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うつ病のプライマリケア
2011年07月02日(土)
プライマリケア診療の範疇でのうつ病診療について
香川大学の中村祐先生が、講演された。
●日本人のうつ病の生涯罹患率6%
●うつ病患者さんの大半は内科に行く、精神科に行かない。
年齢層は、男性42歳と厄年、女性20~30代と若い。
従って、妊婦のうつ病治療が課題になっている。
●うつは糖尿病と同じような割合で増加している。
患者さんの年齢層は、若年層と老人層の2峰性。自殺率も同じ。
●リーマンショックの時の景気の先行きに関するアンケートでは、
日本人は英国と並んで悲観的な民族であることが判明した。
●不安とうつの悪循環となっている。
うつは、こころのメタボリックシンドローム。
●米国に比して 抗不安薬の割合が多く、SSRIの比率が少ない
デパス1.5以上が必要ならSSRI、SNRIを考慮すべき。
●高齢者には、うつ病の症状は当てはまらない。
高齢者に打つが多い理由
・経済力の低下
・配偶者との死別/再婚率の低下
●うつと間違われれ易い症状
老化、心不全、COPD・・・
●高齢者では不安や焦燥感が前面に出る
●75歳以上は認知症に合併した「うつ」が多い
●うつと認知症の鑑別
うつ 認知症
コミュニケーション できる できない
身だしなみ はい ゆるむ
自殺 する しない
昼寝 しない する
●アルツハイマー型認知症の初期症状としての「うつ」
HDSでは認知症ではないが、認知症であることがある。
CT,正常
ジェイゾロフトとアリセプトの併用では、吐気に注意
●自殺の予防
・自殺企図の前歴
・年齢
・躁とうつを繰り返した前歴
●アクチベションシンドローム
不安、パニック発作
●パーソナリテイ障害
・リストカット、タバコの火の押しつけ
・多量の飲酒量
・大量の強い、睡眠薬
・紹介状なし、多重受診
●線形と 非線形
ジェイゾロフト パキシルなど
●難治化、慢性化
副作用、飲んでいるかいなか
●高齢者では、認知症を見過ごす
抗コリン作用の強い薬剤は、避けることも大切。
●妊婦における胎児への影響
全く安全な抗うつ薬はない。
ルジオミールのみがFDAのランクB
●循環器への影響
・三環係は、心毒性が強く、2週間投与出も死亡例あり
・ジェイゾロフトは、心不全に対して安全
・デュロキセチンでは、血圧が上昇することがある
●ジェイゾロフトとレメロンと相性がいい
併用で効果があった例が沢山ある
ジェイゾロフト10mgでもダメなら専門医に
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この記事へのコメント
鬱は心のメタボ…
そっか。。
確かに、困り事や辛いことが3つ4つと重なってくると、
食欲も気力も低下します。
そして景色に色がなくなる。
感情の振り幅もなくなる。
ただ誰かに一緒にいて欲しい。
喋らなくていいから、
一日中傍に居て欲しい。
Posted by 國本 直子 at 2022年10月30日 08:48 | 返信
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