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福島県三春町・東日本大震災学習会
2011年05月05日(木)
三春町民、三春町への避難民ら、400人が集まった。
玄侑宋久さんに加えて、全国から弁護士さん20人も集結した。
東日本大震災学習会
― 三春町民と避難所の被災者が知っておきたいこれからー
玄侑宋久氏の講演
【今、何がおこっているのか?】
三春町は被災地でもあるのに、避難民の受け入れも行っている。
昨日、石巻、気仙沼を視察したが見たことのない光景だった。
宮城県庁は、やる気が満ち溢れていた。
これに対して、福島県は、やりきれない空気が漂う。
今回の震災は、オウムのサリン事件よりも大きいな出来ごと。
その容疑者は東電。その東電がいつまで記者会見をするのか。
電力会社を国有化してはどうか提言したが、反応が無かった。
茨城JAは東電に損害賠償請求した。
しかし相手は国なのか東電なのかはっきりしない。
復興に関連した会議が多すぎる。もっと集約化すべき。
今回の避難は、日本人は経験が無い。
戦争中の疎開は、2~3年という単位であったが
今回は、疎開なのか移住であるのかまだ不明。
法的にも前例が無い。
現在、避難、疎開、移住。言葉がまだ法的には無い状態。
これは国家的問題。
「分散居住」しながら、「自分は富岡町民である」という
アイデンテイテイをどうやって保っていくのか。
ユダヤ人は自分の民族のアイデンテイテイを保つために
厳しい戒律を維持している。
例えば安息日には1200m以上歩いてはいけない。
もはや故郷の夏祭りは、思い出でしか無くなった。
【復興構想会議で話し合われていること】
計画停電は、第二原発を動かすためにやったのではないか
という疑念がある。
福島県は新しいエネルギー県として再生してはどうか。
風力や地熱の発電所を考えるべき。
もともと、福島県は発電所が多かった。
それは昔の東電の会長、白洲次郎から始まる。
原発以前から、福島は東京の電気を賄っていた。
福島県を自然エネルギーの研究拠点にしたい。
しかしまだ現場処理に追われている。
【身元が分からないご遺体】
火葬ができない遺体は土葬している。
DNA鑑定には限界がある。(生前のDNAが無い)
安藤忠雄さんが、「鎮魂の森」を作ろうと提言している。
過去の歴史によると津波の2年後には、大漁になっている。
岩手の畠山さんは、海を綺麗にするために木を植えている。
ただ福島県は、まだその状態ではない。
【失われた生活基盤】
震災以後、失業やリストラがおきている。
漁業も農業も職場を失った。生きる基盤を失った。
災害救助法は、失われた生活基盤を回復する法律になっていない
みんな今回のことを「しょうがない」と言っている。
和辻哲郎は「モンスーン型気質」と表現した。
コツコツ努力して、諦めないのが日本人の気質。
それが強く残っているのが東北人。
親の代現代でもまで溯れば、ほとんどの人が漁業か農業に辿り着く。
網はみんなで引かなければ漁は成り立たない。
それが世界から称賛を受けた。
天災はしかたがないが、人災は防げる。
権利はしっかり主張すべきである。
土の除去は、1~2cmではだめ、4cmでも放射能が検出される。
ヒマワリと菜種でセシウムを吸い上げようという話は、
少し勇み足だったかもしれない。
土を掘り返すのはまだ早い。
草をしっかりはやして、50歳以上の人が草を引き抜くといい。
その草や土は、東電に処理してもらうべき。
しかし、1ヘクタールで500トンもの土が出る。
東大の山下先生は、100分の1に減らす細菌の研究をしている。
いずれにせよ、土の体積が大きいので作業が大変。
今日は東北大学理学部原子物理学科の田村博一先生も来られている。
県の指示を待たずに、まず三春からはじめよう。
我々は放射線を怖がり過ぎているのではないか。
【放射線ホルミシスという考え方】
ホルミシス=刺激するという意味。
放射線は人体からも出ている。
たとえばバナナ1本食べると、放射線が20ミリベクレル出る。
カリウム40から。
また、火災報知機からは常に放射線を出している。
地球という存在そのものが放射線である。
日本人は喜んでラドン温泉に入る不思議。
(欧米人からは考えられない)
1970年のフランスでの実験。
鉛で囲った箱で飼育したネズミの繁殖率は60%に減った。
ラットでも同じ結果だった。
また、1980年コロンビア州ミズリー大学のラッキー先生の実験も。
ウサギの体に傷をつける。
放射線が通常の週十倍に上げた時に最も治りがいいことが分かった。
植物も放射能が10倍から100倍の時に元気になる。
免疫力も放射線が通常の数十倍の時に、最大になる。
そういえば自分は最近元気になっている。
三春、郡山にいると元気になるかも?(笑)
アルコールと同じで、放射線を大量に摂取すれば死ぬかも知れないが、
「適量」が存在するのではないか?
【元東京大学教授の長澤信方先生の講演】
物質は分子、分子から原子からできている、
原子核と電子からできている。
原子核は、陽子と中性子から出来ている。
水素分子は水素原子2ケ
原子核は半熟玉子。
外部被曝 γ線が主
【伊賀興一弁護士の講演】
自然災害と原発事故は違う。
自然災害は、誰の身に起きてもおかしくない。
被災した時、国はどのような扱いができるのだろうか。
行政と市民は権利義務関係にある。
被災においてはどうだろう。
阪神大震災の本質は、国と被災者の関係だった。
震災当時の村山総理は「自助努力が原則である」と言った。
阪神大震災の政府対応は、棄民政策だった。
戦後成立した災害救助法は、応急処置にすぎない。
阪神の時は、2ケ月目に都市計画法が強行された。
被災者が避難所にいる時に説明会が開かれた。
とんでもない。
生活破綻すれば生活保護がある、という国家に
存在理由が認められるのか?
ロサンゼルス地震では全壊世帯に生活基盤回復資金300万円が
米FEMAによって、1週間以内に配られた。
理屈よりも実行が必要。
生活再建は自助努力の基礎。
生活再建は、社会基盤を前提としている。
しかし現在の日本の法律ではそれができない。
全壊家屋1世帯あたり500万円を支給しようと提案したが蹴られた。
アメリカでは、1億5千万円を貸し付けた。
被災者は声を上げて要求するべきではないか。
雲仙普賢岳噴火では警戒区域が設定された
月額15万円を6ケ月間支給した。
これは、憲法第13条「幸福追及権」に基ずく。
では、今回の原発事故はどう考えるのか。
昨年出荷した生産物まで送り返された。
誰が責任を取るのか。
答えはまだ無い。
被災者の生活再建を確立する法律は見当たらない。
被災者と基礎自治体が、一体となって、声を上げるべき。
明治政府は、「窮民救助法案」を提出したが、国会を通らなかった。
受け身ではいけない。
大切なことは、声を出すこと。
被災者は生活を取り戻す権利がある。
この国の存立理由では
1000年に一度のことのはずが、わずか17年で又起こった。
次の被災者が
東日本大震災の被害者が声を上げてよかった、と言われるように
今、被災者が頑張るべき。
【富岡町から三春に避難されている方を世話する行政の話】
現在、三春町に避難している。
富岡は、人口1万6千人。6000世帯。
富岡から三春町は、45kmある。
1000名が原発に就労(8人1人)していた。
行方不明者8名
3月11日に避難命令が出た。
安否確認は5月3日現在、14511名(90%)
県内、県外、避難所生活者は計2066名。
三春町への避難者は262名
その他、郡山はじめ様々な自治体に避難している。
まさに、町民はバラバラ状態。
行政機能は完全に分散されている。
直近の課題として、安否確認の向上に努めたい。
全員を把握している訳ではないので、
義援金の支給もできない。
全国紙に広告を出すしかないのか。
県外避難者への情報提供が困難
携帯メールなどのITを用いた広報を模索している。
町から避難している行政の方の話。
1万5000人。
500人は行方不明。義援金の広報ができない
我々は必ず戻ります。
漁船もやろう。
【三春に3つの役場ができる】三春町佐久間議員の発言。
三春には3つの役場ができる
これは世界ではじめての事態。
学校はどうするのか
町民はどう受け止めるのか。
3つの自治体の常設の調整機関が必須。
竹富島の役場は石垣島にある。2つはある。
今こそ、福島の90市町村が一緒になるべき。
地方自治体から永田町に声をあげるべき。
世界が注目している。
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この記事へのコメント
東京在住ですが、ふるさと三春の学習会に同席いたしました。なかなか災害の特に原発災害の展望が見えてこないのでイラついております。 マイブログにDr.のブログを紹介させていただきたいと思います。
Posted by elmaおばさん at 2011年05月07日 01:20 | 返信
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