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東北に行かなくても出来ること

産経新聞5月14日掲載、震災シリーズ第3話

2011年05月29日(日)

被災地から帰阪して、一番に書いた文章です。
相馬市孤児救済基金に募金を呼びかけました。
沢山の募金があったと聞いて、本当に嬉しかった。

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東北に行かなくても出来ること

相馬市の震災孤児にご支援を!

 4月28日から8日間、車で岩手、宮城、福島と転々と南下し、被災地ほぼ全てを巡りました。聴診器片手に、水や枕やお薬を差し入れしながら、約1000kmの行程で多くの生情報を得ました。花巻空港から遠野に入ったのが、震災からちょうど49日目。急性期から慢性期へ移行する時期です。東北の地に一体何が起こっているのか。自らの目で視診、手で触診、そして診断、そしてできれば治療方針も提言できればという試みです。


 岩手県釜石市では、大きな貨物船が乗ってしまった家のご家族のお気持ちを聞きました。「人間は欲深い。家が残ってまったばっかりに余計な作業を続けている。いっそ流された方がよかった」と。宮城県気仙沼では、湾の真近に建ちながら奇跡的に残った「ホテル望洋」に宿泊。最初は避難所でしたが、私が行った時はボランテイア学生らが運営していました。フェリーで大島に渡り、島でただ一軒の診療所のお手伝いや、島でただ1人の訪問看護師さんの訪問にも同行させて頂きました。仙台市荒浜の光景に絶望しながらも、堤防の向こうに残ったあまりに美しい砂浜に絶句しました。名取市の閖上小学校では、瓦礫の中から自衛隊員が取りだした写真を綺麗に洗い持ち主に届けるボランテイア、「思い出探し隊」の皆さまの活動に感動。福島県三春町では、小説家で復興構想会議の委員も務める玄侑宋久さんと対談し、鎮魂のお経を唱えて頂きました。福島県相馬市では、医師でもある立谷秀清市長に、行政の立場からの震災対応の現場を取材しました。道中、多くの病院、避難所を訪ね、被災者、ボランテイア、医療者とお話しして、多くの情報を得て帰阪しました。一言で言うと津波は終わりましたが、原発はまだ終わっていない、むしろ混乱に拍車がかかっています。相当なストレスです。問題はこれからです。

さて、相馬市では震災孤児が44人も出ました。まだお腹の中にいる子供も含めると45人。「彼らが18歳になるまで毎月3万円を支給する」という条例が成立しました。試算では約2億円の費用が必要ですが、まだ1割強しか集まっていません。今回、この記事を読まれた皆さまに是非ともご支援をお願いいたします。義援金はまだ1円も届いていません。仮に届いても、孤児には届きません。何故相馬なのか?という疑問があるでしょう。実は孤児の支援条例が制定されたのは現在のところ相馬市だけなのです。


 もし相馬プロジェクトが成功すれば、自ずと他の自治体にも広がるでしょう。孤児の支援は、基礎自治体がきめ細かく行えばいい。阪神大震災の被災者ができることは、この相馬プロジェクトを支援することです。支援金は、市長が交代しても存続し、100%子供たちに届きます。このような条例が無いと、支援金は確実に実行されないのです。ご家族や里親が育てるのでしょうが、この子供達こそが未来の東北、いや未来の日本を作ります。災害孤児救済モデルを我々の手で支援しましょう!すでに
世界中から志が集まりつつあります。ベルギー在住の知人にも呼びかけて街頭で沢山の募金を集めて頂きました。私もこれから、街頭に立ちたいと思います。(次回は大人への支援についてです)

キーワード:相馬市震災孤児等支援金条例

相馬市では孤児等へ支援金を支給するため「相馬市震災孤児等支援金支給基金」を設置。振り込み先は、東邦銀行 相馬支店 普通口座 1033249「震災孤児等支援金」。詳細は相馬市役所のホームページを参照。

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