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薬剤師さん、うんこをつかめますか?

2010年10月24日(日)

昨夜の在宅療養支援薬局研究会の夢をみました。
「長尾先生、薬剤師のことをもっと知って!」と何人もに言われました。
「ならば、あなたはうんこをつかめるのか?」と、聞き返してみました。
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在宅薬剤師と言われても、どうもピンときません。
我々の仲間とは、正直なところ、認識できません。
なんでだろう?

薬剤師さんは、綺麗な部屋で、薬棚に向かって仕事をしている。
我々(実際は看護師さん)が、うんこまみれになっていても、
薬剤師は綺麗な世界にとどまっている。

綺麗で安全な場所から、決して出ようともしない。
何を聞いても、薬以外のことは知らない、関心がない。
人が死にそうでも、あまり関心を示さない。

26年間、そんなイメージを持ってました。
しかし、この1年、私の中の薬剤師像が、少し変わりつつあります。
血圧を測ったり、臨終に立ち会う、薬剤師さんが、本当に出てきました。

医師と看護師は、心の底で、なんだかんだ言って、お互いにリスペクトしています。
一方、医師とケアマネは、まだまだ、です。
ならば、医師と薬剤師は、リスペクト云々の、土台にも上がりません。

もし現場で、看護師と一緒に、うんこまみれになれば仲間だと認められるでしょう。
それくらいしないと、心の底から在宅薬剤師を認めることは、難しいと感じます。

うんこ、はあくまで例えです。
現場に転がる、生病老死の苦悩に寄りそうことです。

昨夜のシンポジウムの最後に、私はこい言って、締めました。

「みなさん、これから、ヘンな薬剤師になってくださーい!!」


考えたら、変な在宅医ばかりです。
医者仲間からは、「怪しい!」と思われている在宅医が多い。
私も、代表的な一人だろう。

考えてみれば、「キュアからケアへのパラダイムチャンジ」を
理解できる人は、既存の価値観(=キュア側)の医療者から見れば、
どこまでも「ヘン」にみえる、考えの人でしょう。

だから、「ヘン」であることが、在宅仲間の条件かもしれません。
「ヘン」であることが、在宅仲間の条件。

薬剤師さん、一緒に、どんどん、「ヘン」になりましょう。
これから、この「ヘン」な集団が、日本の医療を救います。
「ヘン」と言われることは、誉め言葉。
そでれ一人前。

ある看護師さんに、うんこの例えについて聞いたら、
「先生、うんこを触れるだけではダメです。握れるか?と聞いてください!」とのこと。
そうです、患者さんの心の底を握って、抱きしめてください。

今夕は、梅村聡議員との、雑誌の対談です。
昨夜の熱気に包まれた、私の中ではまだ余韻が残る、
大阪の中心部に、これからまた出かけます。







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この記事へのコメント

長尾先生 昨日は本当に有難うござ増す
感謝感謝しかありません。
これからのご指導を尚一層頼りにしています。
辛口で熱い本音のご指導をお待ちしています。
御礼申し上げます。
これからです!

Posted by 狭間 紀代 at 2010年10月24日 02:47 | 返信

昨日のシンポジウム、「がつん」とやられた感じでした。

先生のおっしゃるとおり、まだまだご一緒させていただくにはもっと患者さんに寄り添う事が
できるかを考えるだけでなく行動に移さなければと思います。
自身、掴むことはあっても、まだ握れない半人前です。これからも色々な形で
ご教授いただければ幸いです。
もっと地域でご一緒できるように、「へん」になれるように頑張ります(笑)

Posted by 一薬剤師@尼崎 at 2010年10月24日 03:51 | 返信

長尾先生 土曜日は貴重なお話をありがとうございました。先生のように面と向かって薬剤師はなにやってんだ!と言っていただくこと、これが大きな大きなモチベーションになります。薬剤師の多くはそう思われているかもしれないなと思いながら直接言われることもなく行動も発言もできずにいる、そんな医療の中の引きこもりのような状態の薬剤師がまだまだ多くいます。だから医療の中での役割を確立できていないのだと思います。

私も1月に頂いた長尾先生からの言葉を糧に微力ながら薬剤師と自殺予防ということに取り組んでまいりました。新潟という地方に長尾先生の厳しいお言葉を支えに薬剤師が大いに「へん」な存在として成長することを誓いたいと思いました。本当にありがとうございました。

Posted by 向井勉 at 2010年10月26日 09:24 | 返信

長尾です。
薬剤師さんにも2種類ある。
チャレンジする薬剤師と、しない薬剤師。
それは、医者も同じこと。
私は、私。ヤクザ医師。
なんちゃって。

Posted by 長尾 at 2010年11月12日 04:31 | 返信

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