。その中のアメリカの捜査官の言葉に『人間には魂がある。
魂は、天国へ行ってしまった。ここにあるのはボディだけである』とありました。まさにその通りだと
思います。ボディが誰かの役に立って、誰かが健康になればと思っています。
人それぞれの考えがあると思いますが・・・ ちよっと変わっていますか?
Posted by 患者冥利 at 2010年09月11日 09:31 | 返信
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