カントは、アリストテレスに反論した。

カントの善とは、自由。
自由とは、「自立」を意味する。
自由で独立した個人を想定している。

ロール派、カント派を批判するのは、コミュニタリアンニズムだ。

一方、「自己の物語的観念」とは、
伝統、歴史を重視する。
これを考えないと人生の意味は無い、とする。

これは、「個人主義」の観念と対立する。
奴隷制度に責任を持たない現代アメリカ人。
ユダヤ人虐待に責任を持たない現代ドイツ人など。

子は親の犯罪の責任を負うべきか？
負わなくてもいいのか？

子は親を選べない。
親は子を選ぶ。
親子関係とは非対称性。

自己は、集団の一部であるのか？
それとも全く独立した存在なのか？

リベラリズムＶＳコミュニタリアンニズムとなる。
そして、第３の義務＝連帯の義務もある。

自分の故郷への爆撃を止めた兵士は、非難されるべきか？
「連帯」と「道徳」が衝突した時、どう考えるのか？
愛国心が潜在的美徳である理由は？

すなわち、
「善と善が衝突した時、どう考えるのか？」
「義務が競合した時、どうするのか？」

コミュニタリアンニズムは、サンデル教授の真骨頂らしい。

悪い親を持った時、扶養の義務は軽くなるか？
生みの親と育ての親を大切にするのは、義務に背くか？

ロールズは、「市民には政治的義務は無い」、とも言った。
ただし、特定の市民が、選択した時は話しは別だとも言う。

集合的利己主義とは？

そもそも、愛国心って悪？善？
さらに、愛国心って何？？

祖国を愛するのは何故？
ジョンロックによれば、祖国を出て行くことができる、とも。

忠誠心ＶＳ正義、
これが対立した時、どう考えるのか？具体的には
ルームメイトのカンイングを黙認するか否か？という命題。

ハーバード大学の大半の学生は、
ルームメイトを選んだが、それは単なる選択であり、
正しい正しくないという選択ではないと、答えた。

犯罪者の弟の捜査を拒否するマサチューセッチュ州知事の実話。
家族と国家のどちらを優先するのかという議論。
何を根拠に選ぶのか。

自分に身近なものを優先するという学生が大半だった。

正義は時代とともに変わるもの？
正義とは、ある社会と時代にのみ通用するものなのか？
物語的正義と本物の定義は、区別できない。

ローカルな忠誠心は、真の善とは異なる場合がある。
従って、コミュニタニニズムという思想には弱点があることを認識すべき。