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4月3日の南相馬
2011年04月04日(月)
このような情報の中での冷静な発信に感動する。
我々は、尾形さんの日記を直視することしかできない。
ちなみに昨日、日曜日も私は早朝から往診、外来、往診、
また深夜往診で深夜まで働きずめでした。
以下、尾形さんの日曜日の日記。
4月3日(日) 本日の相馬市・南相馬市(医療機関を中心に)
本日は、震災後初めて相馬市内全ての医療機関が救急を除いて、一般外来診療をお休みとしました。休日当番の診療所は今まで通り診療しました。市内に特に混乱等はなく、市内のスーパーや家電量販店、ホームセンターは、震災前のいつもの日曜日の様子で心がしばらくぶりで安らぐのを感じました。
午後から、南相馬市の様子を見に行きました。一部ガソリンスタンドには、短い車の列を見ることがありましたが、鹿島区のホームセンターは通常営業しておりいつもの日曜日でしたが、30km圏内に入るとそこは、まだ、別の緊張を伴うエリアに感じました。人影もまばらで、開いているお店もなく、ひっそりとしていました。ただ、町の中を走る車の量はいつもの日曜とほぼ同じくらいで、ガソリンは届いていると思われました。
今日、南相馬市の小学校に勤務する知り合いの先生とお話をする機会がありました。先生の勤務する学校には、20km圏内の2つの南相馬市の小学校の職員室も避難してきているということでした。つまり、1つの小学校に3つの小学校の職員室があり、職員が勤務しているかっこうです。しかし、新学期はこの南相馬市ではやはり始まらないということでした。区域外登校なるものを進めるという方針で準備をしているということでした。ただ、具体的には何も示されていないようで、親にどうするか決めてもらうらしいというのです。私の知り合いに、いわき市在住の小学生を持つ人がいます。その方の話では、いわき市の場合は、区域外登校は同じなのですが、その区域に残った児童や生徒をスクールバスで区域外へ集団登校させるというものということでした。この方が現実的であると思います。市長の考えひとつでこんなに混乱が違うのかと驚かされます。
南相馬市は原則自主避難とされたままです。つまり、区域内にいることを行政が推奨していないのです。ですから当然、区域外登校にスクールバスが出ること事態、ありえないのかと想像してしまいます。一般の親たちも同様に思うでしょう。通常だと来週には新学期がはじまります。相馬市も、いつから始業式かまだ示されていません。なぜなら、南相馬市から転校の手続きをする親たちが毎日増え続けているからです。昨日の段階で約660名が転入してきたと発表されています。これは、中規模の学校1つ分です。転入者の数がある程度定まらないと、受け入れ体制の整備もできないのが普通だと思います。
南相馬市のからの帰りに、思い切って海側のルート通ってみました。南相馬市原町区の海水浴場のあった北泉地区から鹿島区の右田浜へ北上しました。途中に烏浜漁港があったのですが、真野川の河口が広がったように見える地域がひろがり、何もない海岸となっていました。その西側は、田んぼや民家が点在する地域だったのですが、広大な湿原や沼のようになっており、波消しブロック点々と散らばっていました。更に北上すると、南海老地域に数十件の集落があったのですがそこは、広大な荒れ地になっており、ところどころに家の土台と見られるコンクリートが少し残っていました。(別添写真)
福島県の浜通りの海岸は、すべてがこのように津波にのみこまれたのだと改めて思いました。そして原発30km圏内は、未だに捜索すら行われていない地域であること、復興を妨げ、住民の帰宅もままならいものにしている現実が続いているのだということをこの景色が物語っているとを思い知らされました。
明日から、20km~30km圏内の一部病院等が外来診療を始める予定です。どのような状況になるのか、予想できませんが状況を確認しながら次の対応を具体的に考えて行きたいと思っております。
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