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循環器領域におけるカテーテル治療の進歩

2010年10月30日(土)

今日は、診察と往診を終えて、5つの勉強会をハシゴしました。
どれも刺激的な内容ばかりで、大変勉強になりました。
世話人でもある武庫川循環器病集会では、カテーテル治療の話を聞きました。
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今日のテーマは、カテーテル治療。

 

 高度先進医療である「エキシマレーザー治療」について

関西労災病院の石原隆行先生が講演。

プラークをエキシマレーザー光(308nm紫外線)を照射して蒸散させる治療が開発されている。
高度先進医療なので、通常の保険診療に加えて約10万円の費用で可能である。
その後、ステント留置などの処置も行える。ステント内再狭窄に対しても行われている。
ステント内狭窄=新生内膜増殖である。高度狭窄でも治療が可能であった。もう1例は、左前下行枝に対する、大量のプラークを蒸散させた。

 

次に、「大動脈ステントグラフト治療」についての講演。

大動脈瘤のお話です。

大動脈径の正常値は、胸部3cm、腹部2cm。

大動脈瘤とは、

1.5cm以上に拡大したもの

2.高齢が多い

3.解離は若いが、瘤は高齢

4.原則無症状。5.5cmを超えると予後が悪い。

5.破裂したら救命できるのは、10%

6.内科的治療とは、禁煙、降圧剤、β遮断薬

7.高齢者には、開腹手術より、ステントか内科的治療

 

関西労災病院での適応は、

大動脈瘤外来で決めている。


瘤径が5cm以上、拡大率が年に1cm以上が
治療適応となる。

ステント治療は、内科が行う。

 

腹部大動脈瘤の3人に1人は、冠動脈疾患を合併している。

全身麻酔で行う施設が多いが関西労災では
大腿神経ブロックという麻酔下で行う。

治療時間は3時間。
入院期間は約10日間。
年間30例ぐらい行っている。

 

次に、「重症虚血肢治療」についての講演。

足関節血圧で診断。

Fontein分類が用いられていたが、
現在ではRutherford分類が用いられる、


ABIは感度が95%、特異度が100%

ABIが、1.0であってもRutherfordの
4や5である(偽陰性)こともある。

そこでSPP値測定も行い、合わせて診断する。

 

●創処置 

●血行再建術 ・カテーテル治療・バイパス手術


カテーテル治療は

1)大動脈・腸骨動脈領域、

2)大腿・膝下動脈領域

3)膝下動脈領域

の3区域に分けて考える。
3番目の領域の治療に関しては、意見が分かれている。

治療が成功しても生存率は厳しい。
やはり早期診断、早期治療が重要。

 

最後に「大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療」について

大阪大学の南都伸介教授が、特別講演をされた。

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